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デジタルトランスフォーメーション(DX)

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デジタルトランスフォーメーション(DX)についての自身のコラムをまとめています。
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2021年5月の記事一覧

大企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるには?

大企業に分類される企業は、大都市圏を中心として営業を行っています。 古い営業スタイルのままでは、大企業が販売する商品やサービス等においては、世間に浸透するまで時間が掛かったり、足で稼ぐ営業方法では効率が悪過ぎる問題があります。 大企業の場合は、特に会社の歴史が長いことにより、新しいシステムを構築することが出来ずに会社運営を行っている企業も少なくはありません。 古いシステム(レガシーシステム)を抱えたまま営業活動を行っている企業が2025年には6割を超えると言われています。

DXを実現するために、社内コンテストを企画してみてはどうだろうか

DXを推進するため、社内でDXコンテストなるものを立ち上げる企業が増えています。※弊社調べ そこで、参考になるのが、IBMが毎年実施しているDXチャレンジです。 このコンテストは、前提条件として IBM Technologyを活用しなければならないという縛りがあるのですが、毎年あるテーマを決めて、実施しています。 ちなみに昨年のテーマがこちらです↓ ・地域社会・経済への貢献  (例:新規事業創出) ・業界の発展に貢献  (例:働き方改革、2025年対策) ・社会的問題

リテールDXの成功と失敗

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して消費者の行動変化や社会のニーズ把握し、提供する製品やサービスを始めとして企業側の業務や組織などのビジネスに係わるすべての事象を変革して、競争上の優位性を確立することを言います。 リテールDXとは、小売業のDXのことで、小売業がこれからのハイテクノロジー時代においてこれまで通りのやり方を維持するのではなく、新たな手法や戦略を用いて競争に勝ち抜いていくための重要なファクターです。 現代は「ものが売れない、売れ

DXレポート2から見える、日本企業の課題と対策

経済産業省は、2020年12月に「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会」の中間報告書「DXレポート2」を公表しました。 2018年に公開されたDXレポートでは、DXを推進しなければ業務効率や競争優位性が低下すると指摘されており、その場合は年間で現在の約3倍にあたる約12兆円ほどの経済損失が生じると予測しています。 DXレポートでは、これを2025年の崖と呼んでいますが、DXレポート2では国内223企業が自己診断した結果、2020年10月の時点で95%企業が

デジタル化が目的ではないというけれど、そもそもデジタル化って何?DXって何?

デジタル化が目的となっているDX活動をよく目にします。 DX実現のステップとして、デジタル化を捉えている組織もあるようですが、個人的にはその先にロードマップと経営方針としてのビジョンがなければ、部分最適で終わってしまう予感しかないです。 DXにはステップがあって、一朝一夕では実現しないのですが、ビジョンがなく進めていることにも、違和感を覚えます。 で、いろいろ考えてみたのですが、ちょうど今週末に講演があり、その資料を作っている際に、IT化からDX実現までの言葉を整理したの

ITのモダナイゼーションで、レガシーシステムからの脱却を

老朽化した既存システムがデジタル変革を阻み、デジタルトランスフォーメーション(DX)の足かせになっています。 老朽化したシステムに起因するトラブルやデータ消失のリスクが高まり、2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が発生すると試算されています。 2025年に向けた最悪のシナリオを経済産業省のDXレポートでは「2025年の崖」と呼んでいます。 さまざまな分野で長年運用が続いている基幹システムは、信頼性と堅牢性を最優先に構築して、運用されています。よって、新技術やDXを

“事業再構築補助金”をきっかけに、DXを考えてみる

様々な規模の再構築を支援する事業再構築補助金というものがあります。 これは、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援するものです。 整理すると、この5つです。 1、新分野展開 2、事業転換 3、業種転換 4、業態転換 5、事業再編 これは、世の中でDXが叫ばれているなか、新しい事業を始めたり、デジタル技術を活用したビジネスへの変革を検討したりしている企業にとっては、好機

データ活用に必要なデータクレンジング

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にしても、マーケティング活動にしても、広報活動にしても、重要なのはデータ活用です。 感覚に頼らず、データを分析して適切な意思決定やサービスの向上にのためには、対象となるデータの品質がとても大切です。 ところが、同じ組織の中でもデータの品質はバラバラで、化石化したものや入力規則があって無いようなものが多く混在していて、いざデータを統合しようと思っても、かなりの苦労を強いる可能性が高いのが実情ではないでしょうか。 常にデータの整

戦略なき戦術で無意味なDXが生まれる、“やみくもDX”にご注意を

DXを進めるために有効なツールの情報をかき集めて、とりあえずアジャイル的な思考で実行してしまうということは、ある意味ギャンブルに近いと思います。 結果、組織運営の後押しとなるデジタルシフトが実現できて、業務効率化や生産性向上、売上増加につながれば、あと付けで戦略に転換させれば良いのですが、そんな荒業は回避した方が良いです。 理由としては、失敗した時に疲弊したり、ちょっとした成功に満足して次につながらなかったり、担当者の満足のみで終わってしまったりと、“やみくもDX”には継

デジタル化の文脈ではない組織のデジタルトランスフォーメーション(DX)について

DXとは、簡潔にいうと「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すること。また、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」です。 デジタルトランスフォーメーションというだけあって、デジタル化が先行しがちですが、そもそも考えなければいけないことは、デジタル化によって、どんなベネフィットが得られるのかを最初に設計する必要があると思うのです。