ニューロンはバグるのか(傾向と対策)7. 不本意な服薬、不本意な転科

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杖デビュー以来初の診察の日。杖をついて向かいました。
「きーりーさん、どうぞー」
「失礼しまーす」
「おや、どうしたんですか、その杖」
「楽天で買いました」
「そうですか」
先生はそういうことを聞きたかったわけじゃないと思いますし、かといって先生の返しもなかなかアレだと思いました。

かくかくしかじか説明をすると、先生が口を開きました。
「まず、耳の症状と頭痛・吐き気は別の問題と考えられます」
「はい」
「で、やっぱり検査では何も出てこないんですよ」
「はい」
「残る選択肢はメンタルからくるやつだけなんですけど……嫌いな人の声だけ聞こえないとか、そういうのないですか?」
「まっっっっったくないですね(即答)」
「そうですか」
「そうですね」
「うーーーん……。こうなるとうち(耳鼻科)ではなんとも……」
「……」
「頭痛と吐き気に関しては、お薬を」
「ほう」
「良い薬があるんですよ〜」
先生なんなんですかその闇ブローカーみたいなコメントは。
あ、もちろん合法です!合法ですからね!!

そして候補に出された薬は2種類。
ひとつは偏頭痛の予防薬。
もうひとつが……抗うつ剤?

いやいやいや、待ってくださいよ先生、どう考えても鬱じゃないですよね、私。
「ええ、私もそう思います」
なのになんでまたよりによって抗うつ剤を?
「良い薬なんですよ〜」
それはそうかもしれませんけども……。

偏頭痛のお薬のほうはともかく、もう片方のほうには納得がいきませんでしたし、今でも納得していません。
そして、話はまだ続きます。

「一度心療内科で診てもらったほうがいいと思います」
「へ!?」
「個人的にも知り合いなんですけどね、良い先生なんですよ」
「えーーー……………」

話をまとめますと、誰がどう考えてもメンヘラじゃないのに、メンタルのほうに原因があるんじゃないかと疑っていらっしゃるようで。
解せない!!!今でも解せない!!!!!
……のですが。その時の私には、それに全力で反論できるほどの余裕はありませんでした。数ヶ月に及ぶ体調不良で限界がきていたのです。その薬を飲むことで少しでもマシになるのならば、不本意ながらそれはそれでありなんじゃないかと思うに至っていたのです。

「……わかりました」
こうして、服薬と転科が決まりました。

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