リハビリ

こんばんは。

(はじめに一言。ずらずら書いていたら無駄な部分が途中多く全体が長くなってしまったので、最初の方と最後の方だけでも読んでもらえれば幸いです。)

今日は児童発達支援のお仕事の日でした。

少しずつ慣れてきて、ようやく子供たちとどうやって関わっていくのが良いのか自分の中で考えがまとまりつつあります。

今働いている施設では看護師と介護士と相談員が主に子供たちと関わっています。

施設の役割としては子供たちを預かることでご家族の負担を軽減させることが大きな役割の一つになっています。

障害のある子供たちと関わるので療育という観点も自然と含まれてきます。

看護師は医療的ケアを、介護士は子供たちを喜ばせるためのレクを、相談員はサービスの利用を円滑に行えるための調整を。

僕は小児のリハビリの経験はありませんが、せっかく作業療法士としての経験があるのでその専門性を活かした関わり方がしたいと考えていました。

最初の頃は自分が何をすれば良いのか全く分かりませんでした。

子供たちと楽しませる、笑わせる、不快な思いをさせない。

最低限、それくらいのことしか考えられませんでした。

リハビリ病院で働いていたときのことを思い出すと臨床で大事なことはやはり仮説と検証で、そこは大人だろうが小児だろうが変わらないはずです。

しかし、仮説と検証のために必要な評価が小児では何をすれば良いのかすらわからない状態。

今もよくわからず日々お勉強し直している最中ですが、大人にも小児にも共通している項目があることが分かりました。

それは姿勢です。

人はみんな個体差がありますが、地球に住んでいる限り、ある外部環境は全てのものが一定の大きさで受け続けています。

それが重力です。

重力という死んだ後も自分の体にかかり続ける重さに対して、どういった戦略で自分の体を扱っているか。

それを示しているのが姿勢です。

簡単な例で言えば、お腹の筋力が弱い人は背中が曲がって猫背姿勢となり、転ばないために首や肩や背中に負担がかかって肩こりや腰痛になりやすいので、そこを庇うようにワイドスタンスになったりします。

分かりやすいのが筋力ですが、骨の太さの左右差や足の大きさの左右差、利き手と非利き手の使用頻度の違い、視力や聴力の左右差などなどの個体差が姿勢に及ぼす影響は少なくありません。

つまり、姿勢を評価することで筋力や骨の太さや足の大きさ、利き手と非利き手、視力や聴力などなどの個体差について仮説を立てることができ、その上で重力に対してどういった戦略で自分の体を扱い過ごしているのか、もっと言えばどういった戦略で生命維持を図っているのかということも仮説を立てることができます。

その仮説を検証するには姿勢を評価する必要があり、姿勢の評価の基本は視診と触診です。

視診と触診を進める上で評価側の技量が試されるのが筋緊張の評価になりますが、今までは子供なのでそれよりも不快に思われない距離感を大事にしよと考えがっつり触診をしていませんでした。

でも、まず正しい情報を把握するためには多少嫌われてでもしっかりと評価する必要があります。

今日はそういう気持ちで評価してみると部位ごと筋肉ごとに筋緊張の左右差がはっきりと出ていることが分かりました。

亢進している筋緊張に対して次はその理由を評価するために静的ストレッチをかけてみます。

静的ストレッチによって筋緊張が減弱すれば筋長が足りていないことによる筋出力の問題が考えられますし、変わらなければ病的なものや姿勢や感覚由来のものなどが考えられます。

今日介入したお子さんは静的ストレッチで筋緊張が減弱してくれたので筋長の問題が大きかったと仮説、となれば今度は筋長が足りていない原因を考えます。

普段の姿勢や普段の動きから察するに、寝た状態から自分で動くことがほぼ困難なお子さんなので、シンプルにその筋の使用機会が少ないことが挙げられます。

そこからの介入はもう本当にめちゃくちゃシンプルに静的ストレッチと、アシスティブによる運動です。

それをやると普段よりも座位姿勢のときのつっぱりが減って手足の他動運動が行いやすくなって、介助で足底をつけたまま立位を誘導することも可能でした。

僕はその子を立位にさせたことはまだなかったので前後の比較はできないのですが、他のスタッフがその姿に驚いていたので、ある程度は介入の効果が出ていたんだと思います。

で、思ったのが結局は基本に忠実に仮説と検証を地道に誠実に積み重ねるしかないってことは大人のリハビリも子供のリハビリも同じだってこと。

でね、こんな介入のプロセスやメカニズムはその子自身にとっては正直どうでもよくて、出来ることならこういう徒手的なアプローチはなるべく少なくして本人が楽しみながら自然と良くなっていくのが理想なんです。

でも、その実力がまだ僕にはないので、悔しいけどまずは地道に徒手的なアプローチから結果と経験を積んでいこうと考えています。

でねでね、一番書き残しておきたかったことは他にありまして。

それは、手のことです。

手をもっと使えるようにしてあげたいんです。

大人相手のリハビリの時も一番やりがいを感じていたのは手のリハビリでした。

手ってね、人が人らしさを表現することが出来る最大の器官なんです。

諸説ありますが、進化論的には手を使えるようになったから知能がこれだけ発達したとも、言葉が話せるようになったとも、多様なコミュニケーションが可能になったとも言われています。

そんな人らしさを表現してくれる手を、子供相手では尚更使えるようにしてあげたいと思いました。

一本一本の指を精密に動かせなくても全指を握りしめたり、腕を棒のように振り上げたり。

意図しての動きなのかどうかはわからない。

でも、どんなにぎこちなくても、今その手は動いている。

動けるなら、動かす機能は備わっている。

それなら、その動かせる範囲でその手は使えるはず。

その手を使えるようにしてあげたい。

その子が求めているものとか、その子から生まれる新しい可能性とかを終わらせたくない。

その子の中の世界と、せっかく生まれてきたこの世界とを結びつけるために。

人に触れるため、物に触れるため。

子供こそ、手を使えるようになってもらいたい。

なんだか久しぶりにリハビリの脳みそを使ったら、人の手に対する想いも溢れてきちゃった感じです。

長々と分かりにくいことを書いてしまい申し訳ありませんでした。

まとめると、リハビリはやっぱり地道に仮説と検証を積み上げることが大事ということと、小児でも手のリハビリには力を入れたいという想いが強く込み上げてきました、という内容でした。

今日も最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。



#ブログ更新  
#ブログ毎日更新
#365日連続更新 
連続更新は76日目です。
365日連続更新と通算1000記事を目指しています。

【レモネード販売】※お休み中
1000杯まであと661杯。
販売価格:
・regular size 400円
・large size 500円
・hot regular size 400円

【グッズECサイト】
・ランニング&ビールTシャツ(White、Black)
・ランニングビールグラス(シングル、ペア)
https://vagabond.official.ec/

【ゲストハウス開業まであと】
1990日

Twitter https://mobile.twitter.com/wataru_1919run
Instagram https://www.instagram.com/?hl=ja
vagabond https://www.instagram.com/beer_runningman/




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?