こんにちは!PreVenture編集です!
今回は「2023年4月後半の資金調達動向」についてご紹介します!
4月後半の資金調達では、VCらから融資と、金融機関による融資や借入を組み合わせた調達がいくつか見られました。これまでは、VCからの大型調達が主流でしたが、最近ではこのように増資・融資を含めいくつかの調達手段を組み合わせる方法が増えています。
期間は4月16日~31日、最高金額は86.5億円となっています!
〇4月後半資金調達 1日~15日
株式会社Luup
事業内容
「電動マイクロモビリティ」のシェアリングサービス「LUUP(ループ)」を展開
金額
計約45億円
調達手段
第三者割当増資、銀行借入・リース
資金調達概要
Luup社は、45億円の資金調達を実施したことを発表しました。VCらからの増資と金融機関からの融資を組み合わせた資金調達となっています。
Luup社は、電動キックボードや電動アシスト自転車のシェアリングサービスを展開しています。5月には、3000ポート突破と、東京・大阪・京都でポート数NO.1を達成するなど国内で最も勢いのあるシェアリングサービスとなっています。
ポート設置のエリアも、都市圏だけでなく周辺の地方都市へ拡大しています。
また、7月1日には改正道路交通法が施行され、さらなるユーザーの拡大が見込まれています。一方で危険運転による事故などの問題も発生しており、安全対策の強化が必要となっています。
今回調達した資金については「2023年7月1日(土)の改正道路交通法の施行に向けて安全対策の強化や新しい交通ルールの啓発に一層注力しつつ、ポートの拡大や車両・アプリの改善を通じて、事業を更に拡大させてまいります。」としています。
株式会社エアドア
事業内容
オンライン賃貸プラットフォーム「airdoor(エアドア)」を運営
金額
総額1.5億円
調達手段
J-KISS型新株予約権
資金調達概要
エアドア社は、総額1.5億円の資金調達を実施したことを発表しました。
エアドア社が運営するオンライン賃貸プラットフォーム「airdoor(エアドア)」は、管理会社のデータベース情報を直接掲載することができます。仲介業者が介入しないため、成約済み物件情報やおとり物件情報など情報が掲載されることなく、ユーザーが効率よく物件を探すことができます。仲介手数料が掛からない、短時間で探すことができるなどのメリットがあり、実際に、サービス開始から1年で、提携する管理会社は70社、管理戸数は140万戸を突破しています。
また、契約をオンライン中心で進めることができるというメリットもあります。
今回調達した資金については「これにより、物件数拡大に向けた管理会社との提携やカスタマーサポートの強化、システム開発を推進してまいります。」としています。
株式会社アストロスケールホールディングス
事業内容
スペースデブリ除去サービス
その他スペース事業
金額
30億円
調達手段
融資
資金調達概要
アストロスケール社はみずほ銀行と30億円の融資契約を締結したことを発表しました。
同社は、宇宙の全軌道における軌道上サービスを手掛ける世界で初の民間企業です。
技術開発に加えてビジネスモデルの確立や、民間企業や団体、行政機関と協働しプロジェクトを実行しています。アストロスケール社は研究拠点を日本だけでなく、日本をはじめ、英国、米国、イスラエルなどにも設置しており、グローバルに事業展開しています。
また、発表の2日後に三菱UFJ銀行と30億円のリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結したことを発表しています。
※リボルビング・クレジット・ファシリティとは、一定の期間や限度枠内で,企業が借入や返済ができる契約です。
株式会社HashPort
事業内容
ブロックチェーン領域におけるトータルソリューション
トークンアーキテクト事業
ブロックチェーンシステム事業
NFT事業
を展開
金額
不明
調達手段
第三者割当増資、
資金調達概要
HashPort社はシリーズCの2ndクローズを完了したことを発表しました。シリーズCラウンドでの調達額は12億円を超えます。
HashPort社は「全ての資産をデジタル化する」を掲げ2018年以降ブロックチェーン技術の開発を行っており現在では、
トークンアーキテクト事業
ブロックチェーンシステム事業
NFT事業
など複数の事業を展開しています。
今回調達した資金については
1. エンタープライズ向けコンサルティング事業強化への投資
2. IP×NFT事業強化への投資
3. グループ全体での内部管理体制強化への投資
の3つの領域に使用するとしています。
株式会社hacomono
事業内容
オールインワン基幹システム「hacomono」を提供
金額
総額38.5億円
調達手段
第三者割当増資、デッドファイナンス
資金調達概要
hacomono社はシリーズCラウンドで総額38.5億円の資金調達を実施したことを発表しました。
