諸行無常を受け入れて、抗ってみる
この世が諸行無常であることは誰もが知っている。
諸行無常を辞書で引くと「万物はいつも流転し、変化・消滅がたえないこと」なんて少々かたい言い回しが出てくるが、要は「常に同じものはない」ということだ。
状況は刻一刻と変化しているし、固く決めた意志さえ変わることがある。
私たちはそうした中で、ただ目の前の人生を歩むのみ。
人生の計画
長い目で大きく見ればどんな変化があってもおかしくはないが、私たち個人が1日1日で大きく変化しているかというと、そうではない。
方向転換するまではひとつ決めた目標に向けて行動するし、毎日のルーティーンを決めたらそれをずっと継続する人もいる。
「物事は移り変わるから」と行き当たりばったりにその場で判断して生きるのではなく、ある程度の筋道を考えて生きるのが人生というものだ。
誰しも夢や願いはあるだろう。
「将来は素敵なパートナーと家庭を築こう」
「独立して社会に貢献する事業を起こすんだ」
そんな希望があるからこそ人生は楽しいし、生き甲斐がある。
けれど、そこに絶対的な価値を置いていたら、自分を苦しめる結果となるので注意が必要だ。
諸行無常を忘れない
事細かな将来設計をしていても、まったく思い通りに進む可能性は低い。
絶対に大丈夫だと思っていたところで躓いたりもする。
そんな「夢破れた」時に、それ以外の道を考えていなかったら途方に暮れてしまうだろう。
もちろん諸行無常なので、あなた自身の気持ちも状況に応じて変化する。
しかし、それを実感する前に絶望してしまったら、進むべき道も途絶えてしまう。
周囲の変化に備える意味でも、自分の心を守る意味でも、諸行無常であることを胸に刻んでおこう。
世の条理に従うか
私には、おそらく一般的であろう、「幸せな家庭を築きたいな」という夢がある。
しかし、何が起きるか(起きないか)は分からないと知っているから、もし家庭を築けなかったとしても幸せな人生を送る自信がある。
仮に今持っている友人や職、資産を失ったとしても、諸行無常、どうにかなっていくものだと確信している。
私が行動してなんとかなるものはなるし、ならないものはならない。
諸行無常とはそういうことだ。
SNSで多くの人と知り合ってからは、特に交友関係の変化が激しくて、移り変わりの早さを実感している。
どんなに仲良くしていたって、離れるときは離れてしまう。
やはりここでも諸行無常。
けれど、その条理に抗おうとしてみるのは、悪いことではないと思う。
「ずっと同じ気持ちを持ち続けよう」
「同じ関係を継続させたい」
あきらめず、移り変わる絶対的な流れに逆らってみる。
その執着心こそが人間らしい、愛しさだ。
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