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リズムと、ドリア。

こんにちわ。
sio株式会社で働く料理人のオリタです。


最近は、お弁当の魅力と難しさを体感する日々です。

コロナで飲食店は逆風にさらされてます。
正直、先が見えない状況下で、不安も大きいです。


だからこそ。


僕らができることを考え抜き、
料理で幸せの分母を増やすために、
レシピ公開を始めました。

この決断をできるシェフはマジで凄い。

#おうちでsio というハッシュタグで、
sio、o/sio、パーラー大箸で提供している
料理のレシピを公開中です。


主にTwitterでレシピを配信してますが、
モーメントにまとめてありますので、
こちらもぜひご覧ください。

#おうちでsio Twitterモーメントはこちら

みなさまのおうち時間を、料理で豊かに。
すべては料理で幸せをお届けするためです。

ぜひ使っていただければと思います。
#おうちでsio で投稿してくれたら全部見に行きます。


さて、ここからはイズムの話。


これまでシェフの料理哲学、sioのイズムを、
自分なりに咀嚼しながら解説してきました。


サウナと、プりン。

哲学を、食べる。


今回は、リズムの話。

一見何の共通点もないように見える
この3皿には共通点がある。

sio のオリーブガトーショコラ
o/sio のものすごい鯖 ビーツ
パーラー大箸 のドリア


それは、不均一が産む、リズムである。


味のデパートになっているか


さて、それぞれの皿を紹介させていただく。



オリーブガトーショコラは、黒オリーブ、ガトーショコラ、バナナ、マスカルポーネ、そばの実、キャラメリゼしたヘーゼルナッツ、エクストラバージンオリーブオイルを一皿に詰め込んだメインのデザート前に出る、アバンデセールである。


スプーンを入れる度に、組み合わせの妙を感じることができる。塩気、甘さ、食感のコントラストが楽しく、オリーブオイルの豊潤な香りが包み込む、まるでスクランブルスクエア、遊び心が詰め込まれた一皿だ。



次は、ものすごい鯖とビーツ、赤ワインソース。

これは、sioの前身、Gris時代のスペシャリテ。
皮目をパリッと香ばしく焼き上げた
ものすごい鯖(というブランドサバの干物)に、
ビーツとザクロ、キヌアのサラダとソースで
仕上げる一皿だ。


ビーツはコンカッセ(角切り)と円状にスライス、
キヌアと共にビーツのジュースで漬けて、
ザクロはコンカッセと見間違うほど馴染ませる。

ビーツの異なる食感と土っぽい香り、
キヌアのぷちぷちと鳴る食感、
ザクロの甘酸っぱさと弾ける水分。

僕らのサラダには、リズムがある。

だから、おいしいだけではなく楽しさがある。


パーラー大箸のドリアにも、リズムが。


固めに炊き上げたターメリックライスに、
ベシャメルソースとチーズを乗せて焼き上げる。


ミートドリアには、ミートソースを、
ホタテドリアには、ホタテとマッシュルームを。


ただ、それではリズムが出ない。
だから、それだけではない。


ミートドリアには、トレビスを。
ホタテドリアには、レモン汁を。
ライスの上に、あえて強弱をつけてかける。

すると、
食感と味の組み合わせが、何通りも増える。



共通点は、リズム。

口に運ぶ度に、表情を変える料理。
とも言える。


スパイスカレーもリズムがある料理で、
レイヤーのある料理に思う。

そういう意味ではフランス料理と近い。


私たちは、味変が大好き



私たちは、日高屋では途中で胡椒を入れ、
ガストのマヨコーンピザにはタバスコをかける。


追い調味は、テンポを変えられる力を持っている。


多くの皿は、完食までに幾分か手数があるはずだ。


おいしい料理は、衝撃がものすごいものの、
そこは人間、やはり慣れていく生き物。


追い調味は、非常に有効な手段となる。


個人的には、俺流塩ラーメンなんかも、
そこに着目したお店だと思う。
豊富な無料トッピングがおいしいだけではなく
楽しいを生んでいると思えて仕方ありません。


話を戻す。


不均一、テンポ、リズムなどと並んだが、
要するに、一皿の中で抑揚が生む楽しさ。


それが、僕らのイズムであるリズムの重要性である。


リズムは、おいしいだけではなく、楽しいを生む。


僕らの料理は、心を躍らせる。


Shall we eat ?

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