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CAの人事制度は先駆的だったと思う

Voicyを聞いていて、45歳定年説のことを話題にされた話が多いので、
なぜだろうと思ったら、サントリーの新浪社長が「45歳定年導入し、会社に頼らないで説」を発言したら炎上したのですね。へーーーー。

わたしは元CAってことで今さら、やめた人間があーだこーだいうのもどうかとは思うのだけど、くだんのニュースでCAの定年制度、いつ辞める話は結構先進的だと思ったのでそのことを書きます。

もともとCAは、結婚したら退職、その後、結婚しなかったとしても30才が定年でした。いまじゃ信じられないことだけど、当時の女性の働きかたを考えれば、当たり前だったと思うし、もしかしたら日本の多くの会社はこれにならっていたんじゃないかと思います。
なぜなら女性の多い職場のひとつだったからです。その後、結婚後も続けられるようになり、30才定年は撤廃されるようになりました。これは当時としては画期的だったのではないかと思います。・・・とこれはわたしの考えというよりはわたしの親世代はそう言っていたという話です。

わたしが入社した時代は結婚してる人も一定数いたし、離婚経験者も未婚の母も、シングルマザーも珍しくありませんでした。ファミリーネームが変わってもフーンという感じでした。

そういえば働きかたとは関係ありませんが、すごいなと思ったのは、47都道府県出身者が採用されていたこと、離島出身者もいました。出身大学は多岐にわたっていました。
しかもひとりひとりの地と出身大学を人事担当者は覚えていました。わたしの同年入社は360人前後いたと記憶しています。
明文化されてませんでしたが、世間では自宅からでないと就職に不利だったという話も聞いたことがあるし、今でも就職活動で有利なのは東京などの首都圏の大学だと聞きます。

さて、そんなわたしが入社したころは、ちょうど早期退職制度のさなかで長年働いていた方々がどっさり退職された時期でした。
当時は家庭の様々な事情で国内線限定の所属チームがあったのですが、その所属を廃止する、つまり全員が国内線国際線両方飛ぶ、それができない社員は、辞めてくれ、要はそういうことだったと思います。
それでもそのような働きかたが可能だった時代があったということは、珍しかったのではないでしょうか。
女性の総合職入社がやっと増えつつあった頃です。

その後も早期対象制度はたびたびありましたが、当時新人のわたしはまずは働けるだけ働こう、仕事第一の新人時代が長かったのでとにかく会社に仕事に染まっていきましたし、実際仕事は大変でも楽しいものでした。
ところが当時から、ネットワークビジネスやら物販やらで副業?複業?をやっている人は実はけっこういましたし、翻訳の仕事や趣味をお金に換えてる人もいたりしました。
会社に届けるも何もそういった拘束があったのかなかったのかすらわからないほどです。

そういう人は今思えば先駆的だったなあと思うし、今の若い人たちは「元CA」という肩書だけでも何年か修行と思って働いて転身を遂げている人はたくさんいるのではないでしょうか。

たった1年飛んでも元CA、30年飛んでも元CA。

そして辞めてからも、CAが知り合うと、何年入社か意識して上下関係ができてくることと、一方で元CAというだけでなんとなく仲良くなれてしまう不思議さがあります。
そのご縁でお仕事の機会をいただいたこともあるし、そういう話ははやいし、はずれがないです。

世間の人々は元CAということで、期待して仕事の話をくださることもありまして、うまくいくケースもあるとは思いますが、期待に沿えなかったんだろうなーと思うこともこれまでにはありました。

わたしが産休育休取得後は、「日帰りフライト限定」の配置で飛ぶことができました。
そうはいっても成田や羽田に飛行機が着陸してスポットインするのがその日中ということなので、家に帰れば日付を超えるということはありましたのでかえって宿泊があった方が身体は楽だったのですが…。それでも介護や育児(末子が小学校入学まで)に携わる社員にとってはありがたい制度でした。育児休職は最長3歳の年度末でした。

女性はどちらかというと結婚や出産で仕事をどうしようかと考える機会が、男性よりも多いので、サントリーの45歳定年説は、男性のバリバリ働くサラリーマンにとっては炎上ネタなのかもしれませんが、女性にとっては会社に言われなくたって「自己都合」と称して辞めたくなくても辞めてく人はいるのになーと思いました。わたしもCAやってたころは、ずーっとこの仕事で働き続けたいと思っていたので、もしそうだとしたら45才で定年ですと言われたら、批判的に思ったかもしれないけど、でも次の働きかたを考えようというチャンスとしてはちょうどいいんじゃないかなとも思います。

ただ、例えば子どもがいて、家を買おうとか子どもの学費がとかちょうど出費も多い年齢でもあるので、家族がいたら資産管理も必要だろうし場合によってはローン組んだりも難しくなるのではと懸念もあります。

CAでも夫婦でばりばり働いていて、でも実はローンを組んでいるのは、CA妻であることは多く、それは収入の額だけではなく、日本の大企業に勤めてるというクレジットからです。

そうそう先日、わたしがCA時代の教官だった方が退職されました。
とてもとても優秀なのはもちろんですが、教官だったのはほんの一時期でその後出世されて、会社が再上場の折、黒子として尽力された方でした。会社に迎合することなく淡々とご自身の立場を貫く人で、こういう人が会社の幹部だったら・・・でもないだろうなー。その前に退職されたのです。そして退職後は、若い人のために働く仕事を決められました。退職のニュースはショックではありましたが、鮮やかすぎる転身に圧倒されました。

なんだか書きたいことがよくわからなくなってしまったのですが、つまり、今日言いたかったことは、CAの世渡りとして、自分のことはさておき、会社の人事制度は(あくまでも日本の大企業というくくりでは)時代の先端をいっていたと思うし、雇われてたCA自身もCAの肩書利用させてもらって、器用に世渡りしてる人、いるよなーという、そんなことを書きたかっただけです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。友人にネタ何がいいか相談すると、CAネタが良いと言われることがあるのですが、いざ書こうとすると何書こうか悩みます。むかしばなしになってしまうし、自分語りってどうなのよと思うからです。

どんな話が面白いのかコメントいただきたく…。よろしくお願いします。

今日の話題が、45歳定年説にちなんで、雑談ネタのひとつになれば幸いです。

To be continued・・・

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