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"代表として"【かんしゃら流 県外から高知のよさこい祭りへ⑩】

第10回となりました「県外から高知のよさこい祭りへ」、今回で一旦締めたいと思います。

今回のテーマは「代表としてのマインド」
いろんなスタイル、いろんなチーム事情がありますから必ずしもそうではないと思いますので、あくまで私の考え方であるとご理解の上読んでいただけたらと思います。
最後、第10回目には少し感情も交えてお話しします。

「10000時間」
4月から8月の本番まで、週1、4時間の練習があるとして、それが80名の踊り子としたときの合計の練習時間は6400時間です。
練習が週2だったり、1日練などがあるときはもっと増えますね。自主練をしている方もいるので本当はもっと多いでしょう。
おそらく全メンバーが高知のために費やしている時間は、全て合計すると10000時間はあると思います。

「400万円」
これは前回お話しした高知参加に発生する費用は366万円以上。
各踊り子の練習までの交通費や給水などを考えるともっとかかってますね。
ざっくりいっても400万円はくだらない。

では、なぜこれだけの時間とお金をなぜ皆さんかけるのか。それは「自分が所属する好きなチームで、好きな仲間たちと高知で踊って、楽しむため」ではないでしょうか。おそらくたくさんの期待と希望を持って高知に参加されるのだと思います。
そしてその期待と希望を受け止めるのは運営陣、その中心は代表、もしくは高知担当者です。

なので、私が思うのは、高知に参加すると決められたならば、そのチームは絶対に失敗して欲しくない。
そういう思いで、この連載で沢山のことを書いてきました。
これまで、何度も高知に参加すると表明して、辞退してきたチームを見ています。自分もその瀬戸際を経験しています。
早期に諦めるのは賢明で、ギリギリまで引っ張ってしまうと悪手でしかありません。
直前に諦めると、高知で踊りたいと思っていた踊り子たちの気持ちは宙に浮いてしまいます。
アーカイブを読んでいただけると分かるように、高知は県外からするとハードルが高い祭りであると思います。
ノリと勢いで上手くのはむしろ奇跡で、
入念な準備と知識、そしてやり切るという覚悟を持ってエントリーしていただきたいと考えています。

・郷に入って郷に従う
いろんな捉え方が出来る言葉だと思いますが、
高知の皆様は県外チームをいい意味でも悪い意味でも区別しません。私たちは例えば高知でいい演舞を見せようとか、こういうよさこいを表現したいとか、いろんな想いがあるかもしれません。
でも、高知の方々は「よう来たね〜」っと全てを優しく包んでくれます。
それだけ高知はおおらかな風が吹いています。
ですが、だからこそ、高知が大切にしていることにはリスペクトの気持ちを持って欲しいと思います。
鳴子を持つだけでなく、鳴らすことは当たり前、
よさこい節を入れることも当然です。
そして前に進み続ける振付であることはとても大事です。
会場をスムーズに踊り抜けていくことは高知のよさこいの重要なルールです。
決して後ろのチームに迷惑をかけないように。そうなって睨まれると県外チーム一括りで見られることもあります。各チームが県外チームの代表である責任を感じてほしいと思っています。

こうして話すと、チームの代表の背中にとんでもない重圧がかかってしまうように思ってしまいます。
普通は1人では大変かつ、厳しい重荷だと思います。
チームのスタッフさんは、ぜひ代表から積荷を下ろしたり、もしくは支えたり、たまには休ませてあげるような配慮をしてあげてくださいね。
それが如何に救われるか。皆様の助力がとても大切です。
そして代表の方へ。
これから高知を目指すというのであれば、
やり切る覚悟を、そしてメンバーの時間とお金を預かる責任を、また県外チームの代表として、祭りに迷惑をかけずに、己の思うよさこいを披露する覚悟と責任を持って欲しい、そう思います。
無事にやり切ることが出来れば、この上ない達成感と忘れられない良い思い出が残りますので。

私のチームもまだ安定しておらず、毎年苦労を重ねていますが、それでもこれまでやり切ってきた経験を元に今回の連載を続けました。
ご拝読いただきありがとうございました。
今後とも"かんしゃら"をよろしくお願いします。

皆様とひろめ市場で乾杯する日を夢見て。

かんしゃら
代表 高津みなと

普段から可愛がってくれる先輩たちと。

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