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不定期刊:目についた本の写真とともに140字の文章を書くこと

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#新潮社

一高(旧制第一高等学校)と言っても私にはとんと馴染みがない。旧制高等学校は、3年制で帝大予科(予備教育)としての性質を持っており、1950年に廃止。(旧制)大学は現在の大学3〜4年生、予科(旧制高校)は現在の大学1〜2年生とも。本書で描かれるのは1900年代初頭の一高野球部の様子

“「正しい」注意を冷静にしても、相手から反感を買うのは当然でさえある。そこには正しいことをしているという傲慢さが臭う。〜自分はいまたいそう傲慢な行為に出ているのだから、無傷で相手を動かすことができるというおめでたい期待などしてはならない〜”という箇所が印象に残る。一気に読める。

私が何故、水曜日の書影写真等の投稿を続けて、日曜日のブログの更新を続けているのか。多分、待っている人はいないんです。でも、妨げる人もいない。邪魔されない場所でルーティンを続けられること、それは誰かにとってなんの意味もなくとも、私にとっては確かな自信になる気がします。

父親が4人いる男子高校生が主人公で、馬鹿らしい系との触れ込み。偶然、フジテレビでドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」を放送中。こちらは元夫が3人なのであり得るけど、父親が4人はどうだろうか? 4人の父親が由紀夫を愛する様と、3人の元夫がとわ子につきまとう様とが、なんとなく似ている。

松屋では年6回の土用の丑の日(2021年4月23日他)として鰻を推しているが、調べてみる年に4回季節の変わり目にある土用で、丑の日にうのつく物を食べると良いのは夏土用のみだそうであり、春土用は戌の日(2021年4月20日・5月20日)にいのつく物を食べると良いそうである。へぇ〜。

11/22はkamebooksさん主催の西千葉一箱古本市を訪問。葉月文庫さんは自分の好きな本を布教するために参加しているとのこと。並んでいる商品から村山由佳が好きという話をしたら、それならと勧めていただいたのが重松清『きよしこ』。お店の人と交流する中で、自分も出店したいと思う。

身近に当たり前にあるはずのものが、急になくなってしまうことがある。あのジャンバラ屋さん、どうなったでせうね?――幼いころからあまり人間が好きじゃないと考えていた未名子は、でも、いくつかの、身の回りにいる少数の人間は思えばすべて、かすかに、でもたしかに大切な人だと思えた。(p71)

「その時その時にその場にいない人を悪者にしながらなんとかのりきっていこうじゃないか」がとてもわかる。どんなイラストにこの言葉が付されているかは、読み終えるとあなたも思わず考えちゃうようになること請合いの本書で。自分が面白いと思ったものを、何かの形で記録に残すって、いいなと思う。