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出る杭を叩いたら、別の所に杭が立つ

憶測に憶測を重ねる内容になるので、話半分で読んでください。上野のストリップ劇場「シアター上野」の経営者と従業員が逮捕されたという話題が妙に気になりました。公然わいせつ罪での現行犯逮捕だそうです。ステージ上で下半身を見せるなどの過剰な演出をしていたのをしていたと報道各社の記事に書かれていました。私としてはこの手の業界には疎いので、内容について論評するつもりはありません。しかし、このニュースに対する反応で少し気になるものがありました。それは「東京オリンピックに向けた浄化作戦」ではなかといった憶測や、「感染拡大防止の見せしめ」といった憶測です。理由はどうであれ、取締が強化されるのではないかという憶測は妙に納得感がありつつ、不安な気持ちになりました。

もしあるとしたら「感染拡大防止の見せしめ」かと思います。裏には東京オリンピックを開催しなければならないという逼迫した事情もあるでしょう。東京都と政府は第3波と呼ばれた1月のピークに対して徹底的な対策をとってきました。当初の目論見であれば3月でピークアウトして今頃は落ち着いていた頃かと思います。ところが、大多数の予想に反して第4波が来てしまいました。相当な焦りがあるのは間違いないと思います。オリンピックの開催可否を問うような報道も再び散見されるようになりました。

いわゆる「夜の街」と括られる店に感染拡大防止の矛先が向けられるのは仕方がない面があると思います。性的な感情の高まりを売りにすると、どうしても客と従業員の距離が近くなってしまいます。酒の力を借りると大声で盛り上がることもあるでしょう。それは正に当初から言われている感染クラスタの発生条件そのものです。そのようなある意味での地獄絵図になっている動画や写真を見てしまうと、飲食店という括りで時短営業を迫られるのも納得せざるをえません。

狙い撃ちで取り締まりを強化するとなれば、それはそれで心配になります。標的となった店の従業員や客はどこへ行くのでしょうか。身体を売っていた人が行き着く先はどこでしょうか。職業や生活水準はなかなか変えられるものではないかと思います。標的となった店に通っていた客はどこへ行くのでしょうか。そのような店に行くような人が感染症の心配をしているとは思えません。

第4波は大阪府等の医療リソースが逼迫している地域に拡大しています。4月16日時点で大阪府の患者受入重症病床使用率は102・2%となっています。当初計画から病床を追加で確保して92・3%です。東京で騒がれていた時以上に危機的な状況であると察します。

憶測に憶測を重ねたらそれは即ち嘘話となるので、具体的な言及はしません。大阪等で起きている現状に、東京都で起きるのではないかという憶測を重ねて想像力を豊かにしてみると、非常に不安な気持ちになります。

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