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フィクション新聞社日本支部

思い描かれた非現実的な状況を「空想」というらしい。 「官僚の不祥事」や「選挙」を扱うような新聞記事。「異世界もの」「ダークファンタジー」系のコミック。読者にとってリアリティーがなく荒唐無稽な点ではまるきり空想的で「フィクション」だ。 「フィクション大国・日本」という題で、漫画コンテンツを引き合いに下火な日本のジャーナリズムについて執筆していた。批判しようとしていた。 が、やめることにした。 これは、負け犬の遠吠え。引かれ者の小唄。 虚勢を張っていることに気が付いたか

    • 生きづらさなんて基本装備

      ドストエフスキー「地下室の手記」は朝の出勤ラッシュでは読んではいけない。感情生活が乱れ、正気でいられなくなる。毅然と語りかけるロシア人の尊老の姿に圧倒され、あらゆる感情の矛盾を良しとしてきた人間は絶望的な敗北感を味わうことになる。文字通り「名伏しがたい」感情に心を支配されてしまう。歪んだ感情ではメールすらまともに返信できない。 「現代のちゃんとした人間は、すべて臆病者で、奴隷であるし、そうでなければならないものだ。これは、現代人の正常な状態である。」 19世紀に、資本主義

      • 世の中全て、どこかの誰かがやっている

        お久しぶりです。torajaです。 社会人になり不慣れな業務に忙殺されてましたが、また少しづつ書いていこうと思います。 そんな訳で、今回は社会人になって未熟ながらも感じた事を誰かに共感して貰えればと思う。 どこかの誰かがやっている一つ目は、本当に当たり前のことだが世の中のことは全て「どこかの誰かが、その手でやった成果」という事。 コンビニでおにぎりが買えるのも 犬がはしゃいだCMが流れるのも 本屋に本が並んでいるのも おにぎりを作って、それがコンビニに運ばれて誰かが並

        • 「地獄」も言葉でできている

          「地獄は一定」という『歎異抄』に出てくる有名な言葉がある。解釈の仕方は様々だが、五木寛之は自著『大河の一滴』でこのように説いた。  「救いがたい愚かな自己。欲望と執着を断つことのできぬ自分。その怪物のような妄執にさいなまれつつ生きるいま現在の日々。それを、地獄」 生きる人すべて、皆、地獄にいるというのだ。 「生き地獄」という言葉があるが、それに近いニュアンスを感じる。 人間という生き物は、数秒の幸福感を得るために、ほとんどすべての時間を耐えて、耐えて、耐え忍ぶ。どん底に落ち

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          主観満足度と幸福

          「一隅を照らす。これ則ち国宝なり。」という言葉を天台宗の開祖・最澄は残している。 置かれた環境、立場で尽力しなさい。そうすれば、周囲も前向きな影響を受け、相乗効果で社会が向上していく、という願いが込められている。 日本は「幸福度が低い国」という烙印が押されて久しい。国連の持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)は2020年度版の幸福度ランキングを発表した。153カ国・地域が対象となり、日本は62位だった。日本で評価が低い項目は「寛容さ」と「主観満足度」だという

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          「政治的中立」と自己確立

          こんにちは。capiciです 「中立」という言葉は響きがいい。 どこにも属さない一匹狼的な響きがあるし、波風をどこにも立てたくないという平和的なイメージがある。加えて「協調性」を善とする日本社会にとって「中立」は親和性が特に高い。日本人は中立的という言葉が好きな気がするし、中立でいることが正義だという価値観が内在化して、意見を発することをできない人間が多い。 それは「政治に無関心」という国民性に深く繋がっている。 「中立」という言葉の大きな副作用。 それは、無関心とか無干

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          鬼滅の刃の終了と、コンテンツとしての漫画

          こんにちはtorajaです。最近の漫画産業の変化について思うところがあるので書こうかなと思い立ちました。 評価を得たものは中々その評価が覆らない。特に、アニメ、ドラマ、漫画といった作品においては顕著なもの。 記憶に新しいのだと、新型コロナウィルスの影響で再放送された 「野ぶたを、プロデュース」 「ハケンの品格」 「逃げるは恥だが役に立つ」 「仁」 それらは軒並み10%を超える高視聴率を記録して 「新しいドラマやる意味ないんじゃないか」なんて意見も出てきた。 ドラマ脚本

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          労働をモラトリアム的に思考してみた

          物質的な豊かさでは満足できない職場での人間関係や人脈形成、今後のキャリアパスやスキルアップ。人生は不確実性が高いから面白い、というものの「労働」や「お金を稼ぐこと」にうんざりしてしまう時がある。 「世界史を大きく動かした植物(PHP研究所)」によると、縄文時代の先人たちは「労働」をして「富」を築くという概念を持ち合わせていなかったとある。 豊かな自然環境を背景に、重労働をせずとも腹いっぱいの食糧を手に入れることができたからだという。 彼らの生活基盤と比較し、「現代は生き

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          This is mareeba

          about me・北陸の小さな港町出身 ・都内私立大学法学部を卒業 ・休学ワーキングホリデーでオーストラリアでの生活を経験 ・テレビ業界を齧った出版業界人 僕 × モラトリアム上京に伴い親元を離れ、知らない土地での一人ぼっちの戦いの代償は、夜の静けさの中で人知れず襲ってきた。 向けるべき熱量の矛先が分からずじまいで、「バカやって笑って疲れて寝る」という単調な生活の日々。同じようなライフスタイルを送る者だらけの環境にどこか安心し、危機感なんて持ち合わせていなかった。 この

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          自己紹介 torajaは漫画が好き

          初めましてこんにちは。今回はtorajaが自己紹介とモラトリアムへの考えを述べていこうと思います。 経歴 某東京の有名私立大学に4年間通っていまして、晴れては現在出版界隈の社会人として日々生きています。東京生まれ東京育ち。都内の男子校で中高六年間を過ごしてきました。読書、映画、ゲームとインドアな趣味が好きなんですが、決めた翌日に海外へ一人でいくような行動力も持ち合わせています。漫画好き。実は怖い物好き。マイブームは乃木坂46。これからどうぞ、よろしくお願いします。 私のモ

          自己紹介 torajaは漫画が好き

          【自己紹介】capiciと申します。

          経歴地方国立大学卒→出版業界勤務。大学在学中、マルタ共和国に留学。 留学中、現地ジャーナリストの謎の死について興味を持つ。加えて、ウイグル族、クルド人等、様々なバックグラウンドを持つ人々との触れ合いから「国際情勢」「ナショナリズム」に興味を持ち、記者を目指す。マスコミ記者職志望で就職活動に挑むも、紆余曲折を経て出版業界へ。海外で触れたこと、就職活動中に考えたこと、近況、いくつかの出版物を踏まえたレビュー等を「publ-iam」で執筆していく。 僕にとってのモラトリアム期と

          【自己紹介】capiciと申します。

          「publishing」×「moratorium」

          創立において クリエイティブの道を志す人々が情報共有できるプラットフォームを作るため、私たちは動き出します。 同じような境遇にいる人々の考え方に触れたい。リアルでは繋がることができない価値観の人に出会いたい。「悩める人間」は新鮮な情報、独特な情報を渇望しているものです。かつ、「悩める人間」の悩みは一口に表現できないことの方が多い。人間の感情は複雑で、抽象的な情報物質が頭の中をうごめいているからです。 私たちは、「出版物」×「悩める人間」(以降:モラトリアム)の親和性に大いなる

          「publishing」×「moratorium」