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自己紹介とサウナの話

はじめまして。株式会社Pusaiの手塚です。北海道札幌市で建築設計事務所を経営しております。これまでは、主に宿泊施設や飲食店などの空間デザインをメインに手掛けております。過去の実績についてはこちらにまとめております。
https://koichi-tezuka.tumblr.com/

直近の作例

ここ数年間は主に宿泊施設の部分改修のお仕事をメインにやってきました。直近では北海道知床にあるLantern Shiretokoという宿を設計させていただきましたので、まずはその紹介をさせていただきます。

ここはお客さんが自由に使えるスペースが570平米超えという規格外の一棟貸しの宿。4室✖️4ベッド=Max16人が宿泊可能。目の前がすぐ海というものすごく良いロケーションで、冬には眼下に流氷を眺めながら滞在することができる贅沢な宿です。無人での営業なので食事はありませんが、広々としたキッチン、ダイニングがあるので地域の食材を調達、調理して家族や友人たちと一緒に滞在できます。

ここの宿はコピーライター、グラフィックデザイナー、写真家、サウナプロデューサー、照明デザイナーなどのクリエイティブチームと一緒に進めてきました。その中でもサウナプロデューサーである野田クラクションべべーさんと一緒にお仕事をすることができた経験が私にとって大きかったのです。

薪サウナにハマってしまった

Lokki Sauna(Lokkiはフィンランド語でカモメ)

今回このLantern に造ったサウナは、長野の野尻湖Lamp/The Saunaの支配人である野田クラクションべべーさん( https://www.instagram.com/the_sauna_bebe/ )にプロデュースしていただいたサウナなんです。今年の1月に工事前の既存建物をべべさんと一緒に視察。その後、平面的なレイアウトから空間のデザイン、技術的なことも含めて数ヶ月にわたりやり取りを進め2024年7月ついに完成しました。

べべさんとの打ち合わせの中でよく話に上がっていたのが「空気の循環」です。フレッシュエアーをたっぷり外から取り込み、薪ストーブで温められた空気が天井近くに溜まります。空間が温められていくとその暖気が少しずつ下へ下がってきて、排気口から排出されます。その給気と排気の大きさは一般的なそれよりもかなり大きく開放し、しっかりと空気が動くように設計。そしてたっぷりのロウリュ(一度に3杯ぐらい)をすることで、ジュワ〜という音と共に湿度が上がります。

自分で火入れしたサウナに入るのは格別です

数年前にサウナを知ってから定期的に通うようになりましたが、本格的なフィンランド式のサウナというのが初めて。このサウナに何度か入っているうちに、薪サウナの体験にハマってしまったのです。

一般的にサウナは「熱い」「苦しい」「我慢しなきゃいけない」というイメージを持っている人もおりますが、このフィンランド式の薪サウナは全く苦しくないんです。温度自体は70〜80度とそこまで高くないので体に負担がかかりません。温まった空気で深く深呼吸をするので身体の内側からも温まりますし、薪や内装の木の香りや、パチパチと薪が燃える音、ロウリュで水が蒸発する音などで心身ともにリラックスすることができました。そして、その水蒸気のおかげなのか肌がしっとりツルツルになるんです(個人的な見解です)。

noteを書こうと思ったきっかけ

この本格的なサウナを体験してからというもの、ずーっとサウナのことばかり考えてしまうようになりました。サウナって空間自体はそんなに大きくないのですが、施設に到着してから着替えて、シャワー浴びて、サウナ入って、水風呂入って、ととのう・・・いろんな行為がそこで営まれますので、それがストレスなくスムーズに行うことができるように設計するのが、最高の体験をするために欠かせません。実はとっても奥が深くて、楽しいんです。この想いをどうしても文字にしておきたくてこのnoteを始めました。

きっと今後もサウナの設計をする機会があると思いますので(お待ちしております)、今後はいろんなサウナに行ってリサーチしてこようと思っています。
このnoteでは主に「サウナの設計」について研究し、記録の場として使っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。


Lantern Shiretokoから見える夕日


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