hacomo社はウェルネス業界に向けオールインワン基幹システム「hacomono」の提供しています。「hacomono」は、入会・予約・決済などの手続きをDXし、顧客体験を高めるソリューションとして、現在では3,000店舗以上、310万人を超える方々にご利用いただくサービスとなっているとのことです。
導入店舗数は1年で約3倍の3000店舗にまで増加しています。また、SaaSを評価する指標の一つであるチャーンレートは閉店・経営難を除き0.5%となっています。スタートアップにおいて2%になると低いとされる中、0.5%とかなり低い割合を達成しています。
このような実績もあり、hacomono社は日本市場でもっとも成長しているSaaS企業の一つとして注目されています。
avatarin株式会社
事業内容
アバターコア©︎の研究・開発
金額
20億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社LinQ
事業内容
位置情報共有アプリ「whoo」
金額
20億円
調達手段
2024年3月末までに条件付きで段階的に実施
ブルーモ・インベストメント株式会社
事業内容
長期資産形成に特化した新しい証券会社(登録申請中)
金額
8億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社Quollio Technologies
事業内容
日本のエンタープライズ企業向けデータカタログソリューション「Quollio Data Catalog」を提供
金額
2.2億円
調達手段
プレシリーズAラウンド
株式会社estie
事業内容
最大級のオフィスビルプラットフォーム「estie pro」
賃貸オフィスマッチングサービス「estia 」
金額
総額16億円
調達手段
長期借入、コミットメントライン(融資枠)
株式会社GACCI
事業内容
建設業の見積業務SaaS「GACCI」を開発・運営
金額
1億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社stu
事業内容
コンテンツ開発事業
エイジテック事業
金額
3億円
調達手段
シリーズAラウンド
株式会社テーブルクロス
事業内容
富裕層の訪日旅行客をターゲットとしたグルメプラットフォーム「byFood.com(バイフードドットコム)」を運営
金額
3億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社FUNDINNO
事業内容
株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」
大型資金調達実現のための「FUNDINNO PLUS+」
未上場株式のセカンダリーマーケット「FUNDINNO MARKET」
を提供
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
株式会社neoAI
事業内容
生成AIに特化したソリューションを提供
金額
総額約5500万円
調達手段
シードラウンド
Goals
事業内容
外食産業向け業務支援クラウドサービスの開発・販売・運営
金額
8億円
調達手段
銀行借入
株式会社エニトグループ
事業内容
マッチングアプリ『with』
マッチングアプリ『Omiai』
の運営統括
金額
総額86.5億円
調達手段
第三者割当増資、デッドファイナンス
TEG株式会社
事業内容
esports×エンターテインメントの事業を展開
金額
総額約37億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社Fast Beauty
事業内容
ヘアカラー専門店fufu
金額
11.3億円
調達手段
第三者割当増資、借入
LiLz株式会社
事業内容
AIおよび、IoT技術を活用したサービス提供、研究開発など
金額
合計約5.9億円
調達手段
第三者割当増資、
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「2023年4月後半の資金調達動向」についてご紹介します!
4月後半の資金調達では、VCらから融資と、金融機関による融資や借入を組み合わせた調達がいくつか見られました。
Luup社は増資と銀行借入・リースを組み合わせており、hacomono社も増資と融資を組み合わせて資金調達を実施しています。これまでは、VCからの大型調達が主流でしたが、最近ではこのように増資・融資を含めいくつかの調達手段を組み合わせる方法が増えています。
増資と融資の組み合わせが増えている理由はいくつかありますが、大きく、米国テック株の下落による不景気と金融機関のスタートアップ投資への積極的な姿勢の二つに要因が考えられます。
ここ数年でスタートアップのファイナンス環境は変化しています。これまでのような大型調達は減少傾向にある印象ですが、融資による資金調達は増えています。調達手法も多様化しスタートアップのファイナンス政策も企業によって様々です。
最後に。。。
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