マガジンのカバー画像

翻訳にまつわるあれこれ

14
翻訳について、翻訳者としてのあれこれなど
運営しているクリエイター

記事一覧

本日発売!

本日発売!

デーヴィッド・アイクの『答え』、最終巻が本日発売されました。

先日、「トランスジェンダーがSNSで伝染する」とする翻訳本の出版が中止になりましたが(引用記事とてもわかりやすいです!)

『答え』第4巻でも、1章を割いてトランスジェンダーについて取りあげており、発売中止となったシュライアーの本の内容と共通するところも多いように思います。

シュライアーはアメリカの事例、アイクはイギリスの事例を挙げ

もっとみる
損したくないと思うことをやめる

損したくないと思うことをやめる

機械翻訳の台頭で、翻訳者は仕事がなくなる?などといわれたりもする昨今。

用途によっては機械で事足りる場合ももちろんあると思うけれど、一定以上のクオリティが必要とされる場面においては、まだまだ人間の手が必要だと私は感じている。

けど現実問題、単価は下がっていて。

これについて、自分を安売りしちゃいけないとか、安く請けることは後進のためにもならないという声が翻訳者から挙がっている。

私もギャラ

もっとみる
【地方住み子持ち翻訳者】東京出張

【地方住み子持ち翻訳者】東京出張

10年ぶりくらいに東京へ。

出産後初の単身一泊旅行。
夫の休み、子どもの休み、もろもろ考慮して、私がいなくても混乱なく回りそうなスケジュールを立てる。

行きは空港まで車で送ってもらう。
車を降りて自分の足で歩きはじめたら、荷物が重い!たった一泊だけど、資料と私物の本(ハードカバー)3冊が効いている。

待ち時間にご挨拶先へのお土産を買う。
お気に召すといいのだけど。

飛行機が好きなので、機内

もっとみる
【翻訳】1日の仕事量を把握する

【翻訳】1日の仕事量を把握する

急ぎの仕事が入り、無理めのスケジュールだとは思いつつも、受けた。

がんばればいけるかな、ということで取り組んでみたら、1日1500ワードくらいいけた日もあって。

※これから翻訳者になりたいと思っている人は、自分の1日の処理能力を把握しておいた方が良いです。1日に進んだ量をワードの文字カウントなどで確認して、記録しておく。仕事の依頼があった時、納期と見合わせて可否がわかりやすいので。

調べてみ

もっとみる
言葉選び

言葉選び

幼い頃から本、に限らず文字が好きで、読めるものはなんでも読んでいた。お菓子を食べる時は、箱に書かれた原材料表示もくまなく読んだ。

長じて書くことが仕事になり、このような「読む」ことの蓄積が役に立っていると感じる。頭の中に言葉のストックがあるからだ。

私の仕事は翻訳。英文をインプットして、対応した日本語をアウトプットする。書かれていることの意味を理解したら、状況に最適な日本語を探してあてはめる。

もっとみる
女流とかセクシュアリティとか

女流とかセクシュアリティとか

原文中に引用があった場合、すでに世に出ている(定着している)日本語訳があれば、それに倣うことにしている。

ここ数日も、図書館で同じ本の違う版を3冊借り、分厚い3冊からたったひとつの文を探していた。

その本は女性作家の日記で、当時彼女は30歳前後。恋愛のこと、承認欲求のことが多く記されている。私も昔はこんな感じだったかもな、などとも思うけれど、それだけに、同族嫌悪というか、忌避したい気持ちになる

もっとみる
生涯勉強

生涯勉強

読了、というか、解き終えた。

痛感させられたのが、私は右脳で訳しているということ。

「句」とか「節」とか「文型」とか、学校でやってたよねーとは思いつつ、ほぼ覚えていない、というか、意識していない。日本人として日本語を使う時に、句も節も文型も意識していないのと同じ感じ。日本に生まれた日本人なら日本語使えるのと一緒で、正解はわかるけど、その理由は説明できないことが多々ある。

結果的に正解なら大抵

もっとみる
分泌業

分泌業

誰かが、「文筆業は分泌業」といっていた。

これはすごい名言だと思う。文章を書くということは、自分からなにかを分泌するような行為だと思っている。

これも誰かの言葉だけど、「鶴の恩返し」の鶴が羽を抜いて機を織るような気持ちで翻訳をしている、というのがあって。

それはわたしもよく感じている。身を削って紡いでいくような感じ。好きでやってるから、つらい、苦しいというわけじゃないんだけど。白紙に文字を埋

もっとみる
デーヴィッド・アイク 『答え』 第3巻 発売

デーヴィッド・アイク 『答え』 第3巻 発売

3月24日、訳書が発売されます。

第2巻は意識の話しとかが多く、抽象的であったりスピリチュアルであったりでかなり難解だったけど、今回は現実に起こっている事象についての話しなのでわかりやすいはず。

アイクは30年以上も前から世の中で起こっているいろいろに異を唱えてきて、「あたおか」「陰謀論者」と馬鹿にされてきたけれど、彼の言っていたことがどんどん現実になってきているのは空恐ろしいほど。

小学生

もっとみる
翻訳者とお金

翻訳者とお金

先日放送されたNHKのプロフェッショナル、校正者の大西さんを追ったもの。

プロフェッショナルで取りあげられるほどの、業界の重要人物が
「日給4000円くらいのこともある」
と発言したことが話題となった。

会社勤めの人からしたら驚きの額だと思うけど、フリーランスで出版関連の仕事をしている者からすると
「あるよねー」
という感じ。

特殊技能を使い、決して楽などしていないのに、そんな金額。

翻訳

もっとみる
子持ち翻訳者の冬休み

子持ち翻訳者の冬休み

私は在宅の翻訳者で、小学生と幼稚園児のふたりの子どもがいる。

ここは雪国、冬休みは約1ヶ月。長い!

幼稚園には預かり保育があるけれど、送迎バスはないので、自分で送り迎えをしなければならない。園までは車で20分くらいだけど、雪道だと1時間くらいかかる場合もある。なので今回預かりは5日間しか利用しないことに(時間のロス、雪道のストレスなどから)。

実家、義実家ともにそう遠くないので、祖父母に子ど

もっとみる
開業届提出

開業届提出

10年以上前から「翻訳者」としてギャラをいただく機会はあったのだけど、出産などもあり、安定稼働しているわけではなかったので、開業届は出していなかった。(白色申告はしてました)

届を出すメリットは、

青色申告で節税

預かり保育料の軽減

事業者として青色申告すれば、控除額も増えるし赤字の繰越もできるそうで。

保育料は、子どもが幼稚園に通っていて、通常帰宅が14時台(無償)。預かり保育というの

もっとみる
訳文中の単位の変換

訳文中の単位の変換

第1校戻す。

訳文のなかに、日本では使われない単位(マイル、ガロン、ドルなど)がある場合にどうするか?

フィクションなら、原文の空気感を出すために元の表記はあったほうがいいと思う。それがどんな量なのかを把握するために、適宜日本の単位(メートル、円など)もあるといいかも。(必要に応じて。雰囲気が損なわれるようならなくてもいい)

ノンフィクションの場合は、元の表記なくてもいいかも?とも思う。ファ

もっとみる
脱稿&

脱稿&

脱稿!
こちらの続きの第3巻。

これから長い校正作業に入るので、本になるのはまだまだ先だけど、ひとまず祝杯。

そんな今日は、注文していたリビアングラスが届いたり(明日つけてみる)、ブレスレットのラブラドライトが落っこちて割れたりもして。ひとつの終わりと始まりの日感。

アメブロで書いてきた「翻訳」カテゴリの記事はこちらから