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採用において、「転職候補者の本当のニーズ」をどう引き出すか — 採用で内定承諾者を増やすために必要なこと

この記事は、以下の「採用で内定者を増やすために必要なこと、の概論」に記載されている「見極め、意向上げ(面談、面接、リファレンスチェック) ー 候補者の転職先に求めるニーズ見極め&意向上げ ー 候補者が何を求めているか、をどう見極めるか」についての詳細を記載したものです。

転職候補者の本当のニーズ

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当たり前ですが、転職候補者(以降:候補者)の本当のニーズを知ることはとても重要です。それを知ることができれば、あとはそのニーズを満たす理由(魅力)が自社にある、ということを訴求すれば大きく内定承諾に近づきます。当然競合もいて、彼らとの比較になりますが、このニーズをどこまで正確に捉えるか、そして魅力を訴求するか、は競合との差別化においても重要です。

ただ、候補者のニーズを正確に知るには、時として大きな壁が生じることが少なくありません。それは候補者自身が、自分のニーズを正確に整理しきれていない(自己分析が苦手(というか嫌)な人が多いことが原因)、全てをオープンに話してくれない、ということがあります。また候補者以外の方(多くの場合は、配偶者)のニーズが重要となることもあります。

この記事では、この候補者の本当のニーズをどう知るか、について記載していきたいと思います。

未来、現在、過去、における転職者の考え方からニーズを探る

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面談や面接などで、未来、現在、過去において、自身が次のフィールドに求めること、自身がいたフィールドで物足りなかったこと、について角度を変え聞いていくことにより、候補者の本当のニーズ、がどういうものなのか、を引き出しやすくします。

未来✕次のフィールドに求めること
・数年後(3〜5年、もしくは10年後)にどのようなビジネスパーソンになっていたいか、どのようなことをしていたいか
現在✕次のフィールドに求めること
・次の転職先には何を求めているか(どのような要素があるところを軸に、転職先を探しているのか)
・今選考を受けている会社はどういう企業か、その会社を受けている理由は何か
(・何をしているときが楽しいと思えるか)

現在✕自身がいたフィールドで物足りなかったこと
・どのような理由から、今の会社を辞めようとしているのか
・何の要素があると、今の会社に残ろうと思うか
過去✕次のフィールドに求めること
・どのような理由から、過去の転職先を選んで来たか

過去✕自身がいたフィールドで物足りなかったこと
・どのような理由から、過去の会社を転職してきたか

注意しなくてはならないのは、候補者は転職活動を進める中で、ニーズが変化していくこともあります。私もその一人でしたし、一定数はいます。ので、そのような変化を見逃さずに、ニーズを捉えていくため、最初だけではなく、選考中は常にこのニーズについての質問を聞いていくことをオススメします。もちろん、質問は毎回同じではなく、「前回お話ししたときはこういうことを転職先に求めていましたが、何かかわったものはありますか?」、「こういうことでよかったでしょうか?」など、確認するかたちで聞いていくのもいいと思います。

これらの質問以外に、エージェントに候補者が話している情報ももちろん貴重な情報となります。面談、面接ではない場所で候補者から話された情報は、本音に近い情報である可能性が高いからです。

候補者が家庭を持つ場合は特に注意

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候補者が家庭を持つ場合は、家族構成や、年齢から、どのようなステージにいるかを判断し、金銭的な面含め、どのくらい安定要素が重要なのか、等を確認しておく必要があります。ここではパートナー(配偶者)の意見が重要になるため、パートナーが転職することについてどう思っているかは、深く確認しておく必要があります(大企業からスタートアップ、という場合は特に)。

候補者はパートナーの意見はそこまで重要ではなく、自分に任されている、と言うことは多いのですが、実は任されていない、ということは少なくありません。持ち家でローンがあったり、小さい子供が複数人いる、という場合は、収入的な安定が相当重要となるため、最後の最後にこれが決め手になる、ということもあります。過去にスタートアップに行く、と言っていた候補者が、いくつか内定を持っていたスタートアップ企業をすべてやめ、唯一持っていた大企業の内定を選んだ、となり関係者の皆が驚いた、ということがありました。

集めた情報から、転職者がどういう人なのかをイメージできるようにする

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これまで集めた、候補者の情報から、ペルソナ(分かっている情報は少なくないのですが)を作るような感じで、この人ってこういう人だよね、という像を具体的に作り、それを採用チーム内で共有します。その像に対し、どう自社の魅力をあてていくか、を考えていきます。社内で、候補者はこういう人だから、こういう訴求が刺さる、こういう訴求は刺さらない、という話ができるようになるまで、候補者のイメージを具体化するのが重要です。

おまけ|候補者のニーズが整理されているか、の簡単な確認

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おまけ程度にですが、面談、面接で、候補者の「ニーズ」を聞いた後、少し他の質問などをしてから、「転職先を選ぶ上で一番重要視していることは何か」を聞いてみてください。既に聞いている「ニーズ」の中からそれが出てこなかった場合には、その候補者は整理して話せていないか、自分のことをオープンに話していないか、のどちらかの可能性が高いです。

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