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インセプション

リバイバル上映していたので、観に行ってきました!
実に2年ぶりの映画館…
やっぱり大スクリーンで見ると違いますね…

ギリギリまで行くか迷ってたけど、行ってよかった!
という訳で、相変わらずですが私の偏愛浅め感想文です。

ストーリーの綿密さ

鑑賞された方はご存知な事ばかりですが…
この映画のポイントとなる「夢」の扱い方が細かくて綿密なのが「仕上がってるな〜!」と思って、私はめっちゃ好きです。
相手の夢に入り、アイデアや情報を抜き出す「エクストラクト」という違法行為を生業としている主人公が、
ひょんな事から、アイデアの植え付け「インセプション」をやる事になる…というざっくりあらすじの中で
驚く様な表現方法だったり、きちんと設定された「夢の中」が生かされていたり、はたまた夢だからこそうまくいかない事があったりとストーリーが展開する訳です。
「インセプション」は違法かつ不可能といわれてるのですが、主人公コブ(ディカプリオ)は仲間を集めて頑張るのです。
夢の中の夢の中の夢、とどんどん重なっていってそこまでややこしくすると、辻褄が合わなくない?と思うのですが、そこはさすがクリストファー・ノーラン。
きちんと合わせてくれるし、思わせぶりなカットや見せ方で「あ、これはこういう事かも?」と考えさせられて、気にならなくなるという。
(もしかしたら、辻褄合ってないとこがあるのかもしれませんが…私は気付いておりません。笑)

時間の使い方

夢の中では時間が長くなるいうルールのもと進んでいくストーリーですが、
その考え方がとても好きで、かつ活用方法が良い!
ミッションの途中、目覚める為に「キック」を与えるべく橋から車でダイブするのですが、その時間が約10秒。
下の階層では、10秒×20=200秒となり、それが階層ごとに更に20倍になっていくのでもっともっと長い時間になっていくのです。
(計算には自信なし。間違ってたら教えてください…)
それを利用して色々作業したり、ミッションを遂行するべく奮闘するのですが、忘れた頃に、スローモーションで落ちていく車のカットが写されるんです。
いや〜!そういえば、そうだった!と思わせる絶妙なタイミングが素晴らしかった。

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この一連のカーチェイスシーン、ほんとドキドキしました…

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キックのタイミングで、ユスフが中指立ててるの、今回気付きました…
登場シーンは少なかったけど、なかなか素敵なキャラでした!

各キャラクターの魅力

全登場人物がほんとに素敵でして…
みんな大好き。無駄がどこにもない!
よく考えると、登場人物はそんなに多くないので、役割がハッキリしているから混乱する事もあんまりない。
ストーリーがただでさえややこしいので、キャラクターがハッキリしていたのは話に集中できて良かったかも。
それぞれみんな好きで、言いたい事がありすぎるのでキャラクターについても、それぞれ別枠にして書きますね。笑

ドム・コブ/レオナルド・ディカプリオ

いつからか、めっちゃ好きになりました。ディカプリオ。
今回も濃厚な演技と深い眉間のシワで魅せてくれました。笑

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この人、着実に年は取っているし、昔のまま!みたいな印象はないけど映画で見るたび、魅力的になっている気がします。
コメディっぽい事もやるし、シリアスもやるし。
「ギルバート・グレイプ」で好きになって、ロミジュリあたりから興味がなくなって「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」くらいからまた好きです。

アーサー/ジョセフ・ゴードン=レヴィット

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JGLは、この映画で存在を知りまして。
もう一目惚れでした…
細身のスタイルに、パリッと着こなしたスーツ、ちょっと神経質そうな雰囲気といい、ドンピシャでして。
(実際は幅広い役柄を演じておられますが)
イームスとの「Specificity」のシーンも神経質そうな演技が好きだった…

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そして、アーサーといえば、このグルグル回りながらのアクションシーン!
予告でも使われましたし、映画を象徴する様なシーンとして扱われる事も多い様な気がする。

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まじでセットを回していたそうですね…
この動画で、撮影シーンが少し見れます。

ノーラン、やっぱりやる事が違うわ。

イームス/トム・ハーディ

「偽造師」と呼ばれていて、誰かのふりをしたりしています。
飄々としていて、楽観的な印象を受けますが後半の真剣な眼差しがまた素敵で…

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本作以前は知りませんでしたが、インセプションきっかけで好きになった俳優さん第二弾。
トム・ハーディは今ではたくさんの映画に出演されていて、見れる機会が増えたので嬉しい。
(マッド・マックス、めちゃ良かったですよね!!)
イームスは、ちょっと軟派で雑な雰囲気、ちょっと嫌味な感じのザ・イギリス人!って感じでよく似合っていました。
私、ブリティッシュアクセントが好きなので
(最初に勉強した英語がイギリス英語だったからっていうのもある)
今回のキャラクターの中で、強めのブリティッシュアクセントで喋るイームスも魅力的でした。

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このシーン、めっちゃ好きです。

サイトー/渡辺謙

無理難題を押し付ける、今回のゴタゴタの張本人。
いまやすっかりハリウッド俳優の渡辺謙です。

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この頃はまだ、「日本人がメインキャスト!」と驚かれていた頃かもしれない。(記憶があまり定かではありませんが…)
ちょいちょい口を挟んでくる嫌なやつでしたが、実際現場に行くとちゃんと協力する感じ…良い。笑
後半は息も絶え絶えになりながらも頑張ってくれます。
最初のシーンがサイトーで始まるのも日本人としては何だか嬉しい。
コブがサイトーを助けたのは、あくまでも仕事の報酬を受けたいから、というのもあるんでしょうけど、目覚めた時のあの二人の視線を見るとそれ以上の仲間意識みたいなのがあったんだと思いたい。

