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大学のときの友人に本と手紙を郵送しました

大切な友だちに本と手紙を送った。

3人とも大学のときの友だち。卒業してからもう3年くらいが経ってるし、住んでる場所も違うけれど、まだときどき連絡を取りあう仲です。

ただでさえ友だちの少ない僕にとっては、貴重な存在。この人たちがいなかったら、ぼくの人生はここまで色彩を帯びていなかったと思う。

人付き合いが苦手で、いわゆる陰湿キャラだったぼくは、大学でデビューを果たした(笑)彼女彼らのおかげで、友だちと遊ぶ楽しさというものを初めて知ったんです。んで、一緒に勉強やサークル活動もがんばった。しんどいときもつらいときも、いろんな面で支えてくれた人たちです。社会人になってぼくが早々にドロップアウトしてしまったときも、この3人には事実を打ち明けられた。

毎年、お互いの誕生日には連絡を取り合っていたんだけれど、今回はふと、プレゼントを送ろうって思った。友だちは2月と3月にそれぞれ誕生日があるので、1月頃には本を準備し、手紙を書きあげた。今回は、ぼくのセンス溢れる贈り物をぜひ紹介させてください(笑)

まず、兵庫に住んでる友だちに送ったもの。
森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」という小説と、ヨシタケシンスケさんの「あつかったらぬげばいい」という絵本。森見登美彦さんはぼくの大好きな小説家さんで、京都を舞台にした小説が多いかな。独特の文体で繰り広げられるユニークな物語が特徴で、クスッと笑えることはもちろん、涙を流して笑いながら読んだこともあります。「夜は短し歩けよ乙女」は森見登美彦さんの小説の中でも代表作で、京都のある男子大学生が黒髪の乙女を振り向かせるために奮闘するお話。よくある恋愛小説かと思いきや、個性あふれるキャラクターがたくさん登場して幻想的な世界観で物語が進んでいきます。京都の街並みの描写もたくさんあるので、読んだら京都旅行もしたくなる小説です。ヨシタケシンスケさんもぼくの好きな絵本作家さん。イラストがかわいくて、脱力できるような癒されるようなタッチの絵が特徴かな。「あつかったらぬげばいい」は、ぼくにとってこころのモヤモヤを取り払ってくれる絵本です。読むとスッと肩の力が抜けるし、肩こりもビューってどっかに飛んで行きます(笑)彼女は兵庫のとっても大きな病院に勤めていて、むちゃくちゃ忙しいようなので、ヨシタケシンスケさんの絵本で少しでもほっとする時間をつくってもらえたらええなと思います。

次に、広島に住んでる友だちに送ったもの。
ダニエル・キイスさんの「アルジャーノンに花束を」という小説と、これまたヨシタケシンスケさんの「つまんないつまんない」という絵本。アルジャーノンに花束をという小説は外国の作品が翻訳されたもので、言わずと知れた名著です。知的障がいを持った男性の手記なんですが、彼の知能レベルとともに文章のレベルも変わっていきます。知能レベルが上がっていくにつれて変化する周囲の人々の対応。涙なしでは読めないし、考えさせられる物語です。ヨシタケシンスケさんの「つまんないつまんない」は、ぼくは読んだことなかったんですけど、表紙にひとめ惚れして決めました。結構大きい絵本で、読み聞かせとかにもええなって思いました。将来じぶんの子どもに出会えることがあったら、夜寝る前に読んであげたい。

最後は、福岡に住んでる友だちに送ったもの。
アーシュラ・K、ル=グウィンさんの「ゲド戦記」という小説。これは、スタジオジブリのアニメ映画「ゲド戦記」の原作でもあります。シリーズ6冊にもおよぶ超大作小説で、世界観がえげつない……。魔法ファンタジーの神髄と言っても過言ではない小説です。だから、今回の贈り物の中で、1番自信があるものです(笑)福岡の友だちは、ぼくに初めて小説のおもしろさを教えてくれた人で、彼がいなかったら今ごろぼくは読書をしていなかったと思う。彼は大学のときから本が好きで、今は理学療法士として働いているかたわら、小説家を目指して執筆にも挑戦してるんです。かっこいい。彼はYouTubeもしてるので、よかったら見てみてください。

ぼくは親友を親友と思っているけれど、親友はぼくのことを親友とは思っていないかもしれない。まぁでも、

「どの本をあげようかな~」
「普通郵便で送ろうか、はたまたレターパックで送ろうか」
「え、小説分厚すぎてレターパックプラスじゃないと無理やん」
「よし、この手紙の文体と内容なら、たぶんちょっとは笑ってくれるじゃろう」
「郵便屋さんちゃんと届けてくれてるかな~、もう着く頃かな~」

とか考えてる時間が楽しかったので、それだけでぼくは充分満足ということにしよう。

3人の友だちは、今も理学療法士として立派に病院で働いてる。ほんまにすごい。理学療法士の道から脱線してしまったじぶんはすごく情けないなって思っていたし、今も強い劣等感を持ってる。でも、大学のときと何も変わらずフツーに接してくれる友だちに、ありがとうって言いたい。

今回は3人とも、ほんまに誕生日おめでとう。

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