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腸の免疫を高める「大建中湯」について・・・

今日は久々に漢方薬の話しをしたいと思います。

ずっと腸内細菌の話しが続いておりましたが、実は、漢方薬と腸内細菌も深い関係があります。どういうことかと申しますと、漢方薬や効く効かないは、腸内細菌の構成により変わってくると言うことです。

要するに、その漢方薬の効果を高める腸内細菌を飼っているかどうかということですね。これは、言うまでもなく個人差があります。言い換えれば、まったく効かない人もいると言うことです。

その話にいく前に、腸の免疫を高める漢方薬「大建中湯」について簡単に説明します。

「大建中湯」は第二の脳とも言われる腸の活動と関係しています。構成する生薬は4つで、抗炎症作用を持つ乾姜(画像)、腸の機能を高める人参、腸の血流を良くする山椒、エネルギーを補給する(補気)膠飴です。

便秘や下痢、腸炎や腸の手術後の回復のために処方されます。

大建中湯が作用するメカニズムについては、生薬の山椒に含まれるサンショオールや乾姜に含まれるショーガオールが、腸内の上皮細胞にあるTRPV1の温度センサーを刺激し、腸の神経細胞を活性化することで腸の血流や運動機能を改善すると言われています。

食材の山椒や生姜はいずれも身体を温めたいときに重宝されていることからしても納得ですね。

では、この大建中湯と腸内細菌の関係は?ですが、明日、続きを書きたいと思います。