図面のビート

画像1 これは点線のビートです。 主に、「んんん!見えてないけどなにかがこの物体の向こうにいます!!んん!ん!」という意思表示用のビートです。は?いらなくない?と思って省略しがちですが、点線で存在感をアピールすることで、「あー!後ろにこんな大事なものがあるのに釘をうっちまったドンドン!」といった事件を未然に防ぐわけです。あとは、この中にこんな形の物が埋め込まれています。とかも表しています。その場合は「んあー!!孔を掘ったら金具に当たってもうすべてボキボキだバウ!」という事態を回避するわけです。それが点線。
画像2 これは一点鎖線のビート。これはなんというか、相撲でいえば行司、テレビ界で言えば美輪明宏のような存在でしょうか。他のビートを統べる存在です。 更にシステムは八百万の神に近く、一点鎖線の中でも序列があります。我空間の真理なり、という通り芯なるものから、☆わあーい☆かべはここだよぉ☆でお馴染みの壁芯という幼女もいます。幼女は大人の事情で頻繁に位置が変更になったりしますが、空間の真理たる通り芯を変えると、タイミングによっては関係各位の大人から大変なお叱りを受けることがあります。要は何かの基準となるビートです。
画像3 さいごに、二点鎖線のビート。 最もミステリアスな存在です。「見えてないけどあなたの後ろにいるの…。」という役割で、点線以上にオカルティなの…。ですが、メリーさんと異なるのは「※ですので、本図向かって背面この位置に段差があると考えて下さい。部材の欠き取りがありますのでご留意下さい。」という脚注等を含んでいたりする点です。いわば、図面を見てる私たちが没入する仮想空間の、私たちの後頭部側にあるものを教えるビートです。(点線は目線の先のものを教えるビート)あとは、何かの軌跡など、ここ通るかもぉ!にも。

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