見出し画像

『組織の未来はエンゲージメントで決まる』を読んでの要約と学び

先日の土日、久々にゆっくり過ごす休日。そろそろ積読の量がえげつないので、重い腰をあげてようやく1冊読みました。

読んだのは、階層のないホラクラシー型の組織形態をとっていたり、子ども連れての出社OKなど、色々面白い組織運営をしている株式会社アトラエの代表取締役社長新居さんの著書『組織の未来はエンゲージメントで決まる』

GreenYentaなど、アトラエさんのサービスにはめちゃくちゃお世話になってるし、アトラエ社員の知り合いもいるので、読む前からどんな組織づくりをしているんだろう、その考え方が分かるかも、と気になっている本でした。

60-90分くらいでさくっと読めましたが、これからの企業経営に求められるエンゲージメントとは、前提となる時代変化の背景、考え方、エンゲージメントを高めるための組織づくりをしている各社の事例など、色々と学びの多い本でした。

このnoteでは簡単な本の要約と学びをまとめようと思います。あくまでも自分メモのつもりなので、網羅的にわかりやすくまとまっているわけではないですがあしからず(実際の企業の取り組み事例などは、本にもっと色々書かれているので、ぜひそちらをご覧ください)。

エンゲージメントとは何か

エンゲージメントの定義(出典:ウイルス・タワーズワトソン)

従業員の一人ひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲

スターバックスやディズニーなどが従業員のエンゲージメントが高い企業の例として挙げられていました。なんとなくイメージ湧きますね。

従業員エンゲージメントとワークエンゲージメント

従業員エンゲージメント(エンプロイーエンゲージメント)…企業・組織とここの社員の間の関わり合い。組織に対する自発的な貢献意欲。
ワークエンゲージメント…「仕事の内容」と個々の社員の関わり合い。主体的に仕事に取り組んでいる心理状態を表したもの。

よくエンゲージメントと一言で語られるけど、従業員エンゲージメントとワークエンゲージメントは別物であると言っています。

例えば、従業員エンゲージメントは高くてもワークエンゲージメントが低れけば、目の前の仕事に身が入らなくてパフォーマンスしない、その逆の場合は「プログラミングという仕事自体は好きだけど、会社への思い入れや愛着はない」といった状態の違いがあるとのこと。

エンゲージメントと従業員満足度、モチベーション、ロイヤルティとの違い

従業員満足度…職場環境や給与、福利厚生などへの満足度=組織が与えるもの
モチベーション…行動を起こすための動機=個人が感じるもの
ロイヤルティ…組織に対する帰属意識、忠誠心=上下関係が生み出すもの
エンゲージメント…主体的・意欲的に取り組んでいる状態=相互の対等な関に基づくもの

なぜエンゲージメントが重要なのか

背景①人材の流動性高まる、転職が当たり前な時代

終身雇用の時代は辞めないことを前提に、経営側はその人材をどう活用するかを考えていればよかったが、転職が当たり前の時代になり、いかに自社で継続的に働いてもらえるのかという観点が必要になった。

背景②クリエイティビティが求められる時代

変化がめまぐるしく、経営者や上司ですら正解がわからない時代。個人としてのクリエイティビティを発揮させること、そこから組織のイノベーションを起こしていくことが必要な時代になっている。

エンゲージメントの影響

・業績に影響:生産性、収益性、顧客満足度など
・離職率の低下
・サービス化が進むほどエンゲージメントは重要に:「モノ消費」から「コト消費」へ。商品自体の差別化が図りづらい。社員のエンゲージメントを高めることで、従業員は顧客により良い価値提供をするようになる、というサイクル

心理的安全性とエンゲージメント

Googleが特定したチームが成功するための5つのキーファクター

心理的安全性…不安や恥ずかしさを感じることなくリスクある行動をとることができるか
信頼性…限りある時間を有効に使うため、互いに信頼して仕事を任せ合うことができるか
構造と明瞭さ…チーム目標や役割分担、実行計画は明瞭か
仕事の意味…メンバー一人ひとりが自分に与えられた役割に対して意味を見出すことができるか
仕事のインパクト…自分の仕事が組織内や社会全体に対して影響力を持っていると感じられるか

この中でも最重要かつ、他要素を支える土台となる心理的安全性エンゲージメントは似たような考え。

環境・業務・人材にあった組織の在り方

「トップダウン型は古い、フラットなホラクラシー型組織こそあるべき姿だ」…といったような議論は意味をなさない。仕事を取り巻く環境や行う業務、どんな人材がいるのかによって適切な組織の在り方も変わる。

