SNSと自己愛・自己肯定感の関連性②

こんにちは。明治大学情報コミュニケーション学部石川ゼミです。

今回は私たちの研究方法についてお話しします。

私たちは「SNS上で称賛される経験のほうが現実での経験よりも自己愛傾向が高まる」という仮説のもと、SNSと自己愛・自己肯定感との関連性を研究しています。詳しい説明は前回の記事を参照してください。

今回の研究では、自己愛・自己肯定感尺度とSNSに関する質問を大学生にアンケート方式でデータを集めました。以下、詳細です。

今回の研究で使用した尺度↓

「心理尺度のつくり方」村上宣寛、 北大路書房, 2006,p.122の自己愛傾向尺度及び、「ローゼンバーグ自尊感情尺度日本語版の検討」桜井茂男、臨床心理学研究、12、2000の論文にある尺度

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今回の研究方法↓

まず、フェイスシート項目として、年齢、性別、学年のほか、利用しているSNS、それらのSNSの利用状況を質問しました。次に、上記の尺度を混ぜた46項目の質問について、1~4の4件法で答えてもらいました。続いて、私たちが作成した文章(SNS上で称賛されるエピソードと現実で称賛されるエピソードのどちらか)を読んでもらい、その中の登場人物がどう感じていると思うか、同じ尺度に答えてもらいました。どちらを読んでもらうかは、回答者の生まれ月で決定することでデータに偏りが出ないようにしました。質問はGoogleフォームで行い、Twitter、Instagram、LINEで流したほか、担当教員の授業で回答してもらい、集計しました。

作成した文章↓

・ 現実
大学生のAさんのお話です。ある日、朝の通学中に満員電車でマナーが悪い人がいたため、大学で友人に「電車でこういうことする人がいると不快じゃない?」と聞いてみました。すると、「すごいわかる。私もそう思ってた。」と共感してくれました。他の友人たちにも同じように聞いてみると、みんな共感してくれ、自分の感覚は間違っていないと感じることができました。その日の授業の後、あなたは友人に誕生日の。お祝いをしてもらいました。その時に友人からずっと欲しかった財布をもらいました。次の日に別の友人に会い、財布を見せながら誕生日をお祝いしてもらった話をしたところ、みんなから羨ましがられました。週末に所属しているコミュニティの仲のいい後輩Bと遊びに行きました。次の日大学で、後輩Bが後輩CにAさんと撮った写真を見せている場面に遭遇しました。後輩Cからは「A先輩と遊んだの!羨ましい!」という反応がありました。それ以降、他の後輩からも「遊んでください」と声をかけられることが多くなりました。
・ SNS
大学生のAさんのお話です。ある日、通学中に満員電車でマナーが悪い人がいたため、Twitterで、「電車でこういうことする人がいると不快じゃない?」とつぶやいたところ、どんどん「いいね」が増えていきました。また、「すごいわかる。私もそう思ってた。」という共感コメントも届き、自分の感覚は間違っていないと感じることができました。その日の授業の後、あなたは友人に誕生日のお祝いをしてもらいました。その時に友人からずっと欲しかった財布をもらいました。そのあとに、財布の写真や友人と撮影した写真をSNSに掲載し、みんなから「いいね」や、「羨ましい」というコメントももらいました。週末に所属しているコミュニティの仲のいい後輩Bと遊びに行きました。次の日、後輩Bがあなたと撮った写真をSNSに投稿してくれていました。その投稿には、後輩Cから「A先輩と遊んだの!羨ましい!」というコメントが!それ以降、他の後輩からも「遊んでください」と連絡がくることが多くなりました。

作成した文章はSNS版と現実版においてほぼ同じ内容になるように書いています。

回答は現実版は111件、SNS版は121件、計232件集まりました。

気になる結果は、また次回の記事で紹介します。

読んでいただきありがとうございます!