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0145 - あぶりだし

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月並みだが、SNSって『普段は見えない(気づきにくい)人間性』があぶりだされるんだなと改めて感じている。

2011年の東日本大震災直後、TwitterやFacebookでは、普段とは毛色が大きく変化した投稿をする人がちらほら見受けられた。

・特定の政治家や国を批判することが前提となった熱い投稿
・地球とか宇宙とかまで視野が広がった壮大な感性の投稿
・不安な気持ちをひたすら吐露する投稿
・自分の価値観と異なる人物の言動を非難する投稿
・良かれと思った親切心でデマ情報を拡散してしまう投稿
・ポジティブさや優しさを感じる名言や格言をシェアする投稿
・とても強い意志で自分が世を正しい方向へ導くんだと頑張る投稿

などなど。

あの頃に似たような状況が、新型のアイツ騒動の今また蘇っているように思う。

SNSは個人が自分のさじ加減で気軽に自由に発信できる分、当たり前のように続いている『日常』が突然大きく崩れた時、直接顔を合わすこと以上に、本心に近い人間性があぶりだされる。そのこと自体は特に否定しない。きっとSNSってそういう特徴を持った仕組みだから。

興味深いのは、東日本大震災の頃に既にガッツリとTwitterやFacebookを活用していた(友達として繋がっていた)人たちは、今回の騒動においてはとても落ち着いており、上記のような特徴の投稿はあまり見受けられない。個人的な予想の範疇を超えない発言で恐縮だが、今そのような投稿を行なっている人は、きっとここ数年でTwitterやFacebookを本格的に利用し始めた人=今回の騒動がSNSを利用して初めて非日常と遭遇した人ではなかろうか。

価値観や考え方は人それぞれで当たり前。それぞれに『正義』がある。どれも『その人の視点』では正しい。ただ、異なる正義を無理やり自分と同じ価値観に正してやろうとすると、途端に多くのことが歪み出す。大事なのは『自分と異なる正義の存在をまずは認めること』だと思う。頭ごなしに否定してしまうのは、やはり違う。物理的に迷惑がかかって(かかると判って)始めて、その先のこと(対応策)まで考えればいい。

兎にも角にも、騒動が早く治まりますように。

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