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最所あさみ
2018年2月4日 13:30
雪の降る季節になると、毎年北原白秋のこの歌を思い出す。「君かへす 朝の舗石さくさくと 雪よ林檎の香のごとくふれ」雪を踏みしめながら帰る「さくさく」という音を、林檎を噛む音に重ね、またほんのり甘い香りを雪にのせる表現のうまさに、口ずさむたび唸ってしまう。しかし、なぜ冒頭が「君かへす」なのか。それは、北原白秋が当時関係していた隣家の女性を家に返す場面の描写だからである。その女性は既
2017年12月24日 21:04
時間は巻き戻すことなんてできなくて、ただ前に進んでいくのみ。頭では理解していても、やっぱり巻き戻したいと思うことはたくさんある。世間的には「後悔」を否定的にとる向きがあるけれど、私はむしろ後悔という感情を自覚し、大切にとっておきたいと思っている。過去のある地点に閉じ込められてしまった思い出の積み重ねこそが、人生の奥行きだと思うからだ。***最近改めて近現代の短歌にはまっていて、