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QUARC動物病院 手術ノート

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QUARC動物病院で行なった手術の内容を紹介します。
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記事一覧

手術note21 棘細胞性エナメル上皮腫

12歳の柴犬が棘細胞性エナメル上皮腫の再発の治療で来院しました。 かかりつけの動物病院での…

QUARC動物病院
3週間前

手術note 20 絞扼性イレウス

3歳、去勢オスのポメラニアンが嘔吐と元気消失で来院されました。 来院前日からの急性の嘔吐と…

QUARC動物病院
1か月前
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手術note19 回盲部の肥厚病変

回盲部の肥厚病変の手術を行った犬の患者さんを紹介します。 患者さんは雑種犬(チワックス)…

QUARC動物病院
4か月前
3

手術note18 猫の膀胱憩室

6歳、去勢オスのスコティッシュフォールドが膀胱憩室疑いで来院されました。 3ヶ月間で4回の細…

QUARC動物病院
4か月前
2

手術note17 門脈体循環シャント

犬、シーズー、11ヶ月齢、メス ホームドクターさんで避妊手術前の血液検査で肝酵素上昇が見ら…

QUARC動物病院
10か月前
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手術note16 気管虚脱で呼吸困難の犬

8歳のポメラニアンが呼吸困難で来院し、レントゲンで重度の気管虚脱と診断しました。 以前から…

QUARC動物病院
10か月前
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手術note15 尿道の動的な屈曲による排尿困難の猫

11歳の未去勢オスのメインクーンが排尿困難で来院されました。 1週間前から排尿姿勢をとるが排尿できない状態で、かかりつけの動物病院で尿道カテーテルによる導尿を実施しているが改善がみられないとのことでご紹介をいただきました。 1年前にも同じような排尿困難があり、その時は内科的に改善したとのことでした。 来院時、膀胱は重度に拡大していました。外尿道口から4Frのアトムチューブを挿入したところ、若干抵抗感はありましたが、膀胱まで挿入は可能でした。 いわゆるオス猫の尿閉の典型像で

手術note14 猫の肛門嚢アポクリン腺癌

肛門嚢炎を繰り返している猫(雑種、14歳、避妊メス)で肛門嚢の腫瘤がみられたた患者さんです…

QUARC動物病院
11か月前
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手術note13 短頭種閉塞性気道症候群

短頭種閉塞性気道症候群(以下、BOAS:Brachycephalic Obstructive Airway Syndromeとします)…

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手術note12 大腿骨遠位骨幹端粉砕骨折の猫

サイベリアン 10ヶ月齢 室内でおそらくキャットタワーから転落し、左側大腿骨遠位骨幹端粉砕…

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手術note11 犬4ヶ月齢の脛骨骨折を非観血的創外固定で治療した一例

 柴犬4ヶ月齢が人の手から落下し脛骨が骨折したとのことでご来院されました。脛骨は骨幹部で…

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手術note10 唾液瘤の手術

6ヶ月齢の猫さんが口腔内と下顎部の液体の貯留で来院されました。 唾液瘤(唾液嚢腫)と診断し…

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手術note09 腹腔内停留精巣の摘出

※ この記事は小動物医療関係者向けです。 1歳半の雑種犬さんが両側の腹腔内停留精巣で摘出手…

手術note08 食道裂孔ヘルニア

※ この記事は小動物医療関係者向けです。 6歳のメスの雑種猫さん、レントゲンで偶発的に食道裂孔ヘルニア(滑脱型)が見つかりました。 もともと食欲少なめでたまに嘔吐があり、少し痩せ体型で、食道裂孔ヘルニアとの関連は明確ではありませんでしたが、手術による整復を行いました。 術式  :食道裂孔ヘルニア整復術(同時に避妊手術) 手術時間:50分 麻酔時間:105分 上腹部の正中切開で食道裂孔部に腹腔内側からアプローチしました。 肝臓を右側に避けて食道裂孔部を確認します。 食道