人材サービス系の企業などでは、トップダウン型のヒエラルキー構造でも従業員はやる気に満ち溢れている会社もある。

大切なのはその時代に応じて、自社のビジョンに合わせた組織のあるべき姿を模索し、変化し続けること。

エンゲージメントを高める9つのキードライバー

アトラエ社が提供している組織サーベイツールwevoxでは下記9つの指標をスコア化してエンゲージメントを可視化しているそうです。気になりますね。

職務…職務に対して満足度を感じているか
自己成長…仕事を通して、自分が成長できていると感じているか
健康…従業員が仕事の中で、過度なストレスや疲労を感じていないか
支援…上司や仕事仲間から、業務上又は自己成長の支援を受けているのか
人間関係…上司や仕事仲間と良好な関係を築けているのか
承認…周りの従業員から認められていると感じているか
理念戦略…企業の理念・戦略・事業内容に対して納得・共感しているか
組織風土…企業の組織風土が従業員にとって良い状態なのか
環境…給与、福利厚生、職場環境といった従業員を取り巻く会社環境に満足しているのか

エンゲージメントを変化させるもの

支援:1on1が上司からの一方的なフィードバックになっていないか、部下がメインで喋り、その壁内相手になれているか
職務:同じ職務内容でも上司が適切なコミュニケーションを取れているか次第で「こんなやりがいある仕事をを任せてくれている」にも「こんなに仕事させられてこき使われている」にもなる
承認:上司が部下の成果を奪っていないか、表彰などはメンバーではなくマネジメントをする上司がもらいがち(=部下の成果を横取りしたようになる)

エンゲージメントを構成する上記9つの要素は、相関関係にある。日々変化していくエンゲージメントをスピード感もって捉え、対応していくことが大切。

エンゲージメント経営の実践事例

著書では色んな企業の事例が取り上げられていますが、その中でも特にいいなと思った事例を紹介します。

・ホワイトプラス社:社員が感謝の言葉を贈る「感謝箱」

人事仲間でもあるホワイトプラス高見さんが以前勉強会で共有していて、人事みんながそれめっちゃいいね!って共感していた制度。普段はなかなか口にしない感謝のメッセージを手作りレターとして給与明細に同封するというもの。

ナイルでもYou Are The Oneという、お互いがメッセージを贈り合い、それがボーナス還元される社内システムがあって社員にも好評なのですが、上記ホワイトプラスさんの事例は手作りの温かみもまた好評の理由ですかね。

・レバレジーズ社:事業部横断交流会

普段業務で関わることの少ない他事業部のリーダーにこんなことに悩んでいるといったことを相談する横串施策。普段の上司のフィードバックとはまた違った観点でのアドバイスをもらえるようで、視野が広がる機会になるそうです。これは自社でもやってみたい取り組み。

著書ではJALのようや大企業や、SansanのようなITベンチャー、創業100年になる老舗企業など、もっと色々な会社の事例が取り上げられていました。

本を読んでの学び

・他社の施策事例に踊らされず、自社の組織づくりスタンスを明確にする
・継続的な取り組みと柔軟な変化が必要
・これまで学んだこととの共通項の発見

の3つの観点で学びがありました。

他社の施策事例に踊らされず、自社の組織づくりスタンスを明確にする

ホラクラシー型組織がいい、ピアボーナスをやるべき…など、うまくいっている事例を目にすると、どうしてもその施策を真似して取り入れようとしがちですが、新居さんも述べているように環境・業務・人材によって適切な組織の在り方も異なるので、いろんな施策を取り入れまくった結果パッチワーク的になり一貫性が取れなくなっては逆にマイナスの影響も出てくるかもしれません。

自社をどういう組織にしたいのか、そのためにどういった体制、制度、施策を行っていくのか、その軸となるところを定めた上で真似できる施策はどんどん取り入れるべきだなと思いました(これは成功事例があったらすぐに真似しようとする自分への自戒も込めて)。

継続的な取り組みと柔軟な変化が必要

一回システム導入して終わり、制度作って終わりでは意味がなく、継続的に取り組んでいくことで、組織全体に認知、浸透させていくことが必要であること、時代や状況が変われば最適解も変わってくることを念頭において、柔軟に変化させていくことが大切。

これまで学んだこととの共通項の発見

2年前にさとなおさんの開催するオープンラボで勉強させてもらっていたけど、そこで学んだこと、課題図書で読んだものと通ずるものがけっこうあるなと感じました。

オープンラボの方はどちらかというとファンを作っていくためのコミュニケーションプランニングとかマーケティング寄りの話で、この本は組織とか従業員にフォーカスしていましたが、軸となる考え方は似ているなと感じました。

ちなみにオープンラボで読んでいたのはここらへんの本です↓

おわりに

人事に異動してまだ半年ですが、これから採用や組織づくりをやっていくにあたり、色々と学びになることが多い本でした。

今回noteにはまとめませんでしたが、他にも色んな企業の事例や、アトラエ社自体の取り組みについても書かれていました。

事業で人をマネジメントしていく立場にいる人や人事の皆さんにはおすすめなので、是非読んでみてください。それでは。

Twitterやってます。採用・人事・マーケネタとか発信しているので、よかったらフォローしてください。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

うれしい!ありがとうございます、やる気でます!
106
ナイル株式会社 社長室 採用人事。新卒入社してWebコンサルタントとしてベネッセ様やグリー様など300以上のプロジェクトに関わってきました。今は採用や広報などをやっています。

この記事が入っているマガジン

コメント1件

Q12(キュートゥウェルブ)というアンケートで、組織のengagementレベルが測れますよ!
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。