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「懐かしさ」の正体

はじめて台湾に行ったとき、えもいわれぬ懐かしさが胸に押し寄せてきたことを覚えている。淡水で川沿いを歩いていて俄雨に降られたときのことだった。一度も訪れたことがない街であるにもかかわらず、何世代も前からここで暮らしてきたかのような錯覚にとらわれ、頭がくらくらした。

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