「保育園」とは。「こども園」「幼稚園」と何がどう違うの?
お子さんが生まれてから最初に悩む問題。
我が子を「保育園」入れるのか「幼稚園」に入れるのか。
最近聞く「こども園」って何? 「企業型保育園」って何?
「民間」と「公立」ではどっちがいいの?
様々な「?」が頭を駆け巡り、情報もクグレばクグルほど迷宮入り。
そんな皆さんに「保育園」の運営者の立場から簡潔にお話ししたいと思います。
難しい定義が聞きたいですか?
それより
保育「所」と
保育「園」の違いの方が気になったりしませんか?
「保育園」と「保育所」
定義から知りたい方は上記添付の労働省のページをくぐってみてください。
「所」と「園」の違いは、児童福祉法においては保育所が正式名所ですが、「保育園」も「保育所」も名称は異なりますが同様の保育施設です。
「保育所」は公立や私立がありますが、多くは公立保育所が名乗っています。「保育園」は私立の保育園がほとんどでしょう。
「公立」と「民間」
保育園を選び始めると公立保育所がいいか民間保育園がいいかと聞かれることがあり、頭で「?」となるかもしれません。独特な言い方ですよね。
「民間保育園」=「私立保育園」です。
私共の保育園でもしばらく「私立の保育園」だということを知らずにお子様を預けて頂いた保護者の方がおられました。
保育園は公立でも民間でも保育料は同じです。その方は知らず知らず「私立保育園」に我が子を預けていたことになるんですね。
「公立」と「民間」(私立)の違いとは
では、公立と私立の違いは何でしょうか。
保育料は同じです。諸費が異なります。諸費についてはまた後で説明しますね。
行政(市町村)が運営するA保育所、B保育所、C保育所は、大きな一つの組織のようなものです。みんな同じ考え方(保育理念・保育目標)を持って、子どもたちのために働いています。そのため、職員たちは、どの保育所で働いていても、同じように子どもたちと接し、保育を行います。
これは、大きな社会福祉法人が運営する複数の保育園でも同じことが言えます。
「公立」と「民間」だとかかる諸費は同じ?
先ほども書いたとおり保育料は同じです。
ただし、習い事や制服、その他の諸費がかかる傾向があるのが「民間保育園」です。
また「民間保育園」でもかかる保育料以外の諸費は各園様々です。見学や入園説明に訪れた際には必ず聞くようにしてくださいね。
諸費は各園によって様々です。
布団リース代、主食代、習い事、服装に関わる経費、保険代、教材代と園によっては保育料に含むところと諸費で保護者の方から頂くケースがありますので、入園前に必ずご確認ください。
「民間保育園」と「企業型保育園」「認可外保育園」の違いは?
つぎによく聞く「企業型保育園」や「認可外保育園」と「民間保育園」の違いは何でしょう。
まず分かりやすく一般的な言い方で言えば小規模で国の補助金がないため(企業型保育園では補助金が下りるケースもある)利用料がかかり、国の認可を受けていないところもあります。
預けたい施設によりケースは様々なので必ず事前問い合わせや確認が必要です。預けられる年齢層も限られます。
利用の目的や将来のメリットデメリットをしっかりと考え利用しましょう。
「認可外」が必ずしも良い保育を得られないということはないと思います。
「認可外」かどうか分からない際はお住いの自治体の「子ども課」(名称は様々)に問い合わせしましょう。
以下は東京の例ですが、大枠として捉え方の参考例となると思います。実際はお住いの各自治体に問い合わせるのがベストだと思います。
教育はやっぱり「幼稚園」でしょ。
根強くある偏見ですね。
2018年の保育指針の改定から保育園でも明確に3歳以上の教育が義務となり、幼稚園教育指導要綱が小学校までの教育機関であったように保育園も同じように教育の義務が保育指針改定で謳われるようになりました。
かつては、個々の園が自園の取り組みとして行っていたものが保育指針として全国統一されたのです。
以下に文章を抜粋しておきます。
幼稚園教育要領と保育所保育指針の関係
人格を形成し人間を作ると言われる「非認知能力を育てる」
保育園の教育の特徴の一つは、非認知能力を育てていることにあると言えるでしょう。勿論これは保育園だけの特徴ではありませんし、これを意識していない保育園もあるでしょう。
ただ、乳児の頃から集団活動の中で、排便、食事など保育園での日常生活や行事、遊びを共に行うことで非認知能力を育んでいると思われます。
[非認知能力とは]
ただし、乳幼児期の教育のアプローチは様々です。
園が意図して取り組んでいるのか、ワードだけピックアップして使っているのか、また幼児期になるとアクティブラーニング的な取り組みを行う保育園も多くあると思います。
行きたい園がどのような教育方針をもって取り組んでいるのか事前にしっかりと知っておきたいですね。
だからこそ保育園時代の遊びの時間が大事なのです!
砂遊び、積み木、感触あそび、ごっこ遊び、制作あそび、季節の行事、色々なルールのある鬼ごっこ、など保育園では乳児の頃から友達と共に体験します。
他者への関心や思いやりと言ったコミュニケーション能力は主に幼児の年代
になってから成長を始めると言われていますが、保育園では乳児の頃から保育園での日常生活、そのような遊びや行事を通して関わり合いが観察できます。
継続的な関わりのある保育、
意図を持った保育、
質のいい保育できていれば、
乳児の頃から自然な日常生活の中で、遊びを通じて教育的な取り組みを行うことが可能です。
今後のAI時代に必要な能力は、想像力、創造力、適応力、問題解決能力、コミュニケーション能力、論理的思考力などと言われています。
そのためにはまず好奇心や探求心、根気、人への信頼心、などがなければないといけないと思います。
将来「プログラミングが必要」だからと言ってプログラミングを学ばせることは一つの手だとも思いますが、今までのプログラミングの流れJavaScriptからPython、そして近い将来ノーコード時代の到来がやってくるでしょう。
どんな時代になっても大事なのが、以下のような非認知能力ではないでしょうか。
赤ちゃんの頃から集団生活で日常生活を送りながら毎日を過ごす。
第二の母親と第二のお家。
乳児期から小学校入学前までを継続して成長を見届けてもらえるのはメリットだと思われます。
小学校との接続もスムーズに行えます。
こども園とは
最後に「こども園」とは何でしょう。
こども園は、保育園+幼稚園、なのでいいとこどりのような印象もありますが、定員数が限られているのでお住いの自治体に聞きましょう。
「保育園型」「幼稚園型」とあり、その詳しい説明については「こども園」の説明に譲ることにしましょう。
まとめ
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