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地域とつながる起業支援拠点HATSU鎌倉とは何か?

地域と繋がる起業支援拠点HATSU鎌倉

HATSU鎌倉がどういう想いで生まれたのか、そして、HATSU鎌倉でどんな事が出来るのかをお伝えさせていただきます。

起業家起業準備者に限らず、鎌倉で活動している方、鎌倉で働く場所を探している方、また地域というキーワードにピンとくる方が、ご自身のやろうとしていることとどの様にマッチするのかという事を考えていただけたら嬉しいです。

HATSU鎌倉は神奈川県の黒岩知事が「神奈川県から起業家を生み出そう」という想いからスタートし、面白法人カヤックという鎌倉にある上場企業がその事業を受託して生まれました。

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地域とつながる起業支援拠点HATSU開所式のテープカットの様子

僕はウィルフォワードという会社の代表をやっているのですが、起業家支援とコミュニティ作りを得意としていることもあり、カヤックの事業パートナーとしてHATSU鎌倉のプログラムと運営に関わっています。

そもそも僕が鎌倉にいるのは、このカヤックの代表の柳澤さんに口説き切られてと言うか、10年くらい「鎌倉においでよ」と言われ続け、子育てのことや脱東京を本気で考えていたこともあり、2018年4月についに意を決して家族で引っ越してきました。その勢いのまま7月に東京でやっていた自分の会社も鎌倉に引っ越しをしました。

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正直、予想を大きく超えて鎌倉の地が自分に馴染みました。すごく良いなと思うところが沢山あって、色んな仲間を呼びました。僕が出資している取引先なんかも鎌倉に拠点を作ってもらうこともできました。

鎌倉をより素敵なところにしたいなと言う想いもあるんですけれども、鎌倉という土地に限らず日本中の色んな地域が特徴的でかつ面白くなるかに非常に興味があります。

鎌倉に引っ越してきた経緯は↓コチラのnoteに書いてあります。

地域と繋がるというキーワードがある様に、HATSU鎌倉は実は仕事をする場所という側面だけではなく、地域の人や情報と繋がるといった意味合いを持っています。

「◯◯発」という事業がある

ある地域に根ざして生まれた商品やサービスが、
世界的な事業になっていく。

暮らす地域の課題解決と向き合う事で、
同じ課題を持つ、世界の地域に提供することができる。

自分がよく知っている地域、好きな地域だからこそ、
自分がやりたい事を実現するのに最適です。

地域は最高のテストフィールド、
私たちは「◯◯発」がたくさん生まれる場所を作りました。

というのが、このHATSUというネーミングに込められた想いです。

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毎週のように行われるイベントには色んな人たちが集まる

地域の課題を解決する

僕も東京五反田で約10年自分で会社の事業をやってきました。五反田界隈は今はそれなりにベンチャー企業が多いんですけど、別に五反田という地域に特別な愛着とかはない気がします。

僕らが何かサービスを作ったとすると、サービスを提供する対象は別に五反田とは限らないんですよね。「こんな風に困ってい人がいるだろう」と仮説を立てて、サービスとか商品にしていくんですが、顧客像のペルソナとかつくるんですけど、この誰かは本当にどこかにいる「誰か」なんですよね。

東京には本当に色んな人が居るので、そういう人はいると思います。が、地域で事業をやると、もっと課題って手触り感のある身近なものだなってことを痛感します。

例えば、鎌倉だと観光客が多くて、週末道路が渋滞するので住民たちが車で外に出る時に不便だなと感じます。じゃあ、もし鎌倉の交通事情の問題を観光客を減らさずに、むしろ満足度を上げるやり方で解決できたら、同じ課題を抱えている世界の地域の問題解決ができるはずです。

日本は世界で最も高齢化が進んでいる課題先進国という様な揶揄された言い方もされますが、言ってみれば課題先進国であるならば、その課題を解決していくことで、問題解決先進国にもなれるだろうと思うんです。

鎌倉発の世界サービス。まさにそんな◯◯発が生まれる場所にしたい。それが、ご当地「発」の事業を創出するというHATSUという名前に込められた思いです。

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◯◯発に込められたもう一つの意味

例えば、ヨーロッパのサッカーのクラブチームは凄く地域に根差しています。バルセロナにはバルサと呼ばれる世界トップチームがありますが、ユースから育成で上がっていった選手はとりわけ絶大な人気があります。要は「あいつは俺らが応援してきた」という想いが込められる訳です。

