スピリチュアル再入門 第11章 スピリチュアリズムの意義1

スピリチュアリズムの意義

『インペレーターの霊訓』より

「スピリチュアリズムは宗教的な教えの体系であるという事実を、是非とも理解してもらいたい。
 不思議なことに、このことに異議を唱える者がいる。
 スピリチュアリズムを他界した親戚・縁者との交信にすぎないと思っている者もいる。
 他界した者との交信には、しばしば邪霊が入り、誤った情報に迷わされることにもなる。

 宗教は、あなたの生活の根底にある非常に重要なもののひとつである。
 宗教とは、父なる神の霊とあなた(の霊)との交信であり、それは、上へ上へと神の霊へと無限に連なる霊的存在を中継して行われる。
 神へと無限に連なる霊的存在が、あなた方の祈りを受け取り、その霊的存在の自由裁量の範囲で応える。
 霊的な交流の糸口は、真の宗教的な崇拝行為にある。

 この真実を受け入れずに、スピリチュアリズムを追求することは、有益でもなく安全でもない。

 多くの者が、この肝心な点を見逃しているため、人々の本性に根ざす内的な渇望が充たされないのである。
 人々には、何らかの宗教的形態が必要である。
 物的関心から、さまざまな心霊現象を求め、それらの現象の宗教的側面を掴み損ねては、面白いが満足には至らなかった、と言っている。

 こうして、本来なら最大の魂の慰安を私たちから得るところを、彼らは、私たちに背を向け、スピリチュアリズムは人を迷わすものだ、騙された、スピリチュアリストが関っている霊は低級で悪魔的だと言い出す。
 彼らは、神の真理を拒絶し、人間が発明した神を信仰の対象としてしまう。

 神の声は、いまも人類に語りかけている。人と神との間には、無数の中継の霊が存在している。

 今日、あなた方は、ほぼ二千年間、人類を満足させてきた霊的食事に満足できなくなった。
 そこで、新しい霊的な力が流入されることになった。
 スピリチュアリズムとは、それを渇望する人々への神からのメッセージである。
 そのメッセージは、その目指す方向、もたらす効果、本質において宗教的である。
 その教えは、人は、単に食べ飲み眠りそして死ぬだけの存在ではなく、内部に不死なるものを宿し、この世で蒔いた種を次の世界で収穫するというものである。
 それゆえ、スピリチュアリズムは、地上を再建する唯一の影響力であると私たちは言うのである」
 『インペレーターの霊訓』W・S・モーゼス著 近藤千雄訳 P77)『More Spirit Teachings』W.S.Moses(P32、33)

シルバーバーチ(シルバーバーチは神を大霊(Great Spirit)と呼ぶ)

「あなた方がスピリチュアリズムと呼んでいるものは、自然法則の一部です。
 大霊は、不変の法則を通して宇宙を統治し顕現するよう定めました。
 これらの法則が、宇宙の活動のすべてを統御しています。
 宇宙のどこであろうと、人間が知る範囲、そして人間の力をはるかに超えた範囲においても、その法則が存在しないところはありません。
 
 その神の法則の中に、神の意志が託されています。

 人間の法律のほとんどは、改定と変更を要します。
 それらの法律は不完全で、すべての事態を考慮してはいません。
 しかし、大霊の法則は、あらゆる事態に備えてあるのです。
 宇宙間に発生するもので不測の事態、偶然の出来事は、一つもありません。
 全てが規制され、全てが統御され、全てが大霊の摂理の内にあります。
 科学者の手によって、物質界の原理の多くが発見されました。
 しかし、霊的な領域は、その徹底的な探究に支配されることはありません。
 生命を物的な観点だけから、判断、理解、考察しようと試みるのは、愚かな振る舞いです。
 最も小さな部分に集中して、最も大きなものを見落としているからです。

 私たちの任務は、霊の広大な領域に目を向けさせ、霊の豊かな宝に目を向けさせ、暗闇と無知の中で道を見失っている何百万もの人々が、霊的真理の知識で導きや慰め、確信を得られるようにすることです。

 悼む人々を慰めることや悲しみに悩む人々の涙を乾かすことは、とても大切なことです。
 私たちの使命の大切な一部です。
 しかし、もっと大切なことは、そうした体験を通じて自分とは何か、本当の自分とは何であるのか、なぜこの地球という惑星に生まれたのか、より一層の進歩のためには、何を為すべきか。私たちが伝えたい根本的なことは、これらのことです」
『シルバーバーチの霊訓2』シルビア・バーバネル編 近藤千雄訳(P172、173)『Silver Birch Speaks』Edited by Sylvia Barbanell(P130、131)

Q スピリチュアリズムが、現代の世界に貢献できるものの中で最大のものは何でしょうか。

A「最大の貢献は、大霊の子等のさまざまな問題すべてに自由をもたらすことです。
 人々を、これまで隷属してきた束縛すべてから解放します。
 知識の扉が広く開かれていることを示すことで、無知の牢獄から解放します。
 日蔭でなく日向で生きることを可能にします。

 迷信と僧侶の知略による圧制のすべてから、人々を解放します。真実のための闘いで、人々を勇猛な戦士にします。
 内部に宿る神性を人々に自覚させます。
 すべての人に対して相互に霊の絆があることを、人々に認識させます。

 憎み合いがなく、肌の色や民族による差別のない世界、より偉大な奉仕の行為をした者が唯一すぐれた者とみなされる世界を築くには、いかにしたらよいかを教えます。
 知識を豊かにします。
 精神を培い、霊性を強固にし、生まれもっている神聖さに値する生き方を教えます。

 これらがスピリチュアリズムにできる大きな貢献です。

 人間は、自由であるように自由の中で暮らすように生まれています。
 制限され束縛された奴隷として生まれてきてはいません。
 その人生は豊かさに満ちたもの、精神的、身体的、霊的に豊かであるべきです。
 あらゆる知識、真理、叡知、霊的啓示、すべてが人々に開かれているべきです。
 生得の霊的遺産を否定されず、天命の全うを妨げるような束縛や苛立たしく面倒な制限などが一切課されない霊の光輝の中で人は暮らすべきです」


Q スピリチュアリズムはこれまでどおり一種の影響力として伸び続けるべきでしょうか。それとも一つの信仰形態として正式に組織を持つべきでしょうか。

A 「私はスピリチュアリズムを信仰だとは考えません。
  知識です。
  その影響力の息吹は止められるものではなく、知識の普及は抑えられるものではありません。
  真理は、その本性に従い開花します。規制することはできません。

  あなた方にできることは、それがより多くの人々に行き渡るように、その伝達手段となることです。
  この知識の影響が何であるかを、あなたは事前に見積もることはできません。
  どんな規則も制定できず、知識の普及の経路を制限することもできません。

  あなた方にできることは、自身の責務に忠実であることだけです。
  自身の理解の範囲で義務を果たし、どこでも手助けをし、自分が受け取ったことを伝え、そして霊の芳香が自然に広がるようにするのです。
  これは潜在的な影響力です。
  じっくりと人間生活の全分野に浸透、浸潤していきます。

  各自が、自身で最善と思うことをし、各自が、“これが奉仕になる”と考える方法で知識を広めていくべきです」
『シルバーバーチの霊訓7』シルビア・バーバネル編 近藤千雄訳(P174、175) 『More Wisdom of Silver Birch』Edited by Sylvia Barbanell(P130、131)

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