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感動的なおいしさを作るために

独立して3ヶ月半。フリーの料理人をやめる。

理由は単純で、独学の限界を感じたからだ。

この3ヶ月間は、ほぼ休みなく、あらゆるところで料理を作って働いた。

ご家庭に行って、お家にある食材で作りおきを用意するサービスは、自分がこれまで家族や友達に振る舞っていたことがそのまま活かせて喜んでもらえる楽しい仕事だった。

ケータリングは、週1回ほどのペースで行った。最大で80名分の用意はしびれる体験だった。仕込みの量は大変だったが、やはり多くの方に美味しいと言ってもらえることで疲れも吹き飛んだ。たなゆりありがとう!

三軒茶屋のシェアキッチンスペース「FORT MARKET」との出会いは、僕に新しいキッカケを与えてくれた。(瀬戸さんから連絡いただいたからです。ありがとう!)365日そうめんを食べレシピを上げつづける俳優さん、年間350食のカレー狂がイベントを初めて開催したり、元同僚との唐揚げ&ビール会はプチ同窓会となり懐かしい面々との乾杯は心が踊ったし、さんちゃカリーのメンバーは最高にやんちゃだし、かつお節専門卸問屋さんと料理家さんと出会ってすぐに企画が立ち上がったりと、とにかくイベントをやりまくった。やはり、いいだしっぺは得意だし、好きだ。

美容コンサルタント兼サポートしてくれている龍さんとは、彼が10年間かけて培ってきた美容コンサルのメソッドに則った料理を作るイベントを毎月行った。科学的な根拠に基づいた、カラダのために摂るべき食材について知ることができたし、これまで無頓着であった美容について知識を深めることができている。結果、痩せた。嬉しい。笑

毎月のようにランチや出張オリメシを依頼いただいたヒトカラメディアさんにも感謝しかない。5歳さん、ユーヤと念願だったイベントも開催できた。新宿ワープはただいまと言ってしまうほどホームキッチンになった。

料理でメシを食っていく。

そう決意させてくれたのは企画メシで、尊敬するコピーライター阿部広太郎さん主宰の企画の学校だった。卒業生であり駆け出しの僕に、料理を振る舞う機会をくれた。


とはいっても、食べていくために、安定してお金を稼ぐ必要もあり、バイトもした。偶然出会い窮地を救ってくれた間借り専門の担々麺屋さん 担担担、もともと大好きだったラム肉専門店 羊のロッヂ、ビギワン(フットサル大会)運営・審判など。お客様からお金をもらって自分のビジネスをしている人の近くで働くことは、どれも違う学びがあった。


毎日のように何らかの仕事をしていたので、暮らしていく分のお金は稼げていたが、完全に自分の体に頼り切っている仕事のスタイルは、体調を崩してしまったら即終了、ジリジリと焦る気持ちもあった。


このままで良いのか…悪くはないけど、良くもない気がする。


そんな中、料理人の心之助さんが主催するイベントに声をかけていただき、同世代の料理人と厨房に立った。


毎回のイベント前は、ものすごく緊張した。

正直、独学で学んできた自分に、確固たる自信が持てていなかったのだ。


飛び交う言葉でもわからないことがある。いつも作っていた料理の工程は、そもそもこの材料の下ごしらえは、これで本当に合っているのか?

「料理に正解なんてない!」という気持ちもあった。たしかに、正解はないのかも知れないけど、果たして「おいしい」の最短ルートになっているのか?心配になった。

そんな迷いの中でも、もちろんベストは尽くした。

おいしいと言ってもらえて安心した。

しかし、事実として3人中1番低い投票数であったり、他の人の料理を食べて、唸った。心之助さんの角煮酢豚マジうめぇ…


どこで作っても、誰に作っても、学べると思ってやっていた。しかし、応用は、自分の中の知識や体験からしか生まれないし、基礎がぶつ切りで強固ではないことを実感した。


焦る気持ちを落ち着かせるためには上達あるのみと思い、sio という代々木上原にあるフレンチに月1回ほどのペースでキッチン体験に行かせていただいた。

そこで働いているのは、オーブンで焼いて眠気を覚ましていたというエピソードを持つ豪快なシェフ鳥羽さんを中心に、同世代の若いシェフたち。

毎回仕込みから営業終了まで働き、「このお皿の裏側はこうなっているのか…」と学びばかりだった。


これまで料理を習ったことといえば、東京ガスがやっていた男の料理イベントに1回行ったことがあるくらいで、あとは先輩や友人に教えてもらったり、本での学びを実践していたくらい。


