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プレゼンにビジュアルは必要か?

自分の投稿を見ていると、スライド作るのにそこまでデザイン凝る必要ある?と思っている方は一定数いるような気がしています。

さて、プレゼン資料のビジュアルを凝る意味はあるのでしょうか。


「たしかに、あなたの作ったスライドのデザインは素敵だけど、スライド作るのにそこまで手をかける必要なくない?」

と言われたときに、

あなたはしっかりと自分の意見を言うことができるでしょうか。


そんな問いについて自分の考えたことを書いてみました。


#01 スライドをデザインすることとは


スライドをデザインするといっても実は、デザインの方向性としては2種類に分けられます。


一つが、「ノイズの除去」

これは、乱雑に入り乱れた情報を一定のルールに沿ってデザインすることで、瞬時に理解しやすくするというものです。

つまり、”情報の理解のしやすさ=論理面”に焦点を当てたデザインの方向です。

代表的なものは、デザインの4原則などそういった類のものです。

《参考》

こうした原則を守って文字や画像を配置することで、聞き手はスムーズに理解することができます。


そして、二つ目が「感情の揺さぶり

これは、特徴的な色使いや画像を用いて聞き手にワクワク感や興味を持ってもらい、記憶に残るような要素をデザインとして落とし込んでいくというものです。

つまり、”興味を引く=感情面”に焦点を当てたデザインの方向です。



#02 スライドを作るときに必ずしなければならないこと


さて、このようにスライドをデザインするときの方向を2つに分類した際に、どの資料にも必ず必要なのは、前者の”ノイズの除去”としてのスライドデザインです。

なぜなら、このデザインを施していないデザインは、聞き手の理解を著しく失います。

ごちゃごちゃしたレイアウト、スライドによって異なるフォントや色使いなどは、しわしわのシャツを着たサラリーマンのように信頼さえも失ってしまうでしょう。

社内における発表や情報共有のためのスライドなど、必ず聞き手が聞いてくれるような場面においては、この「ノイズの除去」としてのデザインだけで十分でしょう。

また、事業判断など論理的に結論を判断しなければいけないような場においては、この後説明する”感情を揺さぶる”要素は排除した方がよいケースと言えるでしょう。


こちらのケースに該当するスライドを”資料スライド”としておきます。(まとめに関係してきます)

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こうしたスライドのデザインの勉強になる本を一冊挙げておきます。


#03 ビジュアルをスライドに盛り込む意義とは


そして、二つ目が「感情を揺さぶる」

そして今回の本題ですが、

「たしかに、あなたの作ったスライドのデザインは素敵だけど、スライド作るのにそこまで手をかける必要なくない?」

と言われたときに「手をかける意義は大いにある」と言えるのは、感情を揺さぶる必要があるようなプレゼンテーションにおいてです。

例えば、会社説明会や講演など社外の人に向けたプレゼンテーションや、社内向けでも従業員の士気を高めるために行われるような社長プレゼンなどでは、論理的な部分だけでなく感情的なアプローチも必要となります。

話し手が話す口調や抑揚、身振り手振りなども感情的アプローチになります。トーク力が高い人は、むしろ画面における感情的アプローチは不要かもしれません。

そのようなプレゼンにおいて、よく見るような帯とコンテンツに分かれたスライドはベストな手段とは言えないでしょう。(制作コスト・時間との関係上ベストの手段とはなりえます。資料作成に時間をかければかけるほど良いというものではないということはしっかりと申しておきたいと思います。)

感情に訴えるために、印象的な写真を使ったり、興味を引くような色遣いにしたり、視線を誘導するためのアニメーションを付け加えたりなどの工夫により、単に白い画面・文字が並べられたスライドと比べてより聞き手の感情に訴えることができます。(世の中にあるCMや広告を想像してみてもらえれば人がどれほどビジュアルに心を動かされるかがわかりますね)

場合によってはPowerPointの機能だけでなく、illustoratorやPhotoshopなどを使うこともあります。

こちらのケースに該当するスライドを”プレゼンテーションスライド”としておきます。(まとめに関係してきます)

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感情を揺さぶるプレゼンデザインについてのヒントが載っている本としては、こちらの本が挙げられます。


#04 スライド制作のアプローチは2つに分けられる


ここまでの話から分かることとして、”資料スライド”とプレゼンテーションスライド”においては、そもそも根底から違うアプローチでスライドのデザインをしていく必要があるということです。この2つは、制作ツールが同じだったりするのでまとめて考えてしまいがちですが、実際には”チラシ”と”ポスター”くらいには、違ったプロセス、違ったデザインアプローチが必要と言えるのではないでしょうか。

相手が何を求めているのか、何のためにスライドを作るのかという目的をはっきりさせたうえで、スライド制作に取り組んでいきたいですね。

書籍用2

まとめるとこんな感じになるかと思います。ただ、ノイズ除去としてのデザインには一定の正解がある一方で、感情に訴えるためのデザインは、いろいろな可能性があり難しいと感じます。自分にとってのデザインのアウトプットが他人に刺さるとは限らないからです。

とはいえ、自分のアウトプットの種類を増やさないことにははじまらないと思うので、自分自身もいろいろなアイデアをこれからも学びながらTwitterでも発信していきますので、よろしくお願いします!


これはまた別の機会に記事にしようと思いますが、
「スライドにアニメーションは不要」という意見についても、同じようなアプローチで考えることができるでしょう。


最後まで読んでくださりありがとうございます!



この記事の内容はあくまで僕の現段階の個人的見解であり、今後考えがアップデートされる可能性は大いにあります。





PowerPointにちょっと一工夫するだけで、ぐっと魅力的になりますよね!