個別ポスターで「The Tourist」とされてるのも好きポイント。

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アリアドネ/エレン・ペイジ

コブにスカウトされて仲間入りするアリアドネ。

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彼女は、時々映画で見かけますね。割と昔から活躍しているイメージです。
声が低くて、シニカルな雰囲気があるのが魅力的。
今回も、紅一点ながら奮闘している姿が素敵でした。
コブの良き理解者になろうとする姿も、健気で…
日本人感覚(というか私の個人的感覚?)でいうと、あんなにグイグイ「大丈夫?!」「ねえ、いいの?!」みたいな事って怖くてできないのですが
その強引さと勢いがあるからこそ、コブも心を開こうと思えたんでしょうか…
その健気さ&強引さのおかげで、ラストも大活躍。
コブは最初、アリアドネを連れて行かないつもりだった様ですが、連れて行って良かったね。いなかったらヤバかったよ。笑

マイルス教授/マイケル・ケイン

いつだって大好き、マイケル・ケイン。
この人がいると「大丈夫」と思える不思議な安心感があります。

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今回もちょうど良い役柄で、コブに寄り添う優しい眼差しが印象的でした。
ちょっと前にはこんな記事も出て、話題になったり。

これが本当なら、ラストの意味が確定してきますよね…!
上映前に知っていたので、また以前とは違った気持ちで
ラストシーンを迎えられました。
ここに関しては、そもそもノーラン監督も観客に委ねていますし、
本来ならば、あーだこーだ言って考察するのが
楽しいポイントなのかもしれません。
(私は「答え」が知りたいタイプなので、記事を読めてよかった)

ロバート・フィッシャー/キリアン・マーフィ

今回のターゲット。
気弱そうで金持ってそうで、でも意思がない訳じゃない、なんとも危うい感じで立っている様なキャラクターでした。
キリアン・マーフィだからそう見えるのかな?笑

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後ろでコブがメンチ切ってます。笑

キリアン・マーフィは不思議な役者さんで、一癖二癖あるキャラクターを演じるイメージなのですが今回は他の人達がクセ強すぎて(笑)普通の人に見えました。
ロバート・フィッシャーは歪んでいるかもしれないけど、普通の人なのかな。
ごくごく普通の、父を愛する息子だったのかもしれない。
風車のシーンは泣けました…

モル/マリオン・コティヤール

も〜、彼女が出てくるから色々とおかしくなるやん!という、いわゆる「邪魔者」ポジションではありますが、マリオン・コティヤールの圧倒的美貌により「ま、いっか」という気持ちに…(なっちゃいけないんですけど)

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この人、いつ見ても美しい…
そりゃあコブも惚れるし、長年囚われて苦しめられるのも納得。
彼女の存在が、色々と話をややこしくしてくれちゃうのですが、そうなった理由もなんとも悲しい。
モルも、純粋にコブや子供達を愛していただけなんですよねえ…
家の中にコマを隠すシーンは何度も登場しましたが、とても印象的なシーンでした。
コブが、ずっとモルのトーテムを使っているというのも好きなディティールでした。
「他人にトーテムを触らしてはいけない」というワードが序盤に出ていますが、コブはモルのトーテムを使っている。
というのはそれほど深い絆で結ばれていた2人だったからなのかな…
夢の中で長く過ごした2人が、ちゃんと夢で一緒に年老いたイメージが後半に映し出されるのも泣けてしまった…

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劇中ではずっと、「今のコブとモル」で再現されていた夢の中のシーンだったので、夫婦としての幸せの象徴みたいに見えて、あの少ないカットでもグッときました。

エディット・ピアフの「水に流して」

夢から目覚める為の合図となる音楽が、エディット・ピアフの「水に流して」。
劇中、何度も何度も流れます。

とても印象的な曲で、映画の雰囲気とはちょっと違うなあと思っていて、でも印象に残るからこそ、ストーリーが進んでも覚えているし、エンドロールラストまで持っていってくれるのかな〜なんて思ってたんですが、
実はこの映画のテーマ曲、「水に流して」をスロー再生して作ったものなんだそうですね。
て事は、映画の中で共通した曲が使われているという事だからきちんと世界観に合わせた曲になってるんですね…
ノーラン、すごいな…

登場人物の名前をつなげる件

これは有名な話で色んなところで言われている考察ですが…
各キャラクターの名前をつなげると「DREAMS」になるというもの。

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多分、本当にノーランの思惑だとは思うんですが、アーサーとアリアドネのAが重なっているのが納得いかず…笑
例えば、2人もアーキテクトとしてのキャラクターだったりとかならまだ気にならなかったのかもしれないけど…
あと、ユスフがカウントされていないのもちょっと寂しい。
確かに、私もユスフに関してはあんまり熱く語れないのでキャラクターの立ち位置として一歩後ろみたいな扱いなのはわかるけど…
なんとなく、完璧主義のクリストファー・ノーランぽくなくて唯一モヤっとするポイントです。笑


さて、相変わらず、浅くてうっすいレビューで申し訳ないですが、私が好きなところを何も考えずに羅列してみました。

他の方のレビューを見ていると、色々深く考察していたり、詳しく考えてらっしゃったりで、すごー!おもしろー!と楽しく読ませていただいています。

映画見て、色んな人のレビュー見たり、動画見たりして、インセプションはやっぱり好きな映画だな〜!と再認識したのでまた見返して色々気付いたり思ったりしたら追記するかも…
(アマプラに追加されていたので…!)

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