ARK冒険記 河原編 2

勢いよく部屋のドアが開くと、やっぱり威勢の良い声が飛んでくる。
それが朝というものだ。
「おう!よく眠れたか?うちの自家製ビールは中々旨かっただろ?😄
よし、支度が終わったら川の反対側を探検するぞ!顔を洗ってこい!」
つい最近出会った赤の他人だというのに、最早家族とでも接するようなノリである。
しかし悪くない。
多分今日も無事に過ごせるだろう。

「水筒よし!食糧よし!武器よし!地図よし!準備はいいか、新入り?」
応よと返す。いざ出発・・・あれ?
「張り紙があるって?どれどれ・・・川の上流地域にスピノサウルスが目撃された。討伐されるまでは各自警戒せよ、か。ふむ」
スピノサウルスって、まさかあのスピノサウルスの事か・・・?😱
「今日はあんまり遠出はできんな。ササっと探索して切り上げよう。午後は銃の訓練に変更だ。
おい、今から青くなってたら喰われるぞ。シャキッとしろ!出発!」

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「さて、橋を渡って反対側に来てはみたが・・・やはりいやがったか」
何やら木の塊みたいなものがある。あれは?

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「カストロイデスがよく作るんだ。要はビーバーのダムだな。手を出さなければ大人しくて馬鹿でかいビーバーだが・・・一度怒らせると殺しに来るぞ。船も普通にぶっ壊す。そらお出ましだ」

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カストロイデス・オハイオエンシス。
新生代を生きた史上最大のビーバー。マンモスの同期でもある。別名ジャイアントビーバー。
その大きさは驚異的で、全長約2.5m、体重200kg前後とも言われている。日本のツキノワグマが大体約1.8m、120kg台だということを考えてみて欲しい。そしてギラリと光る巨大な前歯は木をも抉るのだ。
攻撃したり、ダムに手を出さなければ大人しいが、一度でも怒らせると、その巨大な前歯で襲いかかる水辺の悪夢へと変貌する。

「陸はそうでもないが、水に入るとかなりすばしっこくてな。おまけに執念深い。
仲間と連携して襲いかかる事もある。投げ縄で足を封じれば勝てるが、装備が整わないうちは相手にするなよ?」

「さて、さっさと離れて先を進もう。この辺は森にも繋がってるから・・・いたぞ。フィオミアだ!」

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フィオミア。
新生代の象の先祖。まだからだも耳も小さく、鼻も短かかった原始的な種である。
とはいえ、鼻や牙の位置など、象の持つ基本スタイルはこの時点で揃っているのはお分かり頂けるだろうか?
当時はまだまだ貧弱な立ち位置の生き物だった。しかしこれが今の象やあのマンモスになるのだから、古生物は面白いものである😊

「初心者は大量に獲れる肉や皮に注目する。しかしこいつの真価は、排泄の速度がかなり速いことだ。フンは堆肥にして強力な肥料にできるから、捕まえたら農業のお供にするといい。
あと足も割と早いから、序盤の荷物持ちにもなるだろう。ま、乗り心地は良くないと専らの評判だがな」

それにしてもフィオミアとは何と重い生き物なのだろうか?さっきからズシンズシンと地響きがする・・・いや待て。地響きだと?
フィオミアが怯えて逃げ出した。
「これはフィオミアの歩く音なんかじゃない。それも随分ハイペースだ。嫌な予感がするな・・・よし、一旦隠れるぞ!」
迫ってくる怪物に道を譲れなかった木々が、バキバキと片っ端から薙ぎ倒されていった。地響きは段々近く大きくなり、やがて止まった。
「アレはディプロドクスだな・・・おいこら、興奮するなって!いいか、まだ顔を出すなよ?暫く様子見だ」