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確かにオリンピックの時など、選手の地元の公民館に応援団が集まって「わぁぁーー」と応援する様子が中継で繋げてということはよく観ますよね。「あの選手はうちの地元出身なんだ」というのがあると思うんです。まさに◯◯発のアスリートです。

でも、起業家にこれが無いんですよね。

僕も、五反田に10年いて、五反田発の起業家だって思った事は無いです。五反田のために何かしたってこともさほど無ければ、五反田に何かしてもらったこともないんですよね。そりゃ、それはそうなりますよね。

たまたま、家賃が安かったとか、交通の便が良かったとか、取引先に近かったとか、大きなマーケットがあるといった経済合理性で場所を選んでいる場合はほとんどですから、そうなるのは当然でしょう。

地域の人がドヤ顔で起業家を誇る

大人になってから親戚と会うと「◯◯くんが赤ん坊の時にオムツを変えたことあるんだよ!」ってドヤ顔で言われたりする事ってないですか?

皆さんも近い経験があるんじゃないかなと思うんですけど、まさに赤子の時から関わった事があるという事自体が愛着を生む理由になる。

起業家がまだ何をやるかも決まってないヨチヨチ段階の時にHATSU鎌倉で登壇して、カミカミになりながらもプレゼンするのを地域の人たちが聞いて「いやぁ、頑張ってるな」と知っておいてもらえると、起業家として成長していくプロセスの中で「俺もあいつが最初の時から知っているんだよ」って愛着になっていくんだと思うんです。

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そうなっていくと「ちょっとした商品を作ったので売ってみたい」と思った時に「じゃあ商店街のお店の一角を貸してやるから、週末一日だけ店頭に立ってで売ってみたらいいじゃねぇか」と地域の人が応援してくれると最高だし、実際素晴らしすぎるテストマーケティングになると思うんです。

そうやって地域の人たちと関わり、応援してもらい、育ててもらっていったとすると、起業家も地域をエネルギーに出来るし、地域の人たちも自分たちの地域から面白い奴が出てきたという誇りを持つようになる。

そうすれば、単純な経済合理性だけで、家賃の安さや大きなマーケットを求めていくのではなく、「どこで働くか」にもっと意味を見出す企業が増える。

地方創生は本来競争している場合ではない

コレができてくる、今、地方創生というテーマの中で、いかに企業を誘致するか、いかに移住を促進するかという事が行われていますが、「助成金出すよ」、「家賃補助だよ」、「経済特区作ったよ」っていうお金のばら撒き合戦の競争ではなくて、本来そこの地域が好きで、そこの地域の人たちが仲間だと思ってもらおうって取り組みに変わっていくと思うんです。

故郷が好きで戻ってくる、好きな場所で事業をやるっていうのは本来自然なシナリオだなと思うんです。これからの時代は働く場所を選ばなくなってきていますから、よりその傾向は強くなるはずなんです。

そして、これは鎌倉に限った話ではない。

当然、日本中のいろんな地域で、その地域に根ざしたサービス、地域から生まれた起業家がその地域に帰ってくるという事はできるはずです。

じゃあ、それをまず鎌倉でやりましょう、って話です。

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1年後や2年後ではないかもしれませんが、5年後なのか、10年後なのか、20年後なのか、HATSUから「〇〇発」と呼ばれた事業が生まれHATSUが「〇〇発」と呼ばれる起業家を輩出していて欲しいというのが強い想いです。

地域とつなぐコミュニティマネージャー

起業家が地域に関わり、地域が起業支援しながら起業家が地域の課題を解決していく。そのために、地域とのつながりが肝になるので、ゆるやかに起業を支援するコミュニティを作っていき、その中にコミュニティマネージャーがいて、人と人とをつないでいく

コミュニティマネージャーはHATSU鎌倉に常駐し、色々な人や情報との繋がりを作るという役割をします。例えば、セミナー、メンタリング、人とのマッチング、交流会など、HATSU鎌倉を通して繋いでいくという役割をします。

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HATSUの二階の真ん中に大きいU字型のカウンターがあるのですが、一般的にコワーキングスペースのような仕事場に大きなカウンターがあるっていうのは多分、他に無いんじゃないのかなと思います。

