Uber_Eats_ヘッダー

【2日目】 Spadina駅・チャイナタウン 【歩いてUber Eats in Toronto】

20xx年 12月
ダンスに明け暮れていたとある少年が、Uber Eatsの本部に呼び出された。
本部からiPhone7とリュックを渡され困惑している彼に、彼らはある任務を課した。
「今から2ヶ月以内に、この街に潜む合計50体の敵を殲滅してほしい」
彼は困惑していた。
しかし本部から一歩外に出ると、多国籍多文化、痛むほどの寒さ、そしてプーティンの匂い。
そこは「始まりの街 トロントタウン」だった。
彼は覚悟を決めた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━物語が、始まった。


「歩いてUber Eats in Toronto」

【本企画の趣旨】
本企画は、トロントのUber Eatsで追加された「Walkerモード」を筆者が実際に体験し、友達紹介ノルマの50件を帰国日までの約2ヶ月で達成するまでの体験記を記したものです。
効率の良い配達を手探りで見つけていくこの体験記が、今後始める人への「攻略本」のような存在になれれば幸いです。
Uber Eatsを、トロントを、そしてワーホリの日常を少しだけ垣間見れる記事になっています。楽しんでいって下さいね。

くぅ

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◯ブーストとは

1月9日(金)

ついにバケーションが終わりました。
初歩的な失敗に陥った1日目のリベンジです。

ということで、今回の舞台もこちら。

北米最大と言われている

Spadina駅近くのチャイナタウン!!

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今日はベテラン自転車配達員の友人から聞いたコツ、「ブーストを上手く使え」を参考に、攻める時間を決めてきました。

心得・其の一「ブーストを上手く使うべし」

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ブーストとは、前回お伝えした通り「需要のあるエリアでの報酬を底上げしてくれる数値」のことです。
今回の舞台のチャイナタウンを含め、ダウンタウンは大抵この一番高い数値が適用されます。
そして表を見てみると、11時〜14時(ランチタイム)と、17時〜20時(ディナータイム)のブーストが高い事が分かります。

「なるほど、分かりましたよ先輩ッ!!」
という事で

11:00 Spadina駅に到着、ストリートカーでいざ中国の中心部へ
11:11 ストリートカーから降りた瞬間に依頼受注

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「はっっっっっっや。え???」

一件目の依頼まで30分待った1日目が、いかにやってはいけない日だったのかを痛感しながら、歩いて3分程のレストランへ向かいます。

心得・其の二「やっぱり、配達を行う日は見極めるべし。」

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「こんにちは!Uber Eatsのフードを取りに来ました!」
「もうそこに準備できてるよ!」

ありました。
6511C。自分の注文番号です。
早速リュックに入れて、「Start Delivery」を押すと、お家の住所が表示されます。

体感温度−7〜−8℃。
料理を楽しみに待ってくれているお家まで急行します。

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防寒ジャケットにスノボ用のズボン、マフラー、フード。ただの雪だるまです。
カナディアンは平気な顔して薄着で歩いてましたが、彼らは変温動物なだけなので気にしません。

心得・其の三「カナディアンは変温動物。(諸説あり)」

◯報酬の計算方法。そして攻略法。

11:27 配達完了。

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やっぱり報酬の話が一番気になる所だと思うのでもう一度説明しておくと、

時間(min)×0.28+距離(km)×0.50=基本給(Fare)

簡単に説明すると、1分で0.28ドル、1kmで0.50ドルです。
時給にして16.8ドル。トロントの最低賃金は執筆現在14ドルです。
しかしこれは基本給の話。実際はさらにここから、

基本給×ブースト−手数料(Uber Fee)=実際の給与(Your Earnings)

となります。
ただ、時間給と距離給に関してはUber側があらかじめ計算したExpected Duration, Distanceも参考にしながら計算されるようです。
あまりにも極端な時間と距離の数値が出た時に、ある程度補正されるという事ですね。

ちなみに、たまにチップを入れてくれる方もいて、その場合のチップは全て給与に加算されます。

そしてお気づきでしょうか、この計算式だと、Walkerにとっては圧倒的に「時間給」が稼ぎ頭になっているということに。
ここに、距離をたくさん走る自転車や車の配達員との、明らかなコツの差が生まれますね。つまり

