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心の基礎体力テキスト-№2


心の基礎体力身に着けよう

心の基礎体力

現在の日本では人の思惑や目を
気にし過ぎるばかり、日本人本来の
素晴らしさや良さがあるにも関わらず、
外面や外見を重視したり、態度や行動を
マニュアルに頼ったりする傾向が見られます。

マニュアルは、
一定の基準の元に色々な作業や
業務の手順を記述したものです。

従って、最も大切な人としての心の持ち方
その心の育て方については記されてありません。

人それぞれの姿形は
「心」があってこそ生かされることを
様々な環境で身を以って体験してきた故に、
形ばかりを重んじる姿を見る度に
「日本は、このままで良いのか」
と危惧しております。

例えば、
日本のおもてなしは二次的な心なのに
おもてなし自体を商品とする組織もあります。
私見ですが人の心は商品ではないと思います。

また、応対時などで手組をする際、
胸の上部で手を結び、本来の原義を忘れ、
見た目やエレガントさばかりを
気にする姿も多方面で見られます。
 (←他者より自分優先の意識)

この心を表すべき挨拶やお辞儀、
感謝を相手に正対し向き合わずに、
とんでもない方向をみてしたり、
形だけや口先だけでしていたり
する場面もあちらこちらで見受けます。

今のような他者の目や思惑重視の
日本の社会環境に於いてこれからの
震災復興、円高、2050年問題など
様々なことに取組む上で日本人独自の
「心の基礎体力」を改めて見直し、
身に着ける必要があると考えます。

日本に住む私達は先年の東日本大震災後、
自分の為より、誰かの為に
と言う他人への思い遣りと優しさ、
「自らの心の持ち方、豊かになり過ぎた
 自らの当たり前の環境を見直す」
こと、即ち質素倹約・質実剛健の意識
と言った日本人の原点に戻ったように思えます。

心の基礎体力(ライフスキル・E.Q.含)は、
解り易く言うと「生き方の力(技)」のことです。

誰でも夢やビジョンを実現し、
人として生きて行く為には、
様々なスキル(心・技術)が必要です。

喩えて言うと、
目的地に向かう為に車を使いますが、
車の運転技術や免許証がないと車が
あっても運転出来ませんしその技術だけでなく
ルール=規則を守る心(モラル)が必要とされます。

人は、日々生活し、生きて行く為に
必要とされるこのようなライフスキルを
身に着けていないと人との触合いや仕事上で、
自らの心(気持ち)を上手く表現伝達出来なかったり、
仕事で直面する色々な問題を解決できなかったり、
人間関係が作れず孤独になってしまったり、
人の目・他人の思惑ばかり気にし過ぎて
自らの本当の心=本質を見失ってしまい
明確な意思や意思決定が出来ずその場の
雰囲気や周囲に流されてしまったりします。

予期せぬ苦難に遭遇した時、
辛い時にどうして対処すれば良いのか?
解らなくなったり迷ったりします。

努力家でとても性格の良い優しい人が、
人生の大事な場面、例えば恋愛、仕事、
試験などで失敗することが少なくないのは、
このライフスキルの不足が原因です。

「心の体力」は、子供から大人まで、
総ての人に必要とされる人間=
人としての能力(ライフスキル)です。

社会生活上では頭の良さだけ、
即ちI.Q.だけでは通用しない、
E.Q.とも言えるライフスキルが
大切であると多くの人に言われます。

このライフスキルと同様な原義があるのが、
「心の知能指数」=E.Qと言うものがあります。

知能指数(IQ)は社会に浸透していますが、
心の知能指数=E.Qに関しては
まだまだ未知であり周知されていません。

実社会生活に於いてI.Q.<1>に対し、
E.Q.<3or4>の割合で生かされます。

さて、このような「生き方の技術」
を何処で身に着けているのでしょうか?
本来学校や家庭などで学び修得するのですが、
殆どは知らない間に無意識に学んでいます。

振返って見ると、日本には古から
このライフスキルに類似した教えとして
「心・技・体」即ち「心磨き・技練り・体斉(ヒトシ) 」
と言う古からの教えがあります。

この教えを簡単に言えば、
精神を磨き、技術を訓練し、
身体を鍛えなさいということです。

「心・技・体」の教えでは、
ビジョンや目標を成就するためには、
精神力、技術力、体力これらの三つの力
がバランス良く整って初めてその目的を
達成できるものだと教えています。

現況の教育現場で実施されているかどうか?
定かではありませんが、以前は道徳として、
茶道・武道や仏教の教えを基にし、
知育・徳育・体育が三位一体
となるように考えられていました。

私見で記していますが

にんげん力

「にんげん力」としている
 人元力、人原力、人源力、
 人眼力、人現力、人言力のの各々は
心・技・体」を表現したものです。

「日本のおもてなし」や「人間力」、
人事考課項目、接客接遇マナー表現伝達の形
思い遣り」を追求する中でライフスキル、
E.Q.は人としてだけではなく企業人、
社会人として必要とされる様々なこと
を紐解く言葉ではないかと考えます。

同時に現在日本が直面している
コロナ後の社会生活、GDPUP、震災復興、
原発問題、少子高齢化社会、核化社会、
無縁社会への大切な人としての心を
身に着けるためにも無くてはならない
要素が多く含まれているとも考えます。

E.Q.は自らの感情や理性を把握し
自制する能力、自分自身の心(気持ち)を
他人の心(気持ち)に立場を転換して
理解する能力の指標であると解します。

E.Q.-イメージ図

このE.Q.は、自己認識力・自己統制力・
動機付け・共感能力・社会的スキルを意味し、
そのそれぞれを
「感情の識別」
「感情の利用」
「感情の理解」
「感情の調整」

この四つの個別能力を循環的に
発揮することで機能すると言われます。

この心の体力と言えるライフスキル・E.Q.
と日本独自の文化である「おもてなし」に
共に共通することが数多くあると考えます。

そのキーワードとして、気遣い、
侘び寂び、質実剛健、慈しむ心、
有りの侭の自然な姿、一期一会、
和敬清寂、守破離、利休七則、
不完全美などが挙げられます。

多くの教育現場実社会に於いて、
上記した日本人ならではの「心の体力」
を学び知り修得する心身の活動は、
現在の私達が直ぐにでも着手しなければ
ならない大切なことではないかと思います。

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