これ、何かと言うと、HATSU流のオープンイノベーションのし掛けなんです。

大企業なんかは、自分たちの会社の中だけでは新しいイノベーション(変革)を作り出すのが難しいから、外部の人材との交流を積極的にして、新しい変革を生み出そうといって、ベンチャー企業や起業家が集まる場所に働く場所をつくり、積極的に交流を促して、新しい変革を作ろうという取り組みをしたりしています。

有名なところだと、WEWORKというシェアワーキングスペースには大企業やベンチャー企業が同じ空間で仕事をしたり、色々なイベントやミートアップをやっています。

オープンイノベーショが起こるよねってコンセプトで、今世界中にすごい勢いで伸びています。確かに世界にはそういう動きはあると思っています。

僕もシリコンバレーに出張で行って思うのは、彼らは起業家としてのエネルギーの高さと前のめり具合です。

ミートアップのイベントを覗くと、全然知らない人でも「ちょっと、俺のプロダクトの話を聞いてくれ!」みたいにガンガン売り込みに行ったり、「お前いいな!今いくらもらってるんだ、うちのチームに来ないか」みたいなコミュニケーションがガツガツある訳です。

一方、日本人ってもう少しおとなしいので、大企業とベンチャー企業がデスク並べてお仕事していても、そんな事が起こるでしょうか。そう考えると、ちょっと日本人のカルチャーではないかなと思ってします。

僕は自他共に認める見ず知らずの人に声かけるのに抵抗がないタイプの人間ですけど、そんな僕でも周りが「話しかけるな」って雰囲気だったら流石に空気読みますからね。

HATSU流オープンイノベーション

じゃあ、HATSU鎌倉も単純に面白い人を集めただけでは、オープンイノベーションが勝手に起きるとは限らない

じゃあ、どうするべきかと考えた時に、寿司屋のカウンターの着想にヒントを得たんです。

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板前さんがいるお寿司屋さんに行かれた事あると思いますが、お客さん同士が知り合いじゃないけど、寿司屋の板さんと話しているうちに、なんか自然とお客さん同士の会話が発生していて、いつの間にか何となく仲良くなってるってのがあると思うんです。

もしくは、スナック。鎌倉にもスナックがありますが、スナックのママを通して、もしくはバーのバーテンダーを通して、常連通しが仲良くなって、「もう一軒行きましょうか!」ってことはあり得る。

つまり、こういうマスターやママの存在があれば、人とは繋がりたいと思っているし、人と繋がったらその人との輪を大切にしようっていうのを日本人は持っている。

ならば、作っちゃえカウンター!ということで誕生しました。僕らは「お節介カウンター」と呼んでいるんんですが、ここにコーディネーターが入って、ママ役をしていくことを考えています。

HATSU鎌倉で何ができるか

神奈川県の事業として、起業の支援をする場所なので、起業志望者として選考をクリアし、HATSUチャレンジャーに選出されると、最大6ヶ月間無償でHATSUの施設を使えるという特典があります。

色んな人と繋がったりする事も出来るし、起業家養成講座という教育プログラムを無償で受けられたり、投資家やコンサルタントや起業支援の専門家からメンタリングなどのサポートが受けることができます。

半年間で事業を誕生させて育てるという事だけではなくて、起業家として成長して欲しいいう思いがあります。

おそらく世の中に色々、こう言ったインキュベーション施設とか、アクセラレータープログラムなどの起業家を支援するとうたっているところのほとんどは何の事業をやるのかありきだと思うんです。

投資ビジネスとして考えれば、こんな事業をやるというのがあってしかりですが、HATSU鎌倉は起業家を支援するとういうのがテーマなので、言ったら明確にこの事業をやるというのが決まっているかどうかは問われません。

最初にやると言っていたことから変わりますしね。

ただ、6ヶ月お金かからず使えるから使いたいなという人は正直に入れないとは思います。

大きく成長して、地域にも貢献できて、もしかすると世界に大きなインパクトを与えるんだっていう人であれば、事業モデルが無い人でも受け入れられる可能性はあります。

そこも特徴的なところかなと思っています。

HATSU鎌倉の施設と会員

一階はコミュニティラウンジ(オープンスペース)になっておりますので無料で使えます。

二階は対話をテーマとしたダイアログフロアです。二階を使えるのはデスク会員(一般:30,000円/月|学生:15,000円/月)になるか、ドロップイン利用(3,000円/回)になります。ただのコワーキングスペースというより、色んな人に出会う機会にしてもらいたいと思っています。

