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ねこの (心の声)@国語科単元学習

 お楽しみの国語のお話。今、東京書籍2年上の『ニャーゴ』の単元に入っています。

下ごしらえ 何の力を付けようか。

 この単元で付ける力は、『情報と情報の関係(知識・技能)』と『場面の様子に着目して、登場人物の行動を具体的に想像する(思考力・判断力・表現力等)』に絞りました。新規で覚えなければならないのが、心内語。(    )で書かれている、口には出していない心の声です。

 この単元で、重要視したいのが、『想像する』。子供たちが、進んで想像を広げることができるような単元にしたいと考えました。『誤読』が許されそうな、低学年のこの時期にしかできないことです。

❶言語活動は何にしようか。

 教科書に書かれていたのは、音読劇。うーん。どうしようかと迷いました。音読劇は、取り組み方次第で素晴らしく盛り上がる言語活動です。しかし、今回大切にしたいのは、『想像する』。声や動作だけで、想像したことが表せるのかどうか疑問でしたし、そもそも評価が難しい。
(合理的で、劇作家の経験の無い私は、音読劇の評価基準って何だと悩みます笑)
 そして、音読に取り組む姿勢には、ばらつきがあり、音読上手が最初から有利にならないようにしたい。スタートラインは出来るだけ揃えたい。

 そういうわけで考えたのが、『ねこの(心の声)』。場面の最後に、ねこの心内語を入れ込むという言語活動。斬新さは無いですが、昔ながらの味がする言語活動です^^

❷単元計画をどうしようか。

 単元計画は、このようにしました。

 言語活動のモデルは、既習教材である『名前を見てちょうだい』。場面の最後に、えっちゃんの心内語を入れてみました。

 『何やるか分かった!』

 そんな声が出ました。言語活動のモデルを示すときは、だいたい既習教材でするか、今から習う教材をモデルにして、発展的な教材に取り組みます。

 ケースバイケースです。

❸さあ、授業開始!

 『ニャーゴ』を読んで、何としても解決したいこと、考えたいこと、知りたいこと、解き明かしたいことを問いとして立て、解決に入ります。

・ひげをぴんと立てて、手をふり上げたのは、どうしてかな?
・どうして、ねこは、『何って、べつに。』って言ったのかな?

・『だれって、だれって……たまだ。』の『……』はどうしてあるのかな?

・さいごに、どうして小さな声で、ニャーゴって言ったのかな?

 こんな具合です。問いは、山ほど出てきましたが、14ほどに仲間分けできました。その中でも、一瞬で解決するもの(考えても答えがでないもの)と考えがいのあるものに、10段階で分けました。

 (この問いの仲間分けとか数値化が大切で、価値のある問いを生み出すトレーニングをしています。)

 とは言え、AさんとBさんが、何としても解決したいものは違います。ですから、私がとにかく解決したい問いの優先順位を考えさせました。いきなり、クライマックスから考える子供もいれば、最初の場面から着実に進む子供もいれば、興味関心を優先させる子供もいます。場面ごと、問いごとにグループを組んで解決していきますので、そこで、立ち止まったり、ずれが生まれたりしたら、私の出番です。

 そのグループの周りに集まって、子供に発言してもらいます。

 『みなさん、聞いてください。ねこの最初の(ひひひひ。)と次の(ひひひひ。)で気持ちが違う気がするんですが、どう思いますか?』

 あれこれ意見が出ます。その子が納得したら、それぞれのグループに戻ります。

 また違うグループでは、おもしろい発言をする子供がいました。

 『桃を四個ももらったのに、どうして小さな声で、ニャーゴと言ったのか?』

 これもみんなを集めて、共有しました。

❹子どもの声

 『楽しい!』『まだやりたい!』そんな声がたくさんありました。もちろん、国語が好きな子供もそうでない子供もいる中でもです。

 『先生、昼休みも給食時間もしていいですか?』

 『先生、明日の土曜授業。四時間全部、国語にしてください。』

 『自学で、問いを解決してきていいですか。』

 この声には、痺れました^^月一回のいじめアンケートでも、全く関係がない国語のことを書いてくれた子供がたくさんいました。

 また、来週が楽しみです^^

 ちなみに、『ちゅーちゅー』という本もあります。

 ねずみとねこの立場が逆転したお話。これも、おもしろいですよ。

一人でも、多くの先生方の今日が、幸せで、明日が待ち遠しいものになりますように。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。みなさまに、よき明日が訪れますように^^

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