見出し画像

しあわせなふかふか

寒くなってくると我が家では大活躍するものがある。ゆたんぽだ。

夜寝る前にお布団に忍ばせておくと、寝る頃にはじわっと熱い寝床が出来上がって、しあわせなのだ。

やかん目一杯にお湯を沸かし、全神経を集中させて小さな注ぎ口に注いでいく。湯気が眼鏡に湿気をまとわせる中ふうふうしながら注ぐなんて、他ではあまり使わないコツすら身についた。

そんなゆたんぽ生活に今年は変化があった。お湯を使わない電気ゆたんぽを導入したのだ。ものの15分ほどで柔らかい液体を湛えた袋は60度程まで熱くなる。それをぬいぐるみのようなカバーに入れ、完成だ。でもあきらかに今までのゆたんぽとは違っている。あったかさという効果を脱しているのだ。

例えるなら、これは何か動物のお腹のようだ。あったかくてふかふかして、押すとはね返してくる弾力がそう思わせる。暖を取る以上に癒しじゃないか。なんだよ、私癒しを求めてたのか。

今までのゆたんぽもまるくてやらかいカバーに包んではいたけれど、あくまでゆたんぽだった。今は違う。このぽにょ感が抱っこも長引かせている。わんことかにゃんことか膝に乗ったらこんななのかなとぼんやり思う。

この時間がまた、しあわせなのだ。ふかふかは、しあわせなのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?