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報告書:死を想うジャガイモ

 今日は大変めでたい11月11日なのだが、街は大騒ぎ。なぜならば【セキュリティ安全委員会】の連中にハッキングされて制御不能に陥った自動ボウガンが、次々とクラクフ市民を射殺しているからだ。  「こいつはひどいな。まるで悲劇の停留所だ」  市内の惨状を見たシュワルツェンフスキは、クラクフ中央街にある酒場「ザクシャ」のドアを開けて身体を滑り込ませるなり、思ってもいないようなことを口に出した。ユーラシア西部同盟軍の陸軍少尉であるこの男は、アウステルリッツ戦役を運よく生き残ったこと

    • 2020年のGood Contentsを振り返る

      夏ですね、寒いです。2020年のGood BookだったりGood Game, Good Movie and Good Contents, and so on...を振り返ろうと思います。 真説 大坂の陣 「仕事って結局は、大坂の陣(豊臣側)、関ケ原(西軍)的な状況をなんとかするみたいな感じに行き着くんだよなあ」 いつからか、お前の頭の中の真田幸村(YUKIMURA in your mind)がそんなことを言い始めるだろう。誰しもの頭の中に真田幸村は存在しており、気が付く

      • 悪魔のヴァイオリン中隊

         エルブロンク軍管区に駐留していた我々ーー第34中隊に新たなメンバーが入隊した。カチンスキ、ナヴィエスキ、手りゅう弾、以上の3名だ。 「兵士諸君!これから入隊式を執り行う!」  中隊長の掛け声とともに我々は急いで隊列を組んだ。入隊者であるところのカチンスキ、ナヴィエスキは前方に立った。手りゅう弾は床に置くと小さくて見にくいので、補給係が持ってきた机の上に置かれた。入隊者は順番に挨拶をした。 「カチンスキです。我々の全ての敵を誅殺しましょう」  先鋒のカチンスキは、シンプル

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