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こんにちは。40代で「彼氏いない歴=年齢」&「おひとりさま」の占い師(占いカウンセラー)・可憐(かれん)です。
現在、占いカウンセラーとして「彼氏いない歴=年齢」・「おひとりさま」の女性のお悩み相談に乗ってます。


はじめに:性加害のニュース3連発

40代の私はSMAPが好きでした。
大学時代にSMAPも人気が出始め、社会人になったら彼らの人気は絶頂期。
仕事に疲れて深夜に帰ってテレビをつけると、バラエティやドラマ、歌番組などでほとんど毎日、明るい笑顔の5人が映っていました。全力で楽しませてもらい、励まされていました。

ですので、昨日(2024/12/26)、週刊文春が報じた中居くんの性加害報道にはとてもショックを受け、残念な気持ちでいます。

ニュースはそれだけではなく、
性被害を受けた元アナウンサーの女性が、当時勤務していたフジテレビの幹部社員たちによって、加害現場に「2人きりにされた」とのこと。

その他にも、ここのところ、性暴力、性加害についてのニュースが立て続けに報道されています。

・松本人志(お笑い芸人)
2023年12月27日発売の週刊文春に、松本が複数の女性に性的行為を強要したという記事が載る。
2024年1月8日、松本は性加害疑惑を事実無根とし、裁判に注力するため芸能活動を休止することを発表。
2024年11月8日、松本側が訴えを取り下げ。「参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」とコメント。
テレビ復帰を模索しているようだが、SNSで批判を受けている。来年、YouTube番組で復帰するとのコメントを発表。

・飯島健太郎(大阪高裁裁判長)
2024年12月18日、滋賀医科大学の男子学生3人が女子学生2人に性的暴行を加えたとして強制性交罪(現・不同意性交罪)に問われた裁判。飯島健太郎裁判長は一審をくつがえして逆転無罪を言い渡した。

無罪判決の理由は、「いや」という言葉を「性的な行為に際に見られることもある卑わいな発言」と解釈。「同意の上で性交等に及んだ疑いを払拭できない」とした。
これに対して「『いや』という言葉は不同意」「『いや』をAVで見られる卑わいな言葉と受け取るのはポルノ脳」などとSNSで批判が起こり、署名運動にまで発展している。

性加害をする理由①ホモソーシャルの意識があるから

これらの事件には共通点があります。

松本人志の件、後輩芸人たちにテレビ出演をさせてやる見返りに、女性を「献上」させていた。
中居正広の件、参加予定だったフジ社員の男性たちがドタキャン。女性と2人きりになるよう仕組んだ。
医大生の件、飲み会といって自宅に上がらせ、男子学生3人で女子学生2人を1人ずつ性加害。

複数の男性による性加害の背景には、女性蔑視、女性を性的にモノとして扱い、男同士の絆を深める「ホモソーシャル」の意識が見え隠れします。

ホモソーシャルって?

ホモソーシャルって何でしょうか?
↓こちらがマンガでわかりやすいです(しかも、松本、中居を追い詰めた文春による)

(リンク飛ばなかったら→コチラをどうぞ)

ホモソーシャルとは、「同性同士の性や恋愛を伴わない絆(きずな)、連帯やつながり」を指す言葉です。
特に、社会学やフェミニズムでは「男同士の連帯、絆」の意味で使われることが多いです。

「男同士の連帯、絆」をより強いものにするために、ミソジニー(女性蔑視)の意識を発動することがあります。

つまり、男性たちが「男らしく」あるために女性を見下したり、「女性を性的に消費するのはいいことだ」と思って、そのような行動を取ってしまう。

複数の男性による性加害の背景には、このホモソーシャルな連帯や、ミソジニーの意識、男尊女卑の価値観が見られることが多くあります。

性加害をする理由②正しい性の知識を学ばないから

ではなぜ男性たちは、ホモソーシャルな男同士の連帯を強めるために、ミソジニー(女性蔑視)の意識を持つのでしょう?

もともと性加害(レイプ)、DV(ドメスティックバイオレンス、家庭内暴力)、痴漢も、すべて学習された行動です。

この社会で成長する間に、家庭、学校、メディア、職場などで、それらを見聞きして、そういうことがある、そういうことが行われている、そういうことが(自分も)行えると学ぶ。
そしてそれを自分もマネして行う。

つまり、正しい性の知識を学ばずに、まちがった知識を学んでいるからです。

「性教育後進国」

日本の学校では、世界の他の国々でフツウに行われている性教育が行われていません。

性教育は、自己肯定感を育んだり、異性に限らず他人との関係性を築いたり、人権やジェンダーの平等を学ぶためにとても役に立ちます。

国連で定められた指針があり、世界の多くの国ではそれにのっとって、幼児期から10代の思春期まで、段階的に性教育を行っています。

しかし、日本では行われていません。

日本の学校では、月経や射精、受精や妊娠は教えるが、受精・妊娠のために必要な性交(セックス)については扱わないということになっています。
これは世界の他の国々と比較しても異常なこと。学校現場も子どもたちに教えづらくて、苦心しているようです。

