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楽曲解説「ぃぃpp」+「ぃぃぃppp」

1. monochro me

打ち込んだシンセ等の音を一旦wavとして出力し、それをまた取り込んで再編集する手法(いわゆるサンプリング)が大好きでよく使うんですが、その癖が一番表れてる曲だと思います。
機械がバグったかのように音を繰り返したり、ぐちゃぐちゃに裁断したり、ピッチを不自然に変えたり…
2番目において同じ手法でシンセを1オクターブ下げた際のテープノイズのような音(偶然の産物)が特に気に入ってます。

サンプリング、異様に歪ませた音、人間の声とのツインボーカル等、以降の作曲に度々使われる手法の原点のような曲になりました。


2. 一日を始めるのは夜だ

現時点では最も難産だった曲だと思います。主にイントロをどうするかで長く悩んでいて、最終的に都会の喧騒とアコースティックなアンビエントを混ぜたような音空間にしました。
ブレイクビーツ大好きなのでよく使いますがそれによってエディット作業が倍くらいに増えてしまうのが苦しくも楽しいです。


3. クロマキーの夢遊艇

曲名の元ネタはBoards of CanadaのChromakey Dreamcoatという曲です。Chromakey Dream"c"oatからChromakey Dream"b"oatにもじって、さらにそれを日本語にした感じです。
クロマキー合成のように何でも映し出す様子を表現すべく、様々な楽器の音をサンプリングして1小節ごとに変化させてます。

ダブステップやらフォークやら展開が急激に変わりますが何か特別な意図があるわけではなく、癖です。
飽き性なのもあってこれまで作ったほとんどの曲はそういった傾向にあるかもしれません。


4. 毒

Autechreのr essという曲をサンプリングした狂った盆踊りみたいな曲です。僕の音楽はエレクトロニカ等に分類されることが多いですが、Animal Collectiveとかのネオサイケに共鳴する部分が多いかもしれないです。
作ってるときは意識してませんでしたが今聴き返すと彼らのI Think I Canという曲の影響を微かに感じ取れます。


1. ぃんたぁねっとゅぅれぃ

イントロは「バグった合唱団」みたいなイメージで作りました。
Porter RobinsonのMusicianという曲が好きなんですが、中盤辺りで言葉をリズミカルに繰り返すラップみたいなパートがあって、そのエッセンスを若干取り入れてます(「亡霊か妖精か」の部分)。
英題は1nternet gh0stですが、歌詞にも出てくる0と1が偶然にもうまく組み込んだのでとても気に入ってます。


2. ガム

いろんな解釈ができる歌詞なので固定するつもりはありませんが、自分は「供給が当たり前になり刹那的にコンテンツが消費されていく様子と、賞賛が当たり前になり感謝や幸せを忘れてしまった創作者」をテーマに歌詞を書きました。
ただそれに対して肯定も否定もできず流されるまま、みたいな諦観と虚無感が詰まった曲です。


3. 変な音楽ばかり聴いてる

まともな音楽を作ろうとしても変な音楽になってしまう呪いを抑えるため、あえて定番のJust the two of us進行(もどき)を使ってみました。
結果ネオソウル→クラウトロック→ガバみたいな闇鍋になりました。
「人は5 悪魔は6 神は7」というフレーズはPixiesのMonkey Gone to Heavenという曲の歌詞から引用してます。


4. たていすかん

何気なくパソコンのキーボードを眺めてたら曲名になりました。
曲のテーマや雰囲気もそんな引きこもりのモノクロな日常、現実からの逃避行のようなイメージにしました。
Fishmansの宇宙 日本 世田谷というアルバムが好きで、それに入ってそうな空気感を演出してみました。
特に最後のフルートのアルペジオは彼らのDaydreamという曲からの影響が濃いです。


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