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【NEWS/ブレーン掲載】2020年度ARTS受講を振り返る

株式会社キュー、広報担当です。

弊社の意欲的な若手社員を集め、
会社の取り組みの一環として宣伝会議主催
「アートディレクター養成講座(ARTS)」を受講いたしました。

本日は、なぜ「ARTS」受講となったのか、といった会社の取り組みから
2020年度「ARTS」を受講した3名の皆さんに、簡単にお話を伺いました。

ARTS社内支援の背景

この数年、広告やデザインには大きな変化が訪れています。
またこの1年に至っては、COVID-19の出現などで社会は大きく変わりました。
弊社もまた「新しいデザインのかたち、提案」が求められることも多くなり、「新しいクリエイティブを生み出そう。」「生み出すためにはどうすればいいのか。」と課題に向き合う日々です。

そんな中、次世代を担う弊社若手社員に「新しい知識をインプットしてきてもらう機会を提供したい」と考え、ARTSへ受講支援を行うこととなりました。
実際に講座でトライアンドエラーを繰り返しながら、社内では味わうことのできない経験を糧に、ステップアップをしてくれるものと考えています。

〜ARTSとは〜
若手アートディレクターやデザイナーに向けた、
アートディレクター養成講座。
アートディレクターになるために必要なステップアップを学びます。
https://www.sendenkaigi.com/class/detail/art_director.php

では、実際にARTSを受講した3名にお話を伺います。

ー受講前と受講後の気持ち、
準備をしたこと、しておけばよかったことを教えて下さい。

林田 華(以下林田)
2年前から受講を検討していたこともあり、楽しみな気持ちでいっぱいでした。
受講前に準備したことは、講師の方々のSNSや所属している企業のwebを受講前にチェックすることですね。
実際に受講してみると、業界の最前線で活躍している講師の方々のお話や課題の数々から知識と刺激を得ることができ、一緒に受講をしていた同期たちと受講後も交流を深めて、コンペに応募してみたりと横の繋がりが増えたこともよかったなと感じます。
事前にしておけばよかったことは、講師陣と名刺交換ができたりするので、名刺交換だけに留まらない印象に残る方法を模索しておけばよかったなと思いました。
受講以降はSNS等を活用しながら気になる講師の方と交流を深めています。

吉橋 彩香(以下吉橋)
お話しを頂いて決定したときは、
ワクワクとドキドキと怖さと、、みたいな感じですかね!?
ひさしぶりに学生の時のキラキラ感というか、
いい意味でのミーハー感を自分の中で高めてました。
たくさんの人に出会える場だとは思うので、
臆せず色んな人と話せたらいいんじゃないでしょうか。

浦﨑 立征(以下浦﨑)
受講前はかなり意気込んでいて、
錚々たる講師陣からどんな話が聞けるのだろう、
社外のクリエイターとのバチバチやりながら、「賞を取ってブレーンに載るぞ!」と思いながらも、仕事との両立を考えて不安…という感じでした。
準備は覚悟を持って望む心構えといった感じでしょうか。

受講というより受講中に困ったことが多々ありました。
平日は仕事、土日はARTS、というのを半年以上続けましたが、
板についてきていた仕事とは違う脳みその使い方に四苦八苦したり、自分のアイデアやデザインで勝負した課題がうまくいかないと、ダイレクトに評価が戻ってくるのでそこからの立ち直りがすぐにできなかったり、そもそも自分が気を使ってしまい誰かにアイデアの相談する回数なども少なく、結果的に自分で考え込んでしまうことなどは、今思うとめちゃくちゃ良くなかったことでした。
ただこの経験で、自分の思考のクセを認識して、いい方向に矯正できた一因になったなと感じています。


ー受講した中で印象に残っている課題を、理由も含めを教えて下さい。

林田
左合ひとみさんが講師を務めてくださったパッケージ課題です。
私の出身県である長崎に伝わるお菓子「一○香」をリデザインしました。
コロナ禍、環境課題、地域の魅力の再発見、再伝達など、ミニマムでの発信の中で普段の仕事よりも考察をしなければいけない範囲が広く、大変な部分も多くありましたが優秀賞にあたる金の鉛筆をいただけた課題で印象に残っています。

吉橋
課題はどれも印象に残っていますが、今になってみるとやっぱり一番最初の課題はわかりやすく自分の視野が狭くなっていたなあと感じます。
新聞広告という課題だったんですけど、施策とブランド広告の違いがわからなくて、解決の出口を間違ったりして、他の人の意見もらってやっとこさ形にしたりしました。
自分の脳みその、凝り固まり具合に気づかせてもらった課題です。

浦﨑
交通広告の課題は特に自分にとって意味深いものとなったので、印象深いですね。
ARTSを通してぶち当たった「思考の悪いクセ」に気づいて矯正できた回でした。
知らず知らずの内に、アイデアはとりあえず面白ければOK、とか誰も思いつかなかった切り口を出さないと駄目、みたいな思考に陥ってたので、その足かせ、クセ、しがらみ、固定観念を無くせたのは本当に大きかったです。

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ー印象に残った講師の方からの言葉はありますか?

