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インスタで猫を描いています #21

こんにちは。

つぎの更新まで長引きそうなので、今回は番外編的にメイキングです。慣れないことをしていたら思いのほか長文になるわ、時間はかかるわで大変でした。

まともに読むのは、お絵かきの手順についてご興味のある方だけで大丈夫です。一般の方は目で画像をさーっと流してくださいね。

それではいってみましょう。

今回の完成品はこちら。

キリッ。

久しぶりに顔のアップに挑戦してみました。

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なにはともあれ、はじめはラフを作成します。

最近の私はコピー用紙に ぺんてる 筆touchサインペン のライトグレーとグレーを使って、けっこう念入りに、細部への理解が深まるまで描き込んでいます。

このあとのペン入れになるとやり直しが効かないので、この段階で可能な限りきちんとかたちをとっておきたいのです。

なんでこんなに手間がかかるんだろう、なんでこんなに正しくかたちがとれないんだろう、は私にとって毎度の疑問であり煩悶ですね。

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つぎにペン入れに入ります。

新しいコピー用紙を用意して下描きと重ね、トレース台で透かしつつ描いていきます。

まずは ぺんてる 筆touchサインペン のブラックを主線に使い、目・鼻・口と輪郭線を引いて、その後 コピック マルチライナーSP のブラシを使って、かすれた線を描き込んでいます。

仕上げの段階でもういちど黒を入れる機会があるので、かすれた線はやり過ぎずにごくやさしく、目安となる程度で大丈夫、ということにしています。

とはいえ、このときにじっくりと取り組むことが私にとっては大事なようで、ここで丁寧に積み上げることができていないと、このあとの集中力がどうにも持続しません。そのため、近道はないぞ、と毎回じぶんに言い聞かせるようにして取り組んでいます。

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そして、いよいよ彩色に入ります。

コピックというアルコールマーカー .Too COPIC sketch のブラシ側を使って色を重ねていきます。

先ほどもやさしくブラシを扱ったのと同様に、ここでもごく弱い筆圧で軽く筆を扱い、薄い色からはじめてだんだんと濃い色へと塗り重ねることで、色の階調を表現するようにしています。

最初はとりあえず下地となる淡い色を選んで塗り始めます。目に必要なグリーンと鼻に必要なオレンジ、あと耳と目元にピンク、猫を描くときにはアースカラー系が欠かせませんね。

ひととおり下地が塗り終わったら、つぎにグレーに入ります。コピックのグレーは Natural(N) Toner(T) Cool(C) Warm(W) の4種に分かれており、私はここではNとTを中心に、薄い方から順に入れて灰色の濃度を上げていきます。

必要に応じてもういちど色を塗り重ねたり、まえの色に立ち返ったりして、行きつ戻りつしながら目的の色味に近づけていきます。

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色味が出来上がったら、仕上げに入ります。

ペン入れの際に使ったブラシと コピック マルチライナー のミリペンを使い、黒を重ねていきます。

コピックがしっかりと塗り込まれたコピー用紙の表面は、塗料が膜となってふさいでいるため、まっさらな紙の上にブラシで描いたときのようなかすれた線が描きにくくなっています。なので、ここは結構こわごわと慎重に描き込んでいます。

それでも、実際に黒が入ってみるとやはり絵が締まって見えますよね。

そして、ごくわずかですが、どうしても修正が必要なところへ ドクターマーチン ペンホワイト を使い、Gペンの先につけて白で覆い、その上からもういちどコピックや黒で手直しを加え、なるべく不自然にならないように仕上げます。

冒頭の完成画像に戻ってきました。

イラストをスキャナで取り込むまえに、ヒゲとサインを用意しておきます。

私は直接ホワイトで鋭くヒゲを描くのがどうも苦手だったので、イラストとは別の場所に黒でヒゲを描き、スキャンしてからデジタル上で白黒を反転させて貼り合わせることにしました。

サインについても同様で、いくつか書いたものの中から良いものを選んで切り貼りしています。

デジタル化したイラストは画像編集ソフト Affinity Photo のレタッチツールを使い、全体をくまなく眺めながら表面のくすみやゴミを取り除き、描き損じやホワイトによる修正箇所など、気になったところをきれいに直していきます。

ただし、最近はあまりきれいにし過ぎるのもどうかと思うので、なるべくそのままの状態で、しないよりはしたほうがいいくらいの修正に留めるようにしています。

色調や明暗のレベルを調整することについても同様で、ここでもやりすぎないように注意をしながら、オリジナルのもっている良さをわずかに際立たせる程度の補正になるよう心がけています。

このレベル補正のときに黒はほどほどの黒に、紙面の白はぎりぎり白と呼べるくらいに仕上げるため、紙本来の風合いは飛んでしまっています。そのため、私は最後の仕上げとして、擬似的に紙の風合いを再現してするために、スキャンした紙の画像をテクスチャーとして貼り合わせています。

これで完成です。お疲れ様でした。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

お力添えいただけると、わたしの画業がはかどります❤︎