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スリランカ2日目 海沿いリゾートのベントータへ222Km移動

222Km、5時間半の大移動が始まる

スリランカ2日目。昨日のハードな深夜移動のため、11時間の熟睡を得る。ヘリタンスカンダラマでの朝食は、多様な国の人々とメニューに溢れたビュッフェ形式。昨日は疲れのせいで大した食事も摂っていなかったので、胃を埋めるようにカレーやら、ワッフルやら、オムレツやら無造作に詰め込む。一流ホテルの朝食はハズレがない。レストランから見える景色は変わらず美しく、胃も心も満たされる。

すでに絶大な信頼を寄せているドライバーPiumal(Piumalの素晴らしさは前回の記事にて)と、10:00に待ち合わせ。もちろん早めに待機してくれている。時間にゆるい海外勢の方々に比べ、すべてがオンスケ、または巻きで進むこの感覚が、せっかちな私には心地よい。日本から持参したお土産のお菓子を渡すと喜んでくれた。

今日はシーギリヤから、海沿いリゾートのベントータへ向かう、計222Km、5時間半の大移動。直行ドライブはきついし、観光もしたかったので、いくつか経由してもらうことに。

豊かな自然の恵を得るスリランカ

Piumal曰く、おすすめのデザートがあるとのことで、最初の立ち寄り。よく言えば道の駅のような場所で、怪しげなカウンターにPiumalが注文する。出てきたのはヨーグルトのハニーがけのような食べ物。一つ70円程度。ヨーグルトではなく、バッファローミルクを絞ったもので、その上にココナッツハニーをかけたものだそう。この辺りはココナッツが名産で、ジュースはもちろんオイルやミルク、ハニーも作られるそう。コロンボなどの都会では、ある程度の値段で売られるココナッツ製品もこの辺りの土地では、気が向いたときに木に登って取るというフリースタイル。

スリランカは紅茶大国

紅茶の生産工場に行きたいかと聞かれたので、せっかくだから行ってみることに。しかしこの日はナショナルホリデーのため、工場はお休み。サリー姿のお姉さんが、さらっと製造過程を説明してくれる。

スリランカは紅茶の名産国。以前はスリランカではなく、セイロン島と呼ばれていて、イギリスの植民地だった時代に、紅茶の製造技術が発展した。茶葉は同じだが、製造過程を変えることで、アールグレイや、ペコ、グリーンティーなど様々なお茶を作っている。せっかくなので、お姉さんおすすめのペコを購入。味が強い茶葉なので、ミルクティーもおすすめだそう。「日本人はアイスティーも好きだよ」と言ったら、邪道だとばかりに怪訝な顔をされ、「暑いところで熱いお茶を飲むのが良いのよ」と一言。

しかし、スリランカの紅茶栽培も、このところの気候変動で雨が降らず、不作だそう。世界中で少しずつ、マイナスの変化が起きている。

人生初、像さんとの握手

昨日、象が見れるサファリの提案を受けていたのだけど、ジープを借りるのに50$かかるとのことで断念。その代わりに、事前に調べていた象の孤児院ピンナワラへ行きたいと伝え向かうことに。休日なので、スリランカ人ファミリーと観光客でいっぱい。入場料が国によってだいぶ違う。SAARC(South Asia Association for Regional Cooperation)(後から調べた)の皆さんは400円、その他の国は1500円と明確な違いだけど、観光客はお邪魔する代わりに、お金を落とすのも任務だと思っているので、個人的には納得。

象さんたちは、1日のスケジュールが細かに決まっている。私が到着したのは、13:00だったので、仔象はミルクタイムで見学できず。中堅象さんのお食事タイムと、水浴びを見学。こんな大量の象を見たことがないので、けっこう興奮した。

人間と絡むのが好きなようで、鼻を伸ばして遊んでアピール。私もちょっと触れたりして、目がつぶらでとてもかわいい。

象はスリランカの歴史と縁が深く、神聖な生き物。王様の遣いとして、また、今でも運搬の役割を担っている。しかし、電車での事故や病気で親が死んでしまった仔象も多く、ここで引き取っているらしい。森林火災でコアラを救出するオーストラリア人のように、国の象徴となる動物に愛着を持ち、共存する姿勢が素晴らしい。自然への敬愛と先ほどの紅茶畑での気象変動の話がよぎって、もやもやしたものを感じる。

ここまでの道のりで約半分。ここからは、直行でベントータへ向かうぞ、という最中。道路を逆走する黒い物体が前からやってくる。

牛?!いや、バッファローだ!バッファローが攻めてきた!危うく衝突するも、見事なドライビングテクニックで回避。本当死ぬかと思った。先ほどのバッファローミルクの呪いを感じる。

ジェフリーバワの兄の宅邸へ

途中の山道で車酔いを発症しつつも克服し、ベントータ付近に到着。ジェフリーバワが設計した兄の宅邸、ブリーフガーデンが近くにあるとのことで行くことに。車一台ギリギリ通れる小道をすり抜けると、上品な門戸が現れる。中に入ると広大な敷地と手入れされた庭園が広がり、ここで毎日を過ごしたら、なんと心豊かになるかと憧れを抱きつつ、私のような人間は暇すぎて死んでしまうという、相反する考えが脳裏をよぎる。バワ兄弟のプライベート空間が見れるので、時間に余裕があればおすすめです。

Piumalと今生の別れ

夕方18時過ぎ、ようやくベントータのホテルへ到着。こちらもジェフリーバワ設計のホテル。とても雰囲気が良いので明日以降の記事でご紹介。

ついにPiumalともお別れ。最後に私と友人のメグさんに紅茶のお土産をくれた。また、自分の家はコロンボでここから45分で来れるので、何かあったら連絡してくれと、最後まで優しさ溢れる。お礼をして別れを告げる。本当に素晴らしいガイドをありがとう。私がスリランカ人だったら、絶対にあなたを国王に推薦する。

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