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0313「ビジネス肛門期」

早朝からBASSDRUMの非公開総会。今回は初めて、私がNYから参加するという遠隔だったのだが、さすがにみんな慣れてきているので全然うまく行った。何より来て頂いてしゃべってくれた方々がもうまじで全員素晴らしい。新しく来て頂いた方もリピーターの方も、何が良いって、技術や開発の話をしているときにめちゃくちゃ楽しそうなのがいい。テクニカルディレクターに悪い人はいないような気すらしてくる。本当にこのコミュニティを始めて良かったと思う一方で、皆さんすごすぎて、そこそこ自己肯定感を削られる。まあ、毎日削られているので別に良いけど。

それが終わってから不動産屋に小切手を渡しに行くという面倒くさいミッションを経て、オフィスで2時間後のプレゼンに向けた「間に合うかどうかいまいち微妙なプロトタイプ開発」に着手し、運良くはまったりせずに1時間半でどうにかなった。

昨日に引き続き、意識的に気合が入っていない日記を書かなくてはいけない。あまり気合の入った日記ばかり書くと、翌日もがんばらないといけない気がして辛いからだ。実際昨日は適当に書いてお茶を濁したのが良くって、非常に書きやすい。書きやすいのは良い。

今日も♡1ケタくらいを目指して微妙なものを書こうと思う。

昨日はコカインについて書いたが、そういえばすごく忙しいが一応ランダムに本は読んでいて、ここ数日は「阿片の中国史」という本を読んでいた。阿片にはすごく興味がある。中国のその手の退廃的な感じにすごく惹かれる(中国系のギャンブルとかそういうのも含めて)のと薬物・毒物ということだけではなく、阿片窟とかアヘンベッドとか、特殊な器具(火皿とか火かき棒)とか、その周辺の文化全般にすごくロマンを感じる。ニューヨークのチャイナタウンにも阿片窟はあったらしい。

なんか最近、アマゾンのリンクがカード化されないのでそのまま貼っておく。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4106101335/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4106101335&linkCode=as2&tag=electricplace-22&linkId=3d50d6e28d1d6fcc0fd890cf6ccaf0d2

そこそこ面白い本ではあったのだが、もっともっと、19世紀の中国の裏社会のことを知りたい感じではあるので、ちょっと物足りない感じがあった。昔の上海には、「糞尿女王」と呼ばれる租界の糞尿処理全般を牛耳っていた女性がいたらしい。そのへんの裏稼業の人たちが阿片を密輸したりしていた。
もう少し前だと、ジャーディン・マセソン商会などは、そもそも阿片の密輸のために設立されて、アヘン戦争の引き金にもなっていた。このへんの近代史が面白いのは、このくらいの近代になると今の時代にも全然その痕跡が残っているからで、ジャーディン・マセソン商会はまだ全然存在するし、ウェブサイトもある。

「グラバー邸」のグラバーは、ジャーディン・マセソンの長崎支店長だった。グラバーが務めていた会社が、今も残っているのだ。グラバーは日本の内戦をけしかけた「死の商人」だし、ジャーディン・マセソンは東アジアの植民地政策の尖兵だった。

HSBC(香港上海銀行)は皆さんおなじみだろうが、しかしそもそもジャーディン・マセソンによる阿片の収益を送金するための銀行だった。

こういう、歴史的に「悪どいこと・あるいは忌避されるような仕事をやるために始まった会社とか組織」が、徐々にセルフロンダリングして大きな会社として残る、みたいなことはたまにある。

もっと近代だと、ダウ・ケミカル社なんかは世界一の化学製品メーカーで、世界中のいろんな化学原料とかをつくっている大企業だが、この会社が世界一になったのはベトナム戦争でゲリラ対策で使用されてシャム双生児とかの原因になった枯葉剤が売れまくったからだ。

あと、そもそもコカ・コーラは「コカ」っていうくらいだから最初の製品にはまだ合法だったコカインが含まれていたらしい。薬物だったのだ。

今でいうと、エロで創業したDMMが別のことをいろいろやり始めているのともそうなのかもしれない。

私の友人にも、裏ビデオの宅配でお金を貯めて、自分のお店を持った人とかいる。

何が言いたいかというと、会社なんかやっていると「ビジョン」がすごく大事だよねとなるのだが、じゃあ阿片を売って拡大したジャーディン・マセソンにどういうビジョンがあったのか、とか考えると、ビジネスというものにも思春期とか壮年期とかいろいろあるということで、要するに儲かるからとりあえず阿片売るぞーって勢いで阿片売って、怒られたりしながらだんだん「何で俺たち阿片売ってるんだろう?」ってなって、悩んで「よし、ちゃんと世の中の役に立つことをしよう」みたいな大人っぽい意識を持ったりとか、そういうのはあるのではないだろうか。

つまり、ビジョンなしでとりあえずビジネスを始めて突っ走る、それが何なのかは後で考える、みたいな進め方というのは、いろいろあるかもしれないが結構人類の歴史の中で行われてきたプロセスなのかもしれない、と思った。

じゃあ自分のビジネスは思春期なのか壮年期なのか何なのだろうと考えたが、「ああ、肛門期だな」と思った。

親は、この時期の子供に対して規則正しく衛生的に排便するように教育することが求められる。そうした親からの働きかけが社会的圧力となり、「適切な排泄行為をしなければならない」という規律と、「母親の要望にこたえられた」という達成感や充実感を得る。このような教育が子供に徐々に適切な排便を身に付けさせていく。

つまり、「適切なアウトプットをすること」そして「お客様の要望に応える達成感」。私たちはまだその段階にいるのではないか。

もうこれ以上文章書くの面倒くさいからそういうことにする。

みんなにも読んでほしいですか?

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