告白充電
スマートフォンの充電が残り2パーセントになってしまった。
僕のスマートフォンは僕と同じようにひねくれているので、家のコンセントで、家のお気に入りの場所でないと充電されてくれないのだ。
屋外で充電する方法はただ一つ。
「僕と、付き合ってください」
「……ごめんなさい」
手あたり次第に告白していくしか方法がないのだ。
「僕と、付き合ってください」
「え、誰?」
よし、12パーセント
「僕と、付き合ってください」
「は?俺に向かって言ってるの?」
26パーセント
「僕と、つきあってください」
「はい」
「えっ」
僕には彼女ができたが、ひねくれたスマートフォンの充電は0パーセントになってしまった。
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