J-pop

日本の音楽はしばしば快楽的すぎてつまらないよね、彫りが浅くて、のっぺりした印象。
けれどそれは日本人の面影そのものに思えるから、やっぱり大事にしたい。

想像したことがあるだろうか。
J-popが街中から消えた日を。
百貨店や洒落たカフェならまだしも、
気取らぬ主婦がいつもの様で、
いつもの買い物をする時に、
知らぬ国の知らぬ楽器と、
知らぬ言葉の歌が聞こえる。

繁華街もジャズやボサ、
テクノやレゲエなんか流れたりして、
日本語の歌はどこにも聞こえない。

そうしたら

あの日本の夜はどこにいったろう
彼や彼女は韓国のアイドルに夢中
いつまでも平凡なことはなくなる
日本はとても狭くて譲り合うから
大きな国々の広い言語に
つい席を譲ってしまう
言語的不均衡を感じることもある

でも J-popは我々のその姿
そのままではないか
我らの誇りを、
当たり前の尊厳を彼らは
証明してくれるではないか。

あの美しい日本の文化は
資本主義やグローバル化に
押し潰されているではないか

本当にこれで良いのか

いくら優しい君も
流石に日本の魂まで
外国に譲ったりしないだろう

僕らはまだ続いている

私は懐古主義ではない。
うんざりさせられるほどの
下っ端心を味わったのに
どうして僕らはまだ
自由になれないのか。

踏み出したい、文化はいつもそう。
僕もそう。
右や左、上と下、そんなのギミックでしかない。
本当にやりたいことはなんなのか。