二十歳まで「年齢=彼氏いない歴」だった私に彼氏ができるまで。vol.4
最初は、『誰?こんなかっこいい人いたっけ?』という印象だった。
私たちは小学校での同窓会はあったものの、中学も地元だったのにも関わらず、中学の同窓会は開催されなかった。
そのため、”ハブられ組”(中学は同じだけど、小学校はちがう人たち。本人たちがそう呼んでいた。)どうしで、プチ同窓会を近くでしていたらしかった。
だから、みんな中学は同じというわけだ。
近くに居合わせていた女友達に、名前を聞いたら驚いた。
まったく面影はなくて、信じ難いほどであったのを覚えている。
長めのネックレスを首から下げたワインレッド色のセーターに、ぴったりとした黒ズボン、そのうえからロング黒コート。
スラッと背が高かった彼には、最適すぎるほど似合っていた。
一目見たときから、目が離せない。
そんな存在だった。
なんとかして声をかけたい。
奥手な私も珍しく、というか、初めてそんな感情を抱いた。
声をかけようと思って、彼のいる方を向いた瞬間、思いがけず向こうから声をかけてきてくれたのだ。
次回へつづく……
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