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『アンコンシャス・バイアス―無意識の偏見― とは何か(ICE新書)』の編集後記を公開!

2021年3月30日に発売された書籍『アンコンシャス・バイアス—無意識の偏見— とは何か』(著:パク・スックチャ)の担当編集者による「編集後記」を公開いたします!

編集後記

 アンコンシャス・バイアス。長い。横文字。意味ワカラナイ。

 そんな印象を持ったかもしれません。本書のタイトルにも「無意識の偏見」と補足しましたし、この分野の第一人者である著者も、たびたび「横文字だし、わかりづらい」と言われるそう。

 しかし私はあえて使いたいのです。「アンコンシャス・バイアス」を。

 最初は、「ハラスメント」だって「ソーシャルディスタンス」だって、長いし横文字だし意味がわからなかったと思います。それでも一般的な用語になるほど、(必要に迫られて)使われるようになったのです。日常会話で、「それ、セクハラだよ!」などとたしなめる世の中になってきたように、友人と同僚とおしゃべりするなかで、「それ、アンコンシャス・バイアスだよ!」と口に出るようになってほしいのです。

 本書にあるように、アンコンシャス・バイアスの影響は誰かが不利益を被る深刻なものですから、「そんな軽口を叩いている場合じゃないだろ!」と怒られるかもしれません。それでも最小限に止めるには、「無意識」を「意識する」ことからはじまるのですから。世の中で、周囲で、気軽に、当たり前に、口に出して、たしなめ合って、意識し合っていきませんか。

 数あるバイアスのなかでも「自分にもバイアスをかける」ことは特に衝撃的です。人から偏見をもたれるのもイヤですが、自分自身にもっていたらイヤすぎます。しかも気づかないまま(無意識)に!
 自分も他人も、やりたいことがあるのに、実力があるのに、属性によって諦める(それに気づきもしないで決断する)ことはしたくないですし、しないでほしいものです。

 ネイリストの男性を見かけたり、運転士の女性がいたり、日本語教師の外国人がいたりすると、その固定観念や社会通念に縛られていない感じが、私はちょっと嬉しくなります。それを一言で表現すれば「多様性っていいなあ」にはなるのですが、きれいごとやらべき論やら、ダイバーシティが流行りだから言いたいわけではなくて、単純になんだか嬉しくなることが増えていったらいいじゃないですか!

 だから、まずその第一歩を。他人にも自分に使っていきませんか。
「それ、アンコンシャス・バイアスだよ!」と。

 本書が、読者の人生に役立つことを願って。

編集担当 深谷その子

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