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パッヘルベルのカノン/魂の解放

Canon in D Major - Pachelbel

★★★

普段聴く音楽はロック系ばかりでクラシックは全然詳しくないのだが、たまに聴きたくなってクラシック・モードに突入する。それはいろいろ考えを巡らしたい時かもしれない。そんな時歌詞がある曲はなんとなく思考の邪魔になるような気がしている。

クラシックで一番好きな曲はパッヘルベルのカノン。カノンが好きになったのは高校生の時に観た映画、「普通の人々(原題:Ordinary People)」のサウンドトラックに使われていたことから。

わたしはこの明るくはない人間ドラマにハマってしまい、原作本まで買って読んだのを覚えている。

当時高校生だったわたしがこの映画をどこまで理解していたのかはわからないけど、最近また観返してみてこの映画に惹かれた理由がなんとなくわかった。

兄を事故で亡くし、その責任が自分にあると感じて苦悩する次男コンラッド。トラウマの質や深さこそ違えど、ティモシー・ハットン演ずるコンラッドに共感し自分の姿を重ねて見ていたのだと思った。

トラウマを乗り越えていくコンラッドを見て自分も癒されたいと無意識に感じていたのかもしれない。

映画のオープニングで高校生が合唱で歌うシーン。歌声が美しい。歌詞はもちろん後からつけられたものだろうが、アメリカでは合唱でよく歌われているのだろう。

In the silence of our souls O Lord,
主よ、私たちの魂の静寂の中で
we contemplate Thy peace
私たちはあなたの平和を沈思します
Free from all the world's desires
世の中のあらゆる欲望から解放され
Free from fear and all anxiety
恐怖とすべての不安から解放されます

Alleluya Alleluya
Sing Alleluya


歌詞の引用元

ある人が「カノンは天界と繋がる音楽」と言っていた。

だからかな、カノンが多くの人に愛されるのは。この美しい曲を聴いていると心の深いところを癒してくれるような気がする。

欲望と恐怖、不安からの解放。それは魂が解放されるということ。その先にはどんな素晴らしい世界が広がっているのだろう。

わたしたちの魂はそうなることをいつも望んでいる。たとえ心がそのことに気づいていなくとも。

わたしはそれを夢見よう。


★★★

下は映画のオープニングシーンとお気に入りバージョンのカノン。


見出し画像:映画「普通の人々」のワンシーンから。

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