見出し画像

高齢者向けのワクチン接種開始、感情を揺さぶるメディアに振り回されないために心がけること

本日4月12日より、中国武漢市を発祥とする新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの高齢者向けの接種が始まります。これまでは医療従事者向けに接種が行われていました。何万人と接種をしたそうですが、特段に大きな問題は無さそうです。諸外国の事例を聞いても予防接種自体が大きな問題となった話は無さそうなので、おそらく粛々と進めていくのみでしょう。働き盛りの我々は順番を待つのみです。

予防接種自体には何の問題も無いとは思いますが、最も懸念しているのは風評です。今までは専門的な知識をもっており自らの命を賭けて感染症に臨んでいる医療関係者が受けていたのみでした。一般向けとなると、おそらく過度な反応が出てくるのではないかと思います。ノイジーマイノリティが騒ぎ、無責任メディアが面白がって取り上げ、非現実思想の野党が民意を盾にして良からぬ風評を形成するのではと予想します。

格好のネタとなりそうなのが副反応です。副反応は一定の確率で起こります。それはインフルエンザの予防接種などで経験されているかたもいるかと思います。重めの副反応を引いてしまった人が、それを嘆く投稿をSNSにしたとしましょう。不安を煽りたいコタツ記者はそのSNSの投稿を見逃さないはずです。いくつかの副反応の投稿を集めて不安を煽る記事を書くなんてのは朝飯前でしょう。私たちはこの記事を目にした時に冷静にならなければなりません。

副反応が起こる確率はゼロではありません。必ず誰かには起きます。厚生労働省が公開している資料によると、4月4日時点で推定摂取者数が109万6698回分で、そのうちの副反応疑いとして報告されている件数が1755件だそうです。割合にして0・16%です。さらにそのうちの重篤報告数が296件(0・03%)で、死亡報告数が5件(0・00046%)です。5人も亡くなられたと考えると心が苦しくなりますが、確率的には起きるので仕方がありません。私たちはこの数字を見た時に、副反応が起きる人は起きると構えておきつつ、COVID19の症状と比べて重大な症状になりうるのかというのを天秤にかけなければなりません。

もうひとつ、叩かれる点となりそうなのが、接種会場のオペレーションです。国を上げての大規模な予防接種は経験がないと思います。自治体が主導しているので、自治体によっても差があるでしょう。おそらくオペレーション上の問題は全国で多発すると思います。システムエンジニア的に言えば、リリース後のプロダクトは本番環境でしか起きないバグは起きるものです。もちろん改善を促すのは必要ですが、必要以上に袋叩きにしないようにだけは気をつけなければなりません。いかに迅速に改善するかを評価するように心がけるべきです。

実行再生算数が再び上昇傾向ということもあり、また騒がしくなってきそうです。メディアは閲覧数を上げるために大衆の感情を揺さぶるような記事を書いてきます。感情的に流されることなく、一呼吸を置いて冷静に情報を見定められるよう構えておこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?