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【10/9】今週のリテールトピック番外編:Amazonという帝国にどう向き合うべきか

今週は祝日ということもあり、普段とちょっと趣向を変えて、【番外編】をお送りしたいと思います。

というのも、「映像で見るアマゾン ークリスマスシーズンは1日100万個をさばく驚異のシステム」をきっかけに日経ビジネスのAmazon特集を読んで、改めてこの帝国について考察してみたいと思ったからです。

アメリカのeコマース市場ではシェア4割強(日経ビジネスP27より)という絶対的な地位に君臨するAmazonからは、日々新しい動きがニュースとして発信され、私たちはそのひとつひとつに驚き、期待し、焦りを感じます。

もはや全体像すら掴みきれなくなっているこの巨人はどこへ向かい、どんな未来を実現させようとしているのか。日経ビジネスの分け方を参考に、Amazonの「今」を考察します。

<目次>
1.小売業者としてのAmazon
2.メーカーとしてのAmazon
3.コンテンツ配信プラットフォームとしてのAmazon
4.物流業者としてのAmazon
5.マーケティングプラットフォームとしてのAmazon

1.小売業者としてのAmazon

書籍の販売からはじまったAmazonは「EVERY THING STORE」を掲げ、現在ではあらゆるものを販売しています。

しかし、そんなAmazonでも長年苦戦してきたのが「生鮮食品」と「ファッション」の領域。この2つを抑えることが彼らの悲願でもあると言えます。

生鮮食品分野で苦戦するAmazonがホールフーズを買収したのは、今年の8月のこと。

買収の完了から2ヶ月も経たずして、ホールフーズの店頭に並ぶ食品を軒並み値下げし、Amazonでの取り扱いも開始しました。

これまでホールフーズの取り扱い商品は「質が高い分、値段も高い」というイメージでしたが、Amazonの巨大な流通網との相乗効果で、質はそのままに安く届ける、ということができるようになったのです。

Amazonにとって今回の買収は、

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