心得・其の四「Walkerは数をこなすことよりも、依頼を切らさないことを心がける。」

はい、ここに来て遂に心得っぽい心得が出ました。
実はここが、まだUber EatsがWalkerに対応しきれていないなと思う部分でもあるのですが、

計算上、6件の依頼を10分ずつ猛ダッシュでクリアした人と、1件の依頼を60分かけてだらだらクリアした人の報酬に大差が出ない仕組みになっているのです。

Expected Durationも参考にされる事や、あまりにも遅いと依頼者から苦情が入ってしまうなどがあるのでここまで極端な事は出来ませんが、ルールを理解していくと、こんな考えに辿り着きます。

心得・其の五「Walkerは、ゆっくり配達しよう。」

恐らくいつか「一件ごとの達成料(固定)」などのルールが追加されて、そのバランスが調整されていく事になると思ってます。

調整が入る前に始めちゃいましょう。
依頼が入り続けている限り、

・携帯をいじっていようが
・誰かと電話していようが
・Frozen2の音楽を聴いていようが
・Podcastでリスニングの勉強をしていようが
・名物の激安パンを食べていようが

そこに時給が発生するのです。

なんか勧誘の人みたいになっちゃってウケる。
これがUber Eats for Walkerの最大の良さの一つかな、と思います。

心得・其の六「配達中は、何をしてても時給が出る。」

◯災難から救ってくれたAGO

そんなことを考えながら、チャイナタウンの中心部へ戻っていたら、15分後、2件目の依頼のアラームが鳴りました。店名が「〜sushi」だったので、おお遂に自国の料理を運ぶときがきたか!と思ってお店に入ると

聞こえてきたのは、中国語でした。

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2件目、トロントではよくある

「日本人のいないお寿司屋さん」でした。
まあ、だよね。

自分が多国籍文化の街のチャイナタウンにいるんだということを強く痛感しながら、お店を後にしました。

しかし、こんな事を思っていられたのは束の間。

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今回の配達先が、40階建ての高層マンションの36階で、

「やっぱこういう所に住む人がこんな歩ける距離のUber Eatsを頼むんだなあ、」
「うわ、エレベーター静かすぎて気付かなかったけどめっちゃ高速で上がってる、耳痛え。」

なんて思いながら部屋先まで配達をし、次の依頼へ向かおうとしたときに異変に気がつきました。


「あれ、依頼完了ボタンが押せない。」


携帯の左上を見ると、

No Service(圏外)。

実はそのマンションの中は、何故か電波が悪くなるゾーンになっていて携帯が見事にやられていました。
ここで、日本からこのnoteを読んでくれている方や、カナダのいい会社の通信プランを使っている方は

「はよ外出て電波拾えや」

と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
実は私は大手3大キャリアの通信のおこぼれをもらう、いわゆる「格安SiM」と呼ばれる通信を利用していて(厳密には違うのですが、ここで携帯の詳しい話をするとそっとnoteを閉じられそうなのでやめておきます。)、

携帯の電波が不安定。特に、圏外や3GからLTEに復帰するまでがたまに異常に長いんです。
同じようなプラン使ってる人には伝わると思います、地下鉄から降りた時とかたまに外に出ても

携帯「絶対電波無いよ!!ここは圏外だよ!!」

ってめっちゃ頑固に言い張って聞かないときがあります。
そして運悪く今回、普段行かない高層マンションなんて行ってしまったからでしょうか。繋ぎなおしても、電源を切っても、

携帯「絶対ここは電波通ってないよー。諦めてくれー」

電波は入り直しませんでした。
なんでこんなに焦っていたかというと、「配達後にずるをして配達終了を押さずに時間を稼いでいた友達」がアカウント凍結をされていたのを知っていたからです。

この時、自分を救ってくれたのは、チャイナタウンから歩ける距離にある

AGO(オンタリオ美術館)

でした。

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実は自分が普段ダンスをしていたこの場所。
使い込んでいたおかげで、建物内で1時間のフリーWi-Fiを提供してくれる事を知っていました。