デスク会員になると、二階だけではなく、仕事に集中するフォーカスフロアの三階が使えます。あえて、固定席にはせずにフリーアドレス席になっています。ざっくり言うと二階は積極的に交流しましょう、三階は自分の仕事に集中しましょうという感じです。

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そして、特徴的なのがコミュニティ会員(一般:10,000円/月|学生:5,000円/月)です。

これは多分、他のコワーキングとかにはあまり無い発想かなと思いますが、リアルなコミュニティとの繋がりオンラインコミュニティの両面を提供する仕掛けになっています。

コミュニティ会員になるとSlackというSNSのツールを使ったオンラインコミュニティ(オンラインサロン)に入れます。

オンラインサロンに入ると何が見れるのかというと、HATSUチャレンジャーが日々起業に向けて挑戦している様がリアルに覗けます。

「こんなこと考えています」、「もっとこんなこと調べてみたら?」、「こんな情報あるよ」、「この本読んでみたら?」、「これやってみました」、「じゃあ、この人繋ぐわ」みたいに日々進捗していくリアルな起業ストーリーを傍らで覗けるんです。

そして、覗くだけではなく「私やれます!」「一緒にやりたい!」って自分も登場人物になるチャンスもある。

人が、起業に向かって、何を考えて、どうやって事業を生み出して、どうやって世の中に伝えていくのか、それに触れることは、将来起業を志す人にとっては大きな教育機会になるし、ベンチャー企業や起業家との接点を探している人からしたらリアルな接点になると思うんです。

一言で言うと、参加可能な起業リアリティショーです。

更にコミュニティ会員になると、ドロップイン(3,000円/回)が4回ついてくるので金額的にもお得です。週末だけ利用するとかたまにテレワーク的に利用するという人にもピッタリな会員制度です。

最初はコミュニティ会員になっておきながら、「あ、今自分が起業するタイミングが来た!」と思えばそこで手をあげて、そこからチャレンジャーに挑戦というパターンも今後出てくると思っています。

チャレンジャーは最大6ヶ月間なので、どこでその6ヶ月間を過ごすかって結構ポイントだと思っています。起業に興味のある方は、最初はコミュニティメンバーから入るのもオススメです。

そして、HATSUチャレンジャーとして6ヶ月取り組んだあとも、継続してデスク会員としてHATSU鎌倉に残り、後輩たちと関わりながら、「流石にここじゃ手狭だね」ってなったタイミングでは、もっと大きなところにうつるとかが良いなと思っています。

どんどん出世していきながら地域と関わりつづける、もし一度離れたとしても戻ってくると言う事が出来たら良いのかなと思っています。

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あと、セミナーなどのイベントも会員割引価格があるので、まずはちょっと関わっていきたいなって人はコミュニティ会員が非常にお得です。セミナーに数回参加するだけで元が取れちゃったりします。

3ヶ月だけとか半年とか期間を区切って、積極的に自分のインプットするぞとか、繋がり作るぞという意味でもかなり使えるんじゃ無いかなという風に思っています。

HATSU鎌倉の情報源

HATSU鎌倉に関する情報、イベント開催情報などはHATSU鎌倉公式LINE@に登録していただくと定期的に配信されます。

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Facebookページでも情報を発信してきますのでフォローしてチェックしておいてもらえると良いと思います。

起業と一言で言っても、事業開発、マーケティング、人事・組織、財務・会計、法律など多岐に及びます。

どうやって事業を作るのか、どうやって仲間を集めるのか、自分のモチベーションマネジメント、マインドフルネスなど色々なテーマの講義とかを色々な素晴らしい講師の方とやっていこうと思っています。

地域企業がお題を出して公開で提案を募集する地域企業コンペや講演や交流会といった月一のお祭りイベント「HATSUフェス」も開催していきます。

地域とつながる起業支援拠点HATSU鎌倉で開催予定のイベント
(詳細を知りたい人は画像をクリックしてください)

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とにかく地域と繋がる起業支援拠点HATSU鎌倉は、まだスタートしたばかりですが、確実に面白くなっていくので、傍観者になって頂くにはあまりにももったいないと思います。

むしろ、「一緒に作って育てる!」という立ち位置になって関わって頂いたほうが「私がHATSUを作ったんだ!」と感じて貰えるんじゃないかと思います。ぜひ、物語作りを一緒に楽しんでいきましょう!長文お読みくださりありがとうございました!

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