実践での学びは、僕の頭の中の料理シナプスをガンガンつなげていった。こういうお皿を作ってみたいな、作ってみよう。すぐ実践した。

「この学びがなかったらやばかったな」と思うこともあった。


sio で働きます

これまでは、友達や知り合いに料理を振る舞う機会が多かった。

それは、ホーム戦だった。

「おいしい」と言われる中で、自信がつき、仕事にした。

しかし、この3ヶ月でまだまだ力不足を実感するところもあって。

アウェイ戦をもっと戦わなければと思っていた。


小さい頃から食べる事が好きで吐くまで食べていた。

次第に作ることに興味を持ち料理が好きになった。

人にごはんを振る舞う事が好きで仕事にした。

そして、美味しいの道の長さを知って、大凡の現在地も知った。

基礎が足りてないと実感した3ヶ月。

そして、バシッと言われた「任せろ」の一言で決意した。

そこそこではなく、感動を生むために8月からsioで働く。


この3ヶ月での出会いは目まぐるしかったけど、出会うべくして出会い、いきなり始まるんだ。


続けること、やめること

新しくはじめるにあたり、やめることがあります。

・オリタキッチン(三軒茶屋のキッチンスペース貸出)やめます
・ケータリングやめます
・イベント企画やめます
・バイトやめます

関わってくださった皆さま、勝手な決断にもかかわらず、送り出していただき、ありがとうございます。三軒茶屋のキッチンスペース企画については、管理人さんも他の利用者さんもいい人ばかりです。土日を活用して料理を振る舞いたいと考えている方はドンピシャだと思いますのでぜひご連絡ください。

そして、これから続けること。

・週5で SIOで働きます
・月1で 47キッチンをやります
・週1で オリタ食堂続けます

インプットだけではなく、アウトプットしていきたいなと思い、この形を取りました。

また、すでに決まっていたイベントに関しては、最後までやりきりたいと思っています。7〜8月でいくつかありますので、ぜひ遊びにきてください。

7/28(日) オリメシ×トータルボディデザイン〜食べても太らない魔法の唐揚げ〜

8/3(日) 47kitchen vol.4 沖縄料理 @三軒茶屋


とあるインタビュー記事で、鳥羽さんはこう言ってます。

技術は技術でしかなく、どう使うかによって初めて価値が生まれます。

技術 × 想い = 価値  だと思いました。

であれば、技術を磨けば磨くほど、価値は高まります。

人のためにという、(+)で純粋な思いであればあるほど、価値が高まる。

これまで、技術について目を向けられていませんでした。技術は、勝ち負けの世界で重要なものである気がしていたからです。昔は負けず嫌いでしたが、今は「勝敗」がとても大事なわけではありません。

私は、競争は苦手ですが、共創は得意です。いいだしっぺができるからです。一緒に創るにしても、もっと良いものを創りたい。

そのためには、自分の技術をもっと上げる必要があると気づきました。

この3ヶ月半、夢中で働いてよかったなぁと思います。グッジョブオリタ。

まずは、自分のできることを増やした上で、さらなる共創を目指していきます。


この機会を与えてくれた井手さんとのランチ、現在地とゴール設定を教えてくれた鳥羽さん、話を聞いてくれた木田さん、オリタ食堂のお客さん、支えてくれているおてつだいさん、一緒にイベントをしてくれる友人たち、気にかけてくださる皆さん、家族に恩返しができるように、もっと料理を上手くなります。


ふと。僕って、小さい頃から「おいしい」んです。ずっといじられてきましたから。昔はムカついていましたが、少し年をとったからか、今はおいしいと思えるようになりましたね。これもおいしい道のりへの布石だったのか、なんて。



これから、もっとおいしい男になります。

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sio株式会社で働く仕掛け人。美味しいで課題解決し幸せの分母を増やすために、美味しいをつくるための思考=sioのイズムを宣教しています。美味しいものが好き。コピーライター養成講座109期 / 明日のライターゼミ / 企画メシ4期 / 朝渋 でことばの使い方を学んだ者です。

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コメント (3)
これからもっとおいしい男になるね。がんばれおりた
すてきです。応援しています。
素晴らしいです!応援してます。いつかお会いできる日まで
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