chamber of raven〜漆黒の荻窪〜
日曜の昼下がり、荻窪を彷徨っていて路地裏に迷い込んでしまった私たちは
突如目の前に現れた漆黒の洋館
におもわず目を奪われ、そして立ち止まってしまった。
一体ここは何なのだろうか?
居酒屋ばかりの路地に、なぜ?
だがどうしても入らなければならないような気がする。
私たちは震える手で、重厚な扉を叩いた。
ギィ、と軋みながら開く扉。
そこには女がいた。
彼女はまるでカラスの羽のような漆黒の服を身に纏い、そして私たちにこう告げた。 「ようこそお越しくださいました。」 その瞬