実際の配達終了から約15分後、なんとか配達終了を押すことができました。

心得・其の七「もしもに備えて、フリーWi-fiの場所は知っておくべし。」

そんな調子で高いブーストが終わる14時まで、10分待てば次の依頼が来るような調子でほぼ依頼が切れることなく昼の部を終えました。

【結果報告・昼の部】

約3時間(11時〜14時)、依頼件数5件、合計報酬は52.23ドルでした。
時給換算すると17.41ドル。今働いているカフェの時給がオンタリオ州の最低賃金14ドルなので、早速超えられてしまいました。

「歩く」以外のスキルを必要とされずにこの報酬の高さは普通に驚きますね、、
来たばかりで仕事がない人や、トロントが大量に抱えるホームレスの人もこれで稼げてしまうのでは、、?と思ってしまいます。

◯夜の部 「依頼があるのに入ってこない」

昼の部の思わぬ成果に期待を膨らませながら、夜の部(17時〜20時)も頑張ろうと張り切っていました。

先に結果発表をします。

【結果報告・夜の部】
約3時間(17時〜20時)、依頼件数2件、合計報酬は25.74ドル。
時給換算で8.58ドル。泣きました。

・・・何故こんなことが起きてしまったのか。


依頼されたレストランのうちの一軒では、

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このようにUber Eats専用のモニターとそこに並ぶ配達員たちの列があり、店内はごった返していました。

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さらにその時間、特に依頼がたくさん入った地域にかかる「追加ブースト」が適用されており、普段「1.5ドルブースト」程度なのに「3ドルブースト」のかかっていたこの時間は異常でした。

つまり、配達員自体は不足していたということが言えます。

では何故、寒空の中3時間一途に待ち続けていた自分には依頼が入らなかったのか。
1日中チャイナタウンを観察してきた自分には、その答えがわかりました。昼に比べて、夜は何かが違うことに。


チャリーン。

チャリンチャリーン。


「あれ、自転車配達員がめちゃめちゃ増えてる。」

これはあくまで1日目、現時点での私の仮説にすぎないですが、
3ドルブーストをつけるほど配達員が不足している場所は、チャイナタウンから歩けないようなもっと遠いお家なのではないか。

依頼件数が増えたと同時に、会社帰りでしょうか。サラリーマン配達員の数も増えてしまったため、近場への配達依頼はUber Eats for Bicycle に取られてしまっている、そんな印象を受けました。

心得・其の八「夜は依頼が来づらい。原因は自転車?」

◯配達は早押し。

依頼が減った夜、常に携帯からの振動に集中をしていたので疲れました。

実は依頼を受注する際、バイブとともに通知が来た瞬間からカウントダウンがスタートし、約10秒ほどでタイムオーバーします。
恐らく、そのレストランから近い順に、一人一人順番に通知を送っているためだと思われます。

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だから配達中は、常に携帯を見張っていなければなりません。

この「3min」というのは「ここから3分の場所にあるレストランへの依頼が来てますよ」って意味で、真ん中を押せば依頼引き受け、「declineボタン」か10秒ほどのタイムオーバーで依頼を拒否できます。早いです。

流石にずっと握りしめているのは疲れてしまうので、常にイヤホンをすることをお勧めします。音楽等を聞いていても通知が来るとわかります。

心得・其の八「常にイヤホンor携帯を握りしめ、通知に備えよ。」

◯まとめ。

Spadina駅近くのチャイナタウンは、平日

昼➡︎まあまあ稼げる

夜➡︎ライバルが多く、Walkerにはきつい

そして今回の結果を基準に、これからよりよい場所を探していきます。
まだ勝手が分かっていなくて歩き回った結果、歩数計を見てみたら23.4km歩いていて、次の日の足裏の筋肉痛がひどかったです、笑

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ただ個人的な感想としては、「この仕事、思っていたよりいい仕事かもしれない、、!」でした。

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《本日の戦歴》
滞在時間・・8時間
依頼件数・・7件
報酬・・77.97 CAD
時給換算・・約10 CAD
帰国日まで残り・・40日
任務進捗・・8/50 件

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↓次のnoteはこちら↓

↓当日のつぶやき↓
夜の部が寒すぎて暇すぎてずーっと物色してました。ここ行きすぎてそろそろ食レポとか始められそう。

↓自分もやってみたいと思った方、始めから読みたい方はこちらから↓


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