性交(セックス)を教えない日本の性教育は、現在、世界の中で相当遅れていて、先進国の中では最低。そのため「性教育後進国」といわれているのだそう。

なぜ教えないのかというと、「学校で性交は教えない」という「歯止め規定」があるため
(これについては他の記事で書きました。最後にリンクを貼っておきます)

性加害をする理由③AVが「性の教科書」だから

学校で正しく学ばないので、性についてはみんなAVやインターネットのアダルトサイト、ポルノ動画を「性の教科書」にしなくてはならない状態です。
これは1980年代頃からずっと変わりません。

AVやポルノ動画は男性の興奮をかきたてる目的で作られています。
テレビとちがって暴力表現の規制がないので、暴力によって女性を支配し、従わせるように描くものが圧倒的に多いです。

そこから発されるメッセージは、
・快楽は男のもの
・女は男に従うべき
・男は強くリードするのが当たり前
・「いやよいやよも好きのうち」(女は口ではいやがっていても、暴力的なことをすると悦ぶ)

これによって育まれるのは、「女には何をしてもいい」「セックスとは暴力的なもの」といった、まちがった性の知識、ゆがんだ人間観や男尊女卑の価値観です。

実際に、
「AVのようなことをがんばってマネしたら、彼女に嫌われた」
「レイプはセックスのバリエーションの1つ」と思っていた大学生もいたとか。

AVやポルノ動画は、現実とは別物のフィクションであり、非現実のファンタジー、妄想です。
「現実とフィクション」の区別がつくのは10代後半とのこと。

AVを10代の若い頃から見続けて、「性の教科書」にしていたら、どうなるでしょうか?

学校で正しい知識を学ばず、AVで性を学び、男尊女卑の価値観になる。

そのためなのか、世界の約6割のポルノが日本1国で作られています

日本は性教育が行われず、正しい性の知識を教わらない「性教育後進国」であり、
AVやポルノ動画の制作が盛んな「性産業先進国」なのです。

性加害を起こした理由

最初に挙げた、中居くんとフジ幹部、松本人志、医科大生の性加害事件と裁判長

これらの事件も、
・学校で正しい性の知識を学んでいないから
・AVで性を学んだから
・男尊女卑の価値観をこの社会で持たされてきたから

そう説明できると思います。

男女がよりよい関係を築くために

また、「男尊女卑」のわかりやすい指標が、ジェンダーギャップ指数です。

日本は「ジェンダーギャップ(男女格差)報告」で146カ国中118位(世界経済フォーラム2024)
これは先進国の中では最低レベル。
アジア諸国の中でも、韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果です。

なお、ジェンダーギャップ指数とは、男性を責めるためのものではありません

それと同様に、私はこの記事を、
男尊女卑やAVに影響されたポルノ脳の男性たちを責めるために書いているのではありません。
正しい性の知識を学べなかった、男性も被害者といえるでしょう。

それに、「男が」「女が」と主語を大きくして叩き合っても、どこにもたどりつけない。

「男尊女卑」や「ジェンダーの不平等」は、女性はもちろんですが、実は男性も息苦しくさせています

ホモソーシャル(男同士の連帯)は「男らしさ」を証明するために、ミソジニー(女性蔑視)を発動させることがあります。

「男らしくあらねばならない」という男尊女卑の社会では、自分の生きづらさに気づいていない男性もたくさんいるのだとか。
その生きづらさ、モヤモヤが、怒りや攻撃、暴力、うつにつながったりするそうです。

私は現在、「彼氏いない歴=年齢」や独身「おひとりさま」の女性の相談に乗っています。

そのような女性の中には、
AVやポルノ動画、性犯罪などを見聞きして、
性行為や、男性に嫌悪感やネガティブな感情を持っている人もいるでしょう。

すべての性別の人がともに生きやすくなるため、
男女がこの社会でおたがいにいい関係を築くためには、
やはり、正しい知識を得ること、学ぶことが大切だと、私は思います。

▼なぜ日本で性教育が行われずに、AVを「性の教科書」にしなくてはならないのか?
日本の性教育の遅れの裏に「自民党と旧統一教会」 足かせ「はどめ規定」が生まれた背景 | AERA dot. (アエラドット) (asahi.com)

▼前に書いた「性教育」についての記事、コチラに解決策の提案も書いてあります。よろしければご覧ください。

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●参考文献:すべて図書館にある子ども~10代向けの性教育の本
村瀬幸浩・フクチマミ『おうち性教育はじめます 一番やさしい! 防犯・SEX・命の伝え方』カドカワ 2020年
村瀬幸浩・フクチマミ『おうち性教育はじめます 思春期と家族編』カドカワ 2022年
高柳美知子・“人間と性”教育研究所『イラスト版 10歳からの性教育 子どもとマスターする51の性のしくみと命のだいじ』合同出版株式会社 2009年

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龍泉寺可憐|40代で「彼氏いない歴=年齢」&「おひとりさま」の占い師(占いカウンセラー)
「彼氏いない歴=年齢」・「おひとりさま」の乙女の「私、このままでいいの?」のお悩み相談役
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