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ディプロドクス。
ジュラ紀の北アメリカ大陸に住んでいた、大型の竜脚類だ。竜脚類を簡単に説明すると、四本足で首の長い草食恐竜の類である。
名付けた人は、幻想生物のドラゴンを連想したのかもしれない。だが確かにコレを見たらそう考えてしまうのも無理はない。あまりにも巨大なのだから・・・😨
その大きさたるや全長20〜33m!😱とはいえ割と細身で、そして尻尾はかなり長い。恐らく自衛の為に使ったであろう尻尾の一撃は、音速を超えたという説も。
首は長いが垂直に持ち上げる事は出来ず、低い場所に生えている草を主に食べていたらしい。
歯は細く脆く、柔らかい草しか食べられなかったようだ。

「望遠鏡で覗いてみろ。引っ掻かれた傷から血が出ているのが見えるか?つまり奴は手負いで、敵から逃げてきたんだ。これはマズイな・・・」
一息ついたディプロドクスが再び走り出そうとしたその瞬間、追っ手が現れた。
「ユタラプトル!しかも二匹だ!」

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ユタラプトル。
白亜紀に現れた、羽毛を持つ小型の捕食者だ。小型と言っても成人男性ぐらいの高さを持つ、かなり強力な捕食者である。
足の爪がデカく、これを使って裂傷を与えて失血させ、弱ってきたところでトドメを刺す。そしてタチの悪い事に、群れで狩りをする事もあるクレバーな狩人でもある。
ジャンプ力もあり、獲物に飛びかかる事もできる。ARK初心者の死亡要因でトップクラスを誇るモンスターなのだ。

「今は獲物に夢中だが、奴らに見つかると面倒だぞ。まだ他にもいるかもしれん🤫
万が一の為にコイツを渡しておく。安全装置は外してあるから、後は引き金を引くだけだ。弾は15発。素人でも一匹なら何とか倒せる筈だ。いいな?」
そう言うとガイドは黒い何かを手渡した。これはセミオート式の拳銃・・・!
「連中は二匹だけか?だがディプロドクスも
、ラプトルに懐に入られては尻尾も使えん。最早逃げきれん。これは時間の問題だな・・・む?ラプトル共が逃げ出した?」
その瞬間川の水が盛り上がり、ラプトルが逃げ出した原因が判明する事になった。
「今日は厄日かッ!スピノサウルスだ!」

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スピノサウルス。
ワニのような口を持つ、水辺に住んでいた肉食恐竜だ。全長約15mとかなりの大型の種であるが、その生態は謎に満ちている。
なんと言っても特徴は背中にある、盛り上がった骨だ。果たして帆があったのか?それとも筋肉の隆起なのか?学会では未だに説が割れている。
映画ジュラシック・パーク3の目玉恐竜でもあり、劇中ではティラノサウルスを仕留めている。しかし実際はそこまで強くはない。現に他の肉食恐竜に敗れた化石も見つかっている。
つい最近に尻尾がオールのように太かった事が判明し、復元図が更新された事で話題になった。
※流石に危険すぎて、遠方からの写真しか撮れなかった。なので群馬県立自然史博物館にある頭骨の写真も補足として掲載する。

「アレは今の装備では太刀打ちできん!いいか、奴がディプロドクスを昼メシにする間に全力で逃げるぞ!ついてこい!」
いくらスピノサウルスがティラノサウルスよりも弱いとはいえ、あれだけ傷まみれのディプロドクスなら朝飯前、いや昼飯前だろう😱
オマケのデザート感覚で喰われてたまるか!我々はディプロドクスの断末魔を後に、ただひたすら走り続けた・・・

「ふう・・・とりあえず農場まで来ればもう安心だ。この辺りは奴のメシが少ないからな。
しかし運がいいのか悪いのか・・・。奴が討伐されるまでは、向こうには行けん。次は洞窟のある側の森を探検しよう。きちんと武器の練習をしておけよ?」

続きます


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ありがとうございます!😊
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麻雀と化石が好きなおっさんですw
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