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本と映画と、エトセトラ。

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読んだ本・観た映画について気まぐれに。 (photo by tomoko morishige)
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2017年9月の記事一覧

泣き言の練習

泣き言の練習

男の人というのは、想像以上に弱音を吐くのが苦手な生き物なのだなと思う。
しかも、自信のない人ほど弱音を吐けない。
自信があるふりを重ねながら、自分に自信をもつための「なにか」を求めては裏切られている、そんな人を何人も見てきた。

***

自信や自己肯定感というのは、子供の頃から受けてきた愛情の量に比例するような気がする。

男の子のコミュニケーションは何歳になっても「先生あのね」で、小さい時から

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贅沢とは、自分の心に向き合う時間

贅沢とは、自分の心に向き合う時間

フリーランスとして生きる上で一番難しいのは、資金繰りでも営業でもなく、あらゆる「楽しいこと」の中からひとつだけ選びとらなければならないことなのだと気づいた。

世の中は、想像以上に楽しいことで溢れている。明日への希望に溢れている。

だからこそ、あれもこれもやりたくなる。
遠くの夢も叶えたいし、目の前の楽しいことにも全力を尽くしたい。
毎日のように「体が2つあったらいいのに」と思う。
そうなったら

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優しさは、つながっていくもの

優しさは、つながっていくもの

ある日の銀座線車内。
2人連れの人が隣になるようにみんなで席を譲り合った結果、大規模な席替えタイムになってしまって、通りすがりの知らない人たちと思わず笑いあってしまった。

別にその人たちを隣り合わせにしてあげる必要なんてないし、自分はすでに座れているのだからそのまま無視することだってできたはず。

でもその時乗り合わせた人たちはみんな
「この人をよりよい形で座らせてあげよう」
と思って、全員がG

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私は「家族」をアップデートしたい。

私は「家族」をアップデートしたい。

20歳の誕生日、生まれてはじめて父から誕生日おめでとうのメールが届いた。

いわゆる九州男児気質の父とは実家にいたころからたいした話をした記憶もないし、反抗期も長かったので連絡がきたことにまずびっくりした記憶がある。

当時はガラケーだったので保護していたメールのデータももうなくなってしまったけれど、ざっくり言うとこんなことが書かれていた。

あさみは勉強や仕事が好きな子なので、しばらくは結婚より

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自分の装いは、自分で守る

自分の装いは、自分で守る

今週のおでかけ帖にも書いた通り、昨日はFASHION NIGHT OUTに行ってきました。

普段は意外と落ち着いた雰囲気の夜の表参道ですが、この日ばかりはお祭り騒ぎ。

お気に入りの洋服に身を包んだ人で溢れ、華やかな夜を過ごしました。

こんなイベントでもないとなかなか足を踏み入れないラグジュアリーブランドのショップでたくさんの一流品を見て、「欲しい」と感じた時に気づいたこと。

それは、「いつ

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関係性のラベルと、グラデーション。

関係性のラベルと、グラデーション。

私たちは、普段の生活の中でたくさんの役割を演じている。

友達、恋人、先輩、後輩、妻、母、娘、同僚、取引先。
接する人の数だけ、役割の数があると言っても過言ではない。

その中でも、「家族」「恋人」は特に重視されるラベルではないかと思う。

「私はこのコンビニの常連なのかな」と悩むことはないが、「私はこの人の恋人なのかな」という悩みは、誰しも一度は持ったことがあるはずだ。

特にその悩みの最たるも

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そして9月は、さよならの国

そして9月は、さよならの国

少しずつ肌寒さを感じる季節になってくると、聞きたくなる歌がある。

September そしてあなたは
September 秋に変わった
夏の陽射しが弱まるように心に翳がさした
September そして九月は
September さよならの国
解きかけてる愛の結び目涙が木の葉になる
(September/竹内まりや)

彼の心変わりを、夏から秋に変わっていく季節に重ねて歌った曲だ。

9月がくる

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「学校」をちゃんとこなした昔の私に、伝えたいこと。

「学校」をちゃんとこなした昔の私に、伝えたいこと。

私にとって、学校はあまり楽しい場所ではなかった。

別にいじめられたわけでも、嫌なことがあったわけでもないけれど、なんとなく「馴染めないな」という感じをずっと持っていた。

同学年の子たちと遊ぶより先生たちと話す方が好きだったし、自分が納得いっていないルールに従わされるのも嫌だった。

「子供ってつまんない。早く大人になりたい。」とずっと思っていた。

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子供にとって、学校という社会は人生

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