林田
6D 木住野彰悟さんの
【良いデザインとは、「なじむ」「にあう」「ほどよい」である】
good design company 水野学さんの
【社会問題と向き合うときは、自分の価値観・知識量が把握できているか考える】

吉橋
佐藤夏生さんの【潮目を見る】という言葉と、
柿木原政広さんの【先手必勝】という言葉が印象に残ってますね。

【潮目を見る】という言葉の説明の時に、佐藤さんの日常の違和感を
交えて説明してくださったんですが、自分にもそういう瞬間があるな〜と。
そしてだいたいそれは放置しないほうがよかったり(笑)
言葉として形になっていない、感情のざわつき、、みたいな部分を
大事にしたほうがいいなと、講義をお聞きして改めて思いました。
先手必勝はいわずもがな、という感じですが、じっくり説明すると長くなるのでまたいつかのタイミングに!

浦﨑
中嶋貴久さんからの言葉ですね。
おおよそではありますが下記のようなことを伝えてもらいました。

お題に対するアイデアの立脚点は普遍的なもので構わない
そこから表現をしっかり飛躍させられたら良い
お題から離れれば離れるほど表現自体も独りよがりなものになってしまう。

ー今回の講座を通して一番身についたものはなんですか?

林田
受講前より「思考を深める力」と「人を巻き込む力」が身についたのかなと思います。

吉橋
いろんな課題や、人のお話を聞いていく中で、物事を捉える視点が広くなったと思います。
これまで出来ていたと思っていたアイデア出しが難しくなったり...(笑)
表面的なところしか見えてなかったんだな〜と思い直したりしました。
「大きく俯瞰して考える」ということや「掘り下げて考える」ということが
少しは進歩できたかな、と思っています。

浦﨑
月並みですが
「やっぱりデザイナーって楽しいぞ!」って気持ちですかね〜!
答えのない答えを探すのでしんどいこともある、むしろしんどい方が多い、
辞めたいと思ってばっかり…それでも続けていられる不思議に改めて気付いた気がします。
それは講師陣からの言葉の蓄積なのか、普段と違うアウトプットが新鮮だったからなのかは分かりませんが...(笑)

2021年ARTS優秀作品賞受賞
 「
こども用防災シールブック〈KODOBO〉
              -林田華(はやしだ はな)

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ー優秀作品賞受賞おめでとうございます。
どんな作品が選ばれたのでしょうか?


こども用防災シールブック〈KODOBO〉を考えました。
防災グッズの“買って終わり”をやめ、「貼る、集める、学ぶ」ことで実践型の備えを実現するものです。
日本は地震大国と言われているにも関わらず、日常防災への意識が足りないように感じていました。
シールを貼って、防災グッズを集め、災害を想定しながら学び、こどもがひとりの時でも対処ができるようにすることが目的です。

ー作成時の苦労や小話があれば是非教えて下さい。

最終課題は二度発表の場が設けられており、初めにアイデアを提出した時は単なる防災グッズでした。
水野学さんからは「アイデアは良いと思うので、アウトプットをシンプルでわかりやすいものになるよう考えてみてください」とアドバイスとをいただき、アイデアの定着を考えるのに一番苦労しました。


ーでは、最後に感想をお願いします!

浦﨑
ARTSに挑戦するチャンスをくれたキューの皆様に感謝しております!
怒涛の半年間で得たものを糧にして、さらにレベルアップしたいと思います。

吉橋
よい経験をさせていただきました。
ありがとうございました!

林田
講座では、戦いを共にしたい仲間や目標にしたい講師の方々と
たくさん出逢うことができてとてもワクワクしました。
これまでの約8ヶ月間は有意義で未来につながるものを学べたので、
これからは実直に仕事に向き合うことでより一層濃い成果を出せるよう精進します。

ブレーン8月号にも掲載されました!

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最後に。

今年度も弊社から3名、ARTSの受講を開始しています。
しばらく大変な日々が続くと思いますが、今回ご紹介した3名の奮闘を後押しに、楽しんでもらえたらと考えています。
キューに所属する社員としてもですが、一人のクリエイターとして、この学びを経て、大きく成長してくれる未来を私